未来からやってきた少女(恋路物語)
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私は久美です。22世紀の中学生です。22世紀ってドラえもんの時代ですって?たしか20世紀にはそんな話があったようですね。でも、確かに私のすんでいる22世紀にはいろいろなロボットが住んでいて私たちを助けてくれるんです。 私は自分の先祖を探してタイムマシンに乗る事にしました。 久美の先祖ってどこの人? 日本列島の真中にちょこんとでべそのように飛び出ている能登半島北斗市の富山湾に面したところ。恋路というところらしい ちょっと調べてみるね。(カチカチと携帯用のパソコンで調べる) 北緯37度 分 秒、東経137度 分 秒ですね。 でも、変わった名前ね。 なんかちょっとあこがれる… 恋路ってカッコよくない?恋の道でしょう。きっと素敵な場所なんでしょうね。 それも調べてくるね。 ねえ、恋ってなに? 昔、男という生物がいたらしい。 その男と私たち女性がお互いのことを知り合おうと海辺で話し合ったことを恋というらしいわ。 男ってなに?宇宙人みたいなもの 男は自分で子どもを産むことができないので今はこの地球上に少数しか残っていないらしいわ 動物園で見たことある! そりゃないでしょう。現在は貴重な生物だから 皆さんおはよう。 先生!体験ルームのタイムマシンを貸していただけませんか なに急に! 久美が調べ学習でルーツを調べてくるそうです。 バーチャルマシンではだめなんですか バーチャルマシンでは細かいことはわかりません そのころの人々の気持ちを実際に見てきたいんです。 先生、昔は男という生物がいたらしいのですが、いなくなったんでしょう。なんで? 男というのはどうしようもない生物だったかららしいわ。けんかをするし、けんかならいいけれど時には戦争もする、そしてその原因が、私たち女性にかっこいいところを見せようとか、女性の所有権をめぐってということもあったらしい。 所有権って私たち「もの」じゃないよ。 そうよ女性は「もの」ではないのよ。 当たり前じゃない。 今では、バイオテクノロジーで私たちは子孫を自由に計画的に作ることができますよね。おかげで私と母とは同じ顔、同じ考えで、家庭内でも争うことは何もなくなりました。 ところで、以前はどうやって子どもたちが生まれていたの。 実は私も知りません。 私は、そのことも含めて過去へいってみたいんです。 先生、久美の願いを聞いてもらえませんか。 わかりました。でも、ルーツの手がかりがあるの。 私の家に伝わるこのきれいな石です。家宝として伝わったものでこれを持っている人が私の先祖です。 そうだったのですか。ではしっかり調べてきなさい。 タイムリアラーにセットすれば、同じ物を持っている人の前で教えてくれます。 そう、しっかり調べてなぜ男という生物がこの世から消えていったのかも学んでいらっしゃい。あなたはとても優秀な人ですから。 はいわかりました。 ところで、どこへ行くのですか? 日本の能登半島というところです。現在は環日本海の中心都市北斗市がある場所です。 宇宙旅行の出発ゲートがある北斗市? そう。 あそこは、うまく緑を残しながら都市計画を行ってきた町ですよね。きれいな町です。 時代は? 20世紀へいってきます。 20世紀あれは危ない時代ですよ。戦争という名の人殺しも平気で行われていたし、病気もまだ残っている。あなたはとても大切な人ですから わかっています。気をつけていってきます。 では、体験ルームのタイムマシンコントロールキーのコードは235467NSX。これが私の許可番号です。 ありがとう先生。お土産はなにがいいですか。 忘れていました。あなたは優秀な人だからわかっていると思いますが、決して歴史を変えることのないように。それと、石以外の草木や生物をこの時代にもってくることのないようにしてください。 もちろんです。知り合った人々からは帰ってくるときに私のすべての記憶を消してきます。 帰ってくるときにはタイムマシンの微生物除去装置のスイッチを入れてくるように。 ではいってきます 久美気をつけて? お土産はきれいな三次元写真でお願いね。20世紀の世界を見てみたい楽しみにしているわ。 