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タイの文化・習慣

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書誌&リンク集

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  2. リンク集
 タイの人は宗教にあついと言われるように、国民の95%が仏教徒で、国中どこにいっても美しい仏教寺院を見ることができます。しかし、仏教といっても、タイの仏教は日本のものとは異なります。日本の仏教は中国、朝鮮、ベトナムなどに広まった大乗仏教ですが、タイの仏教は、カンボジア、ラオス、ミャンマー、スリランカなどに広まった上座仏教と呼ばれるテーラバーダ仏教です。

 またタイではいたるところで、「チーオン」と呼ばれる黄衣をまとった僧侶を見かけることもできます。タイの朝は、この僧侶たちが、黒い「バーツ」(鉢)を抱えて、「ピンタバート」(托鉢)に出ることから始まります。僧は、2,3人ずつならんで、ひとりは鉢を、もうひとりは大きな容器をもって、家々を訪ねます。家では、人々が食べ物や花を僧の托鉢の鉢に「サイバート」(施し)し、「ワイ」(タイ式の挨拶)をし、その日の幸せを願います。
なぜこんなことをするのかというと、タイではこの喜捨を繰り返すことによって、「タムブン」という徳を積み重ねるためです。そうすれば、この世での幸せを得るだけでなく、来世でもっと良い者に生まれ変わることができると信じてられているからです。だから、男の人は、一緒に一度、たとえ数ヶ月でも両親と自分の為に出家することで徳をつみます。

 タムブンと同時に、タイの人には、「ピー」と呼ばれる、精霊信仰があります。そのため、ホテルの敷地内やお寺の境内、通りなどにもこれを祀る灯篭のような形をした小さなほこらが数多くあります。ピーは人々の生命や財産をまもってくれるかわりに、粗末にするとたたりがあると信じられています。だから、ほこらにはいつも美しい花やお線香が供えられています。

 最後にもう一つ、タイの人が信じているものに「クワン」というものがあります。これは人間の体の32ヶ所に宿っている生命力で、つむじに宿っているというのはよく知られています。それ故、タイでは頭はとても大切なものと考えられており、このクワンが体から離れると病気になると信じられています。また、タイでは人がお別れをする時に、よく手首に巻いてくれる木綿の白い糸「サイシン」(聖糸)と呼ばれるものがありますが、これもこのクワンをつなぎとめて安全を願うものです。

[私の体験記]

初めてタイに行った時、先ず初めに一番印象的だったことが、キラキラと輝くお寺でした。仏教と聞いていたから日本と同じようなお寺だと思っていた私は、黄金の建物や仏像に思わず「きれいだな〜」とみとれてしまいました。僧侶についていえば、私が町の中やお寺で出会った僧侶はすべて子どもたちでした。彼らは、チーオンを身に付けて、学校にも通っているようです。また、お寺の木陰で学校の宿題らしきものをしている僧侶に突如時間を聞かれたことを思い出しました。多分彼らは、「サーマネーン」と呼ばれる見習い僧や「デクワット」と呼ばれる寺男だと思います。

サイバートに関しては、残念ながら私も一度もお目にかかったことがありません。ただ今でも疑問なのが、なぜ僧侶には男の人しかいないのだろう?ということです。・・・ピーを祀ったほこらは、いたるところで見かけました。宿泊したホテルにももちろんあったし、通りを歩いてると、何箇所にもそのほこらはあり、人々がお花を片手にお線香をあげている光景を何度も目にしました。実際に私も、お花と線香を供えてみました。やり方がわからなかったので、そこにいたタイの人に聞いてみると、とても丁寧に教えてくれました。きちんと、そのほこらに備えてあるものに対して、お辞儀の回数とか、線香の数とかがあるみたいでした。

 サイシンについてですが、過去に2度、私もサイシンをしていただきました。その時は、その儀式は大切な人を見送る時に、無事に帰れるよう祈るものだと聞きました。この儀式を詳しく説明すると、まず下準備として、何かの葉や花を使って、サイシンをするための、ウエディングケーキのようなものを作ります。そして、そこに、サイシンと呼ばれる木綿の糸を何本をかけておきます。
儀式が始まると、旅立つ人、それを見送る人がそれを取り囲み円を作って座ります。村の村長さんなどが、お経を唱えるので、その間、みんなは、長い一本の糸を両手の親指と人差し指で挟んで手を合わせて、目を閉じそれを聞いています。それは、私にはとても神秘的に感じました。それが終わると、見送る人全員が、旅立つ人一人一人の腕に、何かお経を唱えながら手首にその木綿の糸を何度かこするようにして、それを手首にくくりつけてくれます。
手首に巻いてもらったサイシンは、無事に日本に帰ったら切ってもいいよと言われていたのですが、いまだに私の手首にはサイシンが残っています。しかし、せっかく「クワン」を宿してもらったにも関わらず、私は、その後、タイを離れて日本に帰るまでの間、軽い食中毒になってしまいました(><)でも、無事に元気に帰国できたのは、「サイシン」で宿った「クワン」のお陰なのかもしれません。なんだかお守りみたいな気分で、切るのがもったいないので、切れるまでほおうっておこうと思ってます。
こういう儀式は、日本ではなかなかお目にかかる機会がなかったので、とても貴重な経験だったと思います。そして、そんなタイの人の優しさや、習慣がとても気に入っています。

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