はじめに
「9条が危ない!三原市民の集い」が、20日(金)、18時半
より三原市民福祉会館であり、講師にピースリンク広島・呉・岩国
の湯浅一郎さんをお呼びし、地元の市民運動や広教組、高教組、
部落解放同盟や市役所の労組の役員をはじめ、幅広い人々が「個人」
の立場で参加しました。三次からもわたくし、左党が参加しました。
市民が声を上げれば・・・
湯浅さんは、有事法制について
「憲法9条を捨てることを世界に国会議員の9割が宣言したことだ」
と断言。
しかし、一方で
「アフガンへの報復戦争でも、当局は「周辺事態法」を使えず、
テロ対策特別措置法」を新たに作らざるを得なかった。
有事法制を発動させないことは世論でできる」
とも述べ、世論が重要であることを強調しました。
そして、今は、とにかく、イラク新法、テロ対策特別措置法
2年延長阻止に全力を挙げるべき、と語気を強めました。
湯浅さんは、呉での経験から
「テロ特措法の延長は海上自衛隊員の評判が悪い。
また、イラク新法については、自民党の中でさえ賛否が割れている」
と指摘。
また
「そもそも、イラク戦争には8割以上の人が反対した。
戦争が終ったら正当化されるのか?という問題もある。
この法律は米軍の占領支援、9条ツブシに他ならない。
イラクに自由をといいながら、クルド人やシーア派も
米軍を信じていない。バグダッドでも夜間は戦闘の音が
聞こえている。何がおきるかわからないからこそ、
武器使用基準緩和が言われている」
と指摘、
「自衛隊員が人を殺す、あるいは、殺されることを
前提にしている非常に危険なものだ」
とバッサリ。
しかし
「市民が声を上げれば阻止できる」
とも述べました。
イラク戦争の本質と日本
続いて、イラク戦争の本質についての話しに
移りました。
この戦争はいうまでもなく
「先制攻撃戦略=ブッシュドクトリンの初適用例」
だと指摘。
そして、
「イラク戦争とは何だったかを国会で議論すべきだったが、
民主党はそれをせずに、拙速に対案を出してしまった。」
と民主党の「エラー」を厳しく指弾。
そうであるならば
「市民のレベルで本質を追求しつづけることが必要」
としました。
そしてその本質とは
「一方的な先制攻撃」にほかならないとし、
「失われた生命は戻ってこない。2度とこのような
戦争は繰り返してはならない」
と訴えました。
また湯浅さんは
「日本は戦争の当事者であることを意識せねばならない。
キティーホーク艦隊は日本を母港としており、在日米軍
に日本は思いやり予算を3000億円も出している。
また、イラク攻撃に関わった艦船に日本は給油している」
と指摘しました。
また私たちは「9条があるのに、戦争に協力している。
一方で、9条があるからこそ、自衛隊から戦死者が出ないで
済んでいるとも言える」と、二面性を踏まえた運動を
していく必要があるとしました。
そして、
「一番身近な自治体を住民の側に立たせる
必要がある」
として結びました。
フリーディスカッション
その後、参加者はフリーディスカッション。
人権団体幹部の男性は
「戦争になれば広島空港が米軍のために使われる可能性が
ある。そのための燃料補給のために糸崎港が利用される可能性がある。
実際に使用されなくとも「訓練」が怖い。最初はボランティアだけでも段々
町内会等を通じて「義務化」される恐れがある」
と不安を訴えました。
一方で
「こういう法律を出してくるということは江戸時代の末期と
同じで、体制が苦しんでいる証拠でもある。放っておいて
はもちろんだめだが、新しい時代を切り開くチャンスでもある」
ともしました。
私、左党からは
「国は、消費税増税など庶民増税の一方で、大企業
減税を打ち出している。また、医療費負担増、労働基準法、
労働者派遣法改悪などを強行し、また強行しようとしている。
高齢化社会に対応、などと言っているが、増税分を
社会保障に使うとも今までの経緯から考えてあり得ない。
むしろ軍事費増大、赤字増大を見越しているのではないか。
大会社の利益を露骨に追及するような政治とセットで
有事法制、軍事化が出ている。そのことを踏まえ、
やはり、経済のあり方、税金のありかた、使い道の問題もしっかり、
考えて行く必要がある。また、労働組合としても、市民と連携しながら
考えて行く必要がある」
と提起しました。
また、
「憲法は9条だけではない。他の条文も合わせて守っていく
ことが必要」
といった感想も出されました。
湯浅さんは
「自分たちで税金が何に使われたかチェックする必要が
ある。軍事にせよ何にせよ、それを言いつづける集団が
町に1個でもあれば大分違う」
などと応じました。
最後に
「有事法制反対などで疲れ気味だが手を緩めるわけには行かない」
と檄を飛ばしました。
感想
有事法制、イラク新法などの「軍事化」。
労働法制改悪、庶民増税、大会社減税。不良債権処理「加速」、
地方財政「改革」、市町村合併などの「新自由主義」。
これがセットで国民生活に襲いかかっています。
今後は、ゼネコンが戦後復興の利益にありつくために
自衛隊を派兵してアメリカに協力する、などという
ことにもなりかねないのです。
そうした中でどうすれば良いか。ある意味答えは
明快です。当面、イラク新法を阻止するよりありません。
そして、もう少し中期には、自治体を味方につけていくこと。
戦争に協力させない。住民の暮らしを切り捨てさせない。
言いかえれば、「住民の福祉の増進」の立場に立たせる
ことです。
一方で、今の経済、政治の矛盾を打開するような展望、
そしてそれを具体化していく市民運動が求められます。
労働組合にしても今後はとくに「市民運動的労働運動」
が求められると思います。
そうでないと労働運動も、労働組合を支持基盤とする
政党も「ジリ貧」は免れません。結果は、固い組織を
持った与党の優勢は動かない、ということになりかねません。
ある意味、自民党政治も旧来の保守層を切り捨てざるを
えないところまで追い込まれています。無党派層の増大の
一因はここにもあります。
そうした無党派層の人たちがいかに動いて行くか。
ここにかかっていると思います。
そのためにも、事実を知らせ、展望を示す運動が
求められると思います。
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