私は、20世紀のマクドナルド!のハンバーガー 了解 男という生物は写してこないでね。なんか考えただけでもグロテスクで怖い生物のようだから。 それもお楽しみにね。 いやだー では先生いってきます。 (久美タイムマシンに乗る。ほかの子は何事もなかったように話し合いをはじめる。この時代はごく当たり前の時間旅行だということを示す) 行き先を教えてください。 時間は150年前、北緯37度 分 秒東経137度 分 秒よろしくね 了解しました。 (グイーンガタガタ…) おんぼろね。最近学校の予算がすくなくなっているって聞いていたからこんなものか。でも、ちょっと眠っておこうっと 1945年7月7日北緯37度 分 秒東経137度 分 秒着陸不能、6月23日沖縄にて日本軍玉砕、日本本土への危険迫るため命の保証ができません。行き先を変更してください 場所は変更できないわ。いつの時代でもいいから行って では、800年前に時間設定を変更します。 いいわよ。眠い! 了解、セットしました え、800年前やだー 現在タイムスケジューラー故障のため一度命令したことは変更できません。一度マシンを降りてから再度セットしなおしてください。 こわれているの?おんぼろめ! おんぼろではありません。学校のタイムマシン学習がそろそろ目的を達したため予算打ち切りなのです。 どんな時代なの?想像もつかない。 行ってみればわかります。(グイーン)到着しました。1395年年7月7日です。この日を昔は七夕といいました。 なにそれ… 七夕とは恋をする男と女が一年に一度だけ会うことが許されるという日です。 また恋か? 恋って何だろう? 恋の道って言われてもな? 行き先を変更するのなら一度降りてください。なお、携帯のNSXを押すと現れますのでしばらく消えますがよろしいでしょうか。 いいわ。どうせだからこの時代も見てみることにする。 では行ってらっしゃい!気をつけて あれ、なんかへんてこな服来ている。寒くないのかな。しばらくここでお昼ご飯を食べることにしよう。 舞台暗転 源次さん。どうしたのずいぶん元気ないわね。 そりゃそうさ。大好きな鍋乃にうまく伝えられないらしいよ。 源次さんもいい人なんだけど。 私たちが困っていると手伝ってくれるし 年老いた親の面倒はよく見るし、とても地主の跡取とは思えない。 ただね。あの臆病でなにも言えない姿を見るとかわいそうになってくる 地主なら地主らしくもっと強引に俺のものになれって言えばいいんだよ。 それができるくらいなら、もう鍋乃は源次さんの嫁だよ。 ただ、源次さんが鍋乃の事を好きなのはみんな知っていること。 もちろん本人も 知っている…!んじゃない? 鍋乃も馬鹿だね。源次さんの嫁になれば一生楽できるのに、しがない木郎の百姓助三郎なんかと恋仲になるなんてね。 私だったら、どんなに助三郎がいい男だったとしても 一生楽して暮らせる源次様のところに嫁に行くけどね ぐずな源次さんのところでは、ちょっと気持ちがめいっちゃうかもよ。 でも、なんで、木郎の助三郎と多田の鍋乃なんだい なんでも、釣りの好きな助三郎が弁天島の沖で釣りをしていておぼれかけた鍋乃を助けたらしい。それ以来鍋乃は助三郎にぞっこんらしいよ。 助三郎のほうがいい男ってことかい? もう助三郎と鍋乃は夫婦になる約束をしたらしい それを源次さんが聞いてあんなに肩を落としているらしい。 ある意味哀れだね。 けど、まだ夫婦になる約束をしただけだろう。あたいが男なら奪ってでも自分のものにするね。(卒業のテーマ:ミセスロビンソン) 鍋乃… 鍋乃… 鍋乃が助三郎の物になってしまう。 どうすりゃいいんだ。 俺は、地主の源次、一声かければみんな俺のいうことを聞く。鯛が食べたければ一声かければすぐに村のものが持ってきてくれる。秋になれば山芋だってマツタケだって、きれいな着物だってたくさん用意できる。しかし、鍋乃はこっちを向いてはくれない。 あー鍋乃 恋心… 苦しい、鍋乃のことを思うと胸が燃える。 えーあれが恋?恋って苦しいと悩むものなの?やだなー 鍋乃 はーい 俺はおまえのことが好きだ 私もよ… でも、おまえ助三郎のことが好きなんだろう。 源次さんと出会ってから、あんな人とは縁を切りました。