野球雑論
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復活の斎藤雅樹。これが男のスライダーだ! 
 日本シリーズ第4戦のワンシーン。打者の手前(写真3から4にかけて)で曲がりはじめ、キャッチャーが構えたミットの位置からベース一個分くらい急激に曲がっているのが分かる。思わず手を出したバッターのバットの位置が、斎藤のスライダーの威力を如実に物語っている(写真5)
 16勝、防御率2.36で最多勝と最優秀防御率を勝ち取った96年の斎藤を髣髴させる一球だ。思えばこのスライダーに、当時広島の江藤はよくクルクルと回らされていたものだったが。
 今では当時のスピードボールは見る影もないが、ボールのキレが戻ってきたのでスピードが落ちた分をカバーできている。この球が戻ってくれば、200勝も射程に入るのでは。
おまけ・・・アニメ斎藤くん
速球について 

 野球を見ていると、あるとき、同じ150kmでも打たれる150kmとバットに当たらない150kmがあることに気付くだろう。現に、記憶に新しいところではオリンピックの韓国戦で、松坂大輔投手の150kmは打たれるのに、韓国のク・デ・ソン投手の140kmはバットに当たることも少なかった。このことを思い出して疑問に思われる野球ファンも多いのではないだろうか。
 よくこれは「球威」や「キレ」の違いと説明されるのだが、一体何がその原因なのか。これは見ているだけではなかなか分からない。球を投げる感触の問題とも言うべき難しい問題だ。

まるで槍のように飛んでいくクレメンスのファストボール その答えの一つは、「ボールに体重を乗せる」ということだ。
 例えばオリンピックに登場した韓国ナンバーワン左腕ク・デ・ソン投手、ワールドシリーズに登板し快投を演じたクレメンス、かつての速球王ノーラン・ライアン、40歳近くになるのに速球で三振を取れる巨人の工藤、引退から10年かそれ以上は過ぎているというのに最近まで140km近い速球を投げていたというマサカリ投法の村田兆治・・・。彼らの投球を注意深く見ていると、実に上手くボールに体重を乗せている感覚が伝わってくることだろう。
 そして十分に体重の乗り切った彼らの球は、キャッチャーミットめがけて一直線に、バットに当たることすらなく、まるで槍のように突き刺さるのである。


 ところで興味深いことに、彼らのような素晴らしい速球を投げる投手は、共通してプロ野球選手として衰えが現れる年齢を超えても、その速球に衰えを見せていないのである。特に50歳に近い年齢で140km近いスピードを出せる村田や、引退間際にも150kmを越える速球を記録したノーランライアンなどは驚異的とも言える。
 これは彼らが、投球に必要なエネルギーの源を、加齢による衰えが大きい筋力に求めているのではなく、ボールに体重を乗せることで得ている一つの証拠になるのではないだろうか。・・・もちろん、その陰には常人の想像をはるかに越える過酷なトレーニングによる裏付けがあってのことではあろうが。
 同時に彼らはそれほど大きな故障をしていない(結果的にそうだっただけかも知れないが)。上手に体重を伝える無駄のないフォームが、体の無理をなくし、故障を減らしているのだろう。

 悲しいことに、最近はそういう投手をあまり目にしなくなった。30歳を超えても速球で文句なしに三振を取れる投手は、日本人の現役ではもう工藤くらいではないだろうか。(元広島の大野投手もそのタイプの投手だった。早まることなくプロを続けていれば今でも活躍できたのではないだろうか。引退試合の速球を思い出すと、今もそう思えてならない。)これは変化球や配球などのテクニック重視の気風が反映してのことなのかも知れない。それも悪いとは言わないが・・・。ただ、もう一度、空振り三振を取れる直球の魅力が、多くのプレーヤーやファンを虜にする、そういう時代が来て欲しいものだと願ってやまない。

話題のランディージョンソンについて 

ここまで腕を返せる肩関節の柔らかさと、ここから肘を回転できる肘関節の柔らかさは、まさにMLBの至宝。 はっきり言って完全にナメられてましたね。力入れて投げた球なんてそんなにないかも知れません。(一ヶ月登板間隔が空いたことや、シーズンオフで体を大事にしたいというのが大きいのでしょうが。)
 それでも見るべきところはありました。左の写真なんですが、「これ」が出来る投手はほとんどいないんじゃないでしょうか。この肩・肘の柔らかさと、208cmという長身があってこその100マイルなんでしょう。テコでも、力が真っ直ぐに伝わったほうが効率がいいですし、仕掛けが大きい方がより大きな力が出せますから。

 結局ジョンソンは3回投げて2失点。さすがに仁志と田口のタイムリーにはムッときていた様子なので、次回登板する機会が楽しみです。


おまけ・・・動け!ジョンソンさん
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