「四党合意」破綻に関する見解
              
 国労組合員を含むJR不採用問題で、与党三党と社民党は12月6日に協議し、政治解決の枠組みを決めた「四党合意」の破棄を正式に決めた。
 与党三党が11月29日に「四党合意」の破棄を決めたことを受け、与党側が社民党に12月6日通告し、これを社民党が受け入れたものである。
 2000年5月30日に提案された「四党合意」は正式に破棄され、「四党合意」によるJR不採用問題の政治解決は破綻した。
 
 「四党合意」の本質は、国労側の一方的譲歩のもとでの国労解体ということにあった。このことは、「四党合意」の提案からの二年半の間、具体的解決案は全く示されなかったことに表れている。そして最終的には「逆らう組合員を除名しなかったから四党合意を破棄する、ということではないか」(北海道新聞社説−12.8)ということに愚かにも繋がる。
 結局、「四党合意による人道的政治解決」は団結権の侵害行為のもとでしか成り立たないものであり、「四党合意」の基盤そのものが不当なものであったことが明らかにされた。今回の「四党合意」の破綻は、まさにこのことの結論であった。
 したがって今後、「解雇撤回・JR復帰」を闘っていく側は、「四党合意」の本質を厳
しく見据えることが重要である。そして、この「四党合意」の期間を、大きな代償(取り返しのつかない犠牲)と引き替えに、「人らしく」の上映運動や鉄建公団訴訟といった一連の取り組みの中で、「解決済みとされた国鉄闘争を解決しなければならない課題」として位置付けさせた期間として捉え直す必要がある。
 また、「離脱」というかたちで「責任」を永久に放棄しようとしている「側」にILO勧告の指摘を重く受けとめさせ、JR不採用問題の解決へ向けてきちんと取り組むようにさせなければならない。
 
 他方、地方・中央労働委員会が認定し司法も否定していない不当労働行為による被害は、全く償われないままに放置されていることに変わりはない。
 その状況は、「紛争の長期化を望む勢力」(与党三党声明−12.6)といった表現で処理できるものではなく、すでに「人権問題」の領域に達している。むしろ「遺憾で極めて残念だがやむを得ない」といった妥協をさへ許されない状況にある。24名の闘争団員を失ってしまい、闘争団員の平均年齢は50歳に達している。「解雇撤回・JR復帰」はまさしく緊急な課題である。
 
 現在の有事法制の成立・教育基本法の「改正」といった憲法「改悪」の策動、完全失業率6%ラインへの到達、小泉政権の失政等の状況と絡んで、労働者・市民の窮乏化は進んでいる。特に、2003年春には「解雇自由化法案」が上程されようとしている。こうして「失われた10年」は「失業とリストラの10年」に引き継がれようとしている。
 こうしたなかで、現在が大きな節目の時−「戦争ができる国」づくりへの策動の時−であることは間違いない。したがって、これに対してより広範な力強い闘いが必要とされている。
 国鉄闘争は、80年代からのグロ−バリゼ−ションと規制緩和に向けた政策の一つとしての「解雇自由化の実験」(国家プロジェクト)として曝されてきたし、国鉄方式という首切り合理化は社会的にすでに一般化させられてきた。しかし、このなかでも全国連帯の闘いの中心として取り組まれた国鉄闘争は非常に大きい役割を果たしてきた。
 この意味で、牽引者としての国鉄闘争の再構築が強く求められる。
 
 2002年12月6日の「四党合意」の破綻を受けて、大分県『国鉄闘争に連帯する会』として、次のことを広く訴えるものである。
 
 JR不採用問題については、闘う側の課題として、国労及び支援共闘、支援組織(市民)が共同して闘っていけるように国鉄闘争を再構築し、「争議当該者が自らの責任において、争議の終結を判断できる」解決に向けて取り組む。
 
                2002年12月13日
                     大分県『国鉄闘争に連帯する会』