源次さん今はあなたのことしか考えていません。 鍋乃、俺はおまえのことが好きなんだ。たとえ嵐がやってきても、おまえのことを一生はなさないぞ。 わー最悪。私は一生かかっても恋ってものが理解できそうにないわ。 (源次よろけてその場に倒れこむ。) ありゃコリャなんだ。きれいな石だ。 (久美の携帯タイムリアラーが反応する) え、なにあのだらしない人が私の先祖?いやだー きれいな石だな。天気のいい時の海の色だ。 やめて、そこに捨てなさい。 そうだ、鍋乃に え、 鍋乃にこれを贈ろう。鍋乃はよろこぶぞ。そして、なにもくれない助三郎から、鍋乃の気持ちは俺に…こんな宝物が手に入るなんて、俺にもつきが回ってきたかもしれないぞ。(急に松ノ木の陰に隠れる) そうなのか、鍋乃さんが私の先祖なのね。ということは助三郎という人も私のご先祖になるの?まあ、源次さんという人よりいいかな。 どんな人たちなんだろう。 アレー誰かくる。 何年ぶりだろう。七夕の日に晴れるなんて。長い梅雨。今度晴れたらまた会おうと誓い合ったのが七夕だなんて、どうやら観音様のお導きらしい。アー海からいい風が吹いてくる。梅雨の時期とは思えない。 なんかきざっぽい男!まさかあれが助三郎って男? 鍋乃がくるまで、しばらくここで釣りをしよう。釣れたら、鍋乃のおとっつぁんに土産だ。鍋乃のおとっつぁん、からだの具合が悪いと聞いていたがもう直っただろうか。どーれ(釣り糸をたらす) 助三郎 あ、源次様 お、お、お…おまえ 何でございましょう。地主の源次様がこんな私になにかご用でございましょうか。 おまえ、多田の里の鍋乃という娘を知っている…よな はい、秋には夫婦になる約束をいたしました。 夫婦?約束?そんなものきいとらん! いかに恋路の里の地主、源次様とはいえ、本人同士が誓い合ったことを申し上げなければいけないとは思いません。親同士も認めてくれております。 だがな、 何でございましょう。 俺も、… 源次様もなにか いやーめでたいなーと思ってな。お祝いの準備もしなくてはいかんのでな めっそうもない いやいや、ほんの心ばかりだ。 ありがとうございます。 ところで、助三郎 はい 本当に鍋乃が好きなのか 人間の心とは不思議です。釣りをしていて偶然おぼれかけた鍋乃を助けました。はじめはかわいい娘ぐらいにしか思っておりませんでしたが、いくどとなく鍋乃と話するうちに、いっしょにいない時間がつらくなりました。鍋乃も好いてくれていると知ってからはなおさらでございます。会わない時間のなんと長いことか、しかし、会えない時間があるからつらい野良仕事もがんばることができます。 くやしー 何かおっしゃいましたか。 ははは…こんないい男のおまえと能登一の美人といわれる鍋乃の事悔しがる、若い衆も多いかなといったんだ。 決してそんなことは、しがない百姓の私と、田舎娘の鍋乃の事など誰も気にもとめないと思います。 それが、嫉妬に燃えている若者もいるということだから気をつけるように それはそれはありがとうございます。 それと、この岩場は潮が満ちてくると帰れなくなるから気をつけなくてはいけないぞ 野良仕事が遅くなり暗くなった時は鍋乃がたいまつをこの岩場につけて導いてくれます。 そうか、では、気をつけるのだぞ 重ね重ねありがとうございます。 意気地なし。どうかご先祖ではありませんように。 助三郎さん 鍋乃 会いたかった 俺もだ。梅雨でずっと雨で会えなかったから… 夕焼け… 今日は七夕、織姫と彦星もゆっくり逢瀬を楽しむことができるだろう。 私たちも二人だけの七夕の夜を (暗転) おいこら助三郎、鍋乃はおめえには似合わない。幸せにすることなどできない。おいらに渡せ。 さっきそう言えばいいのに おまえ誰だ。 私は22世紀からルーツを探しにやってきた久美といいます。 22世紀?ルーツ? 今から800年後の世界です。 はあー? タイムマシンに乗ってきました。 玉虫? タイムマシンです。 あーん。俺は鍋乃恋しいばかりに幻を見るようになった。 違うってば。そうか、男って馬鹿な生物なんだね。 なにー馬鹿だと。男を侮辱する気か!もしかして化け物だな。 違うって言ってるでしょう。 覚悟はいいか。ありゃ、刀を忘れてきた。 好きなら好きとはっきり言わなきゃ。なによだらしない。 (恥ずかしそうに)お、おまえ、聞いていたのか? はいずっとここで聞いていました。 おまえいくつだ。 15歳です。 なに、鍋乃とそんなに変わらない年だがへんちくりんな格好をしているな。 なにがへんちくりんなものですか。最新のファッションよ。 ファッションってなんだ。 どうでもいいわ。それよりあんただらしないね。自分の気持ちと全然違うこと言っているじゃない。 そりゃ仕方ない。鍋乃の前では心の臓がバッコンバッコンなるし、助三郎の前ではいい人になってしまう。俺は地主だから百姓の苦労がわかっているからな。 それとこれとは違うのではないの 言えないんだ。 ところで、恋って女性と男という生物が海の音を聞きながらお話することなの。 何だそりゃ。 鍋乃さんと助三郎みたいに? そんなことはない。将来夫婦になろうとする若者が、この人と少しでも一緒にいたいと願い、心の中の半分以上を相手のことを考えてすごすことだ。 なにそれ、非効率的な時間の使い方ね。 非効率的? 無駄な時間の過ごし方ねと言っているの。 なにが無駄なもんか、男は女に、女は男に好いて好かれて夫婦になることを願っているのさ。 だって、無駄じゃない。あんた、一緒にいたいと願っている鍋乃さんに一言も言えないじゃない。そんな事で時間を過ごすってとっても無駄よ 俺はこうやって悩む時間が好きなんだ さあ、早く行ってらっしゃい 馬鹿言え!そんなことが言えるくらいならこんなに悩みはしない いいかげんにしてよね。 なんで、おまえにそんなこと言われなければいけないんだ いっしょに行くよ。行って鍋乃さんにすきってはっきり言いなさい。 生意気な小娘だな。 普通だよ。私、さあ行くよ いやだ。これ以上無礼を働くと… 無礼ってなあに? 話にならん。 私行ってくるよ。私話してきてあげる。無駄な時間を過ごさなくてもいいように やめろ ねえねえ。 どなたですか 私、久美といいます。22世紀から…(「わかんないか」と独り言)えーっと 私は助三郎と言います。 私は鍋乃… 源次さんの気持ちを伝えにきました。 地主の源次さん 鍋乃、源次さんがさっき二人のことをおめでとうと言ってくれたよ そうなの そうじゃなくて、あのね。源次さん鍋乃さんのことが好きなんだって ………… 今なんて言ったんですか。 だから、源次さんがあんたのこと好きだって あなたは源次さんのお使いの方なんですか?……申し訳ございません。私は源次さんのことを考えたことなどありません。今の私には助三郎さんのことしか考えられません。 おいらも鍋乃なしの日々など考えられない。たとえ、源次さんだとしても鍋乃を渡す気にはならない。 なによ、鍋乃を渡すだなんて。鍋乃さんはものじゃないのよ。 もちろんだ!鍋乃がいなくなれば、俺は死んでしまう。 やめて!私はずっとあなたと一緒 ねえ、あなたたちと源次さんと三人で暮らすことは出来ないの? できるわけがない!それに、そんなことは考えたくもないわ なぜ? 二人だけで一緒にいたいから。そして二人の間にできた子どもと暮らすんだ。 よくわかんないや あなたにとって大切な人は誰 みんなすきよ 一番好きな人はって聞いているのよ。 そうね、お母さんかな。私の気持ちを一番理解してくれるから 父上は? 父って何? あなたにだって、お父さんとお母さんがいるでしょう。お父さんは男、お母さんは女の親のことです。 いないよ。誰もいないよ。だいたい男なんてはじめてみたもの。 君はどこからきたんだい。 どうやら説明してもわかってもらえないと思うわ そうか、俺たちの知らないところからやってきたんだね。 あ、流れ星 本当だ きれ〜い。 流れ星はなぜ、すぐに消えてしまうんだ。願いを唱える合間もない。 助三郎さんはどんな願いを… はやく収穫が終わって鍋乃といっしょになる日がきますようにって 私も同じことを考えていたのよ あらら…また二人の世界に入っちゃった。でも、なぜ一緒にいて相手の気持ちがわかんないの 鍋乃の気持ちはがすべてわかるわけはない、 助三郎さんが何を考えているのか知りたいけれど、全部は無理だから、こうして一緒にいて少しでも知りたいと思うの そんなもんなのか。 今、こうしているときが一番幸せな時間なんだ。 もし、助三郎がいなくなったら、私は死んでしまうしかない。一度は死んだはずの私を命がけで助けてくれたのが助三郎さん。 鍋乃!今日はもう遅いよ。帰ろう 今度、いつあえるの これから新月に向かう。月明かりがないと船でこの岩場までたどり着くことは出来ない。次の半月まで会えない。 え、そんなに、私心が苦しくって気がふれてしまうかも知れないわ わかった。三日後の夜、暗いけど舟をこいでくる。 助三郎さんが危なくないように目印として、女岩にかがり火をたいておくわ 忘れないでおくれ。かがり火 ええ、わかったわ かがり火ってたき火でしょう。二酸化炭素の排出量計算しているの?でなけりゃ環境基準に満たされないから、京都議定書違反になってつかまっちゃうよ。 助三郎さん 鍋乃 この指のぬくもりは、きっと三日後まで醒めるはずないわ 鍋乃…おらもだ ねえ、聞いてるの?無理か。自分の世界に入っちゃったもんな。 助三郎さん 鍋乃 恋って、もしかして人の話が聞こえなくなる病気なのかな?でも、それくらい一生懸命になるってことか!もしかしたら恋ってちょっぴりワイルドかも 鍋乃 鍋乃 私は源次さん以外の男のことなど考えられない そうか、幸せにしてやるぞ ありがとう またやってる。馬鹿みたい 馬鹿…俺がか? あんたしかいないでしょう。 おまえ、鍋乃に言ったんじゃないだろうな。 言ったよ なんだとー だって、源次さん言えないんだもん。 で、なんて… 興味ないんだって、あんたに あー なんか、助三郎さんのこと以外考えられないんだって いー 考えてみりゃ、あんたなんかより助三郎さんのほうがかっこいいよ うー やさしいし えー あきらめてほかの人探したら?多分あんたじゃ22世紀まで探しても恋人見つかんないよ。 おー(ムンクの叫び) でも、心配ないよ22世紀まで生きていたら、男って生物は天然記念物で大事にされるかもよ かー(カラスのまね) そうそう、今度あの二人3日後にデートするらしいから、今度は邪魔しちゃだめだよ。 きー(ハンカチをかむ) あの島にかがり火たいて合図にするんだって (にやり!久美は見ていない) ありゃ声もでなくなっちゃった。かがり火がともったら邪魔しないように家の中にいなきゃだめだよ。 …・ 泣き出しちゃった。ではさようなら。私20世紀へ行ってご先祖様を探してくるからね。 NSX お待ちどうさまでした。 セット、1995年7月7日 了解しました。(グイーン) 故障発生!3日後に軟着陸 またー……3日後って、助三郎さんと鍋乃さんのデートの日じゃない あれ源次 おう、へんなねえちゃん 久美です。 今日はえらくべっぴんさんじゃないか。どうだい団子でもご馳走しようか? どうしたの。3日後にはまるで別人!別の彼女できちゃったのかな。 ねえちゃん。たしか今日だったよな。鍋乃と助三郎! そうよ。かがり火のところで、待ち合わせ へへへ… あれーあのかがり火、島のところじゃないよ。 なべのさんどうしたのかな。 へへへ… ちがう!あそこじゃない! あんた!何したのよ。まさかかがり火の場所を… もうすぐ助三郎は、いやもう海の中 だめ、人の命を奪ったらあなたは一生火星で働かなくてはいけなくなるよ。 もう遅い。 あ、私が3日前に言ったあの言葉…「かがり火の…」助三郎さーん気をつけてそのかがり火は… キャー!助三郎さーん 助三郎さん、お願い返事をして。 誰かー助けて! 助三郎さん 助三郎さん ねえ、どうして返事をしてくれないの 目を開けて! 笑って! 返事をしてー! 私を助けて海に飛び込んでくれた助三郎さん 私に生きる喜びを教えてくれた助三郎さん 私に未来をくれた助三郎さん あなたと二人で生きると決めたのに… 鍋乃さん、助三郎さんは? …… あ、 おう、鍋乃!助三郎はどうしたんだい。 おや、田舎ものは海が苦手だったのかな おぼれて死んじまった あんたね! 鍋乃!これで、助三郎はいなくなっちまった。これで何も邪魔するものはいない。この源次様のところに嫁にきな この人、何を言ってんだろ! きいてんのか。鍋乃 源次!あんたーかがり火の場所を動かしたでしょう。助三郎さんがおぼれるように さあね!かがり火が波に流れたんじゃないんですかね。 そんなことあるわけないでしょ。 じゃあなんで、その着物の袖のところがこげているの そりゃ…、そうさ、俺様が邪魔な助三郎を… (助三郎という名前に反応して)助三郎さん、私がこんな暗い夜に会いたいといわなければ 源次!馬鹿!こんちくしょう。あんたね。…・私があんなことさえ言わなければ…助三郎さんは 助三郎さん!一緒にくらそう。今行くよ。 (どっボーン) 鍋乃!鍋乃さーん (ざっぶーん)鍋乃さーん 鍋乃・・・、おい何しているんだ。早く飛び込め!助けるんだ。 私、水の中なんて入ったことないよ。あんたとびこみゃいいじゃない。 俺はかなづち そんなこと言っている場合じゃない早く そうか、鍋乃は助三郎に助けられて、愛した。助ければ俺も そんな事いってないで早く! 鍋乃 源次さん 鍋乃 源次さん だめだ、変になっているこの人、仕方ない飛び込もう。 いち、に、さー…何!体が動かないよ 警告!警告!歴史を変えることはタイムトラベル規制法25条の3に違反します。この場合は緊急ロックをかけます。 そんなことしたら鍋乃さんしんじゃうよ!源次…あんたしか助けられないよ。 そうか、鍋乃を助けなければ。(ドボーン) あんた泳げないんじゃ 鍋乃… (おぼれて打ち上げられた源次にを助けて) ばか、あんた泳げないのに飛び込んだの。そんなに鍋乃さんの事好きだったの。だったらどうしてもっと早くに真剣に伝えなかったの。しっかり話し合えばよかったことじゃない。いい友達であり続けることだってできたはずよ。 あんた15だったよな。まだわからないかもしれないが、男には一世一代これって決めた女、譲ることのできない女がいるんだ。その女には命をかけてみようと思うものさ。 そのために、あんたは助三郎さんの命を奪ったのよ。そして大切な鍋乃さんも おれ、俺のせいだ。俺は何てことしたんだ。この手が二人の命を奪った。ほんの出来心でかがり火をずらしたばかりに…、夢を見ていたようだ … かがり火をずらせば助三郎が死んでしまう。ずらしたのが俺だってことはすぐばれる。鍋乃は決して許してはくれないことなど、考えてみればすぐわかることなのに 恋ってものをすると判断力も鈍るのね。 そうか、この石を拾ってからだ。変な夢を見ていたのは その石、鍋乃さんにあげたんじゃないの?本当だ。鍋乃さんが死んじゃったのに、ご先祖様が子孫を生む前に死んじゃったのに私は消えていない。 いや、石のせいではない。私の中にある卑しくも汚い心のせいだ。こんな私は死ななくてはいけない やめてよ、あんたがここでしんじゃうと私は本当に消えてしまう。 私など死ななくてはいけない ばか、私を見て!きっと、きっとよ。私はあなたの800年後の子孫なのよ。私の時代ではみんな憎しみあわずいたわりあって生きている。それはきっと源次さん、いえ、ずっと昔のおじいさんかな!あなたたちが反省してすばらしい世界を作ったからじゃないの。今は取り返しのつかない間違いを犯したかもしれない。でも、死んだってあなたが苦しみから逃げられるだけよ。それに、あなたが死んでしまうとあなたの子孫の私はその存在すら消されてしまう。 おまえは… あなたが死んでも、助三郎さんと鍋乃さんは帰ってはこない。あなたはさっき自分を捨てて海に飛び込んだ。古い自分を捨てたはずよ。今日が新しいスタートなの。今のあなたには二人のためにも生きる責任があるの。苦しいけれど二人の最後をずっと伝えていくために。忘れられないように 鍋乃さん、助三郎さんすまない。許してくれといっても許してはくれまい。あの世で二人幸せになってくれ!俺は年老いるまで一人身を通す、そして、毎年七夕がすんで最初の新月の晩、ずっとかがり火をたき続ける。二人の魂が迷わないように そう、私もあなたのようなおじいさんがいたことを誇りにして生きていく。そして、いつの日か22世紀に男たちが普通に存在する時代を作ってみせる。男も女もいなくては面白くないもの そうかがんばれ久美 名前覚えててくれたんだ。 俺の嫁になるか ばーか、それより、この時代どうやって子孫を増やしたの? 俺が知るか、独身だぞ! 答えになってなーい タイムトラベル時間切れ、直ちに乗船ください 不思議な娘だった。 そうだ、強く生きていくんだ。こんな石はいらない おやきれいな石、我が家の家宝にしよう。 |