『架空の企業斡旋に鋭く反論』と13回口頭弁論の様子を共闘会議Web伝える。-2004.03.24 
 
 3月22日、鉄建公団訴訟第13回口頭弁論が開かれました。あいにくの雨で冬に逆戻りかと思うほど寒い東京。100席余りの傍聴席が埋まるか?との心配も吹き飛び、傍聴抽選には120名が並んでいただきました。
 原告側から準備書面20と音威子府の原告杉山さんの陳述書(元・音威子府雇用対策支所長秋山陳述書に対する反論)、山口孝明治大学名誉教授の第107回特別国会での参考人発言の議事録を証拠資料として提出しました。
 
 口頭弁論では、杉山さんが陳述に立ち秋山陳述書に鋭く反論しました。特に、当時管理者が落としたメモに再就職斡旋企業として書かれていた実存しない「音威子府モータース」に関して秋山陳述書では「確か、地元の人が自動車整備工場として設立しようとしていた企業で、名寄職業相談室を通してきた件と記憶している」と述べられている点について「地元でそういう動きがあったことは全く聞いたことが無い。過疎の村に仮にそうした企業が設立されるとなれば、村を上げて歓迎するし、大きな話題になる」「村役場関係者や議会関係者も聞いたこともないと言っており、資金助成を村に働きかけた形跡も一切無かった」「斡旋されたとされる本人(広域異動者)に確認しても音威子府モータースという企業名を聞いたことも無く、斡旋を受けた覚えも無い」と言っていることなどをあげ、雇用対策支所のいう再就職斡旋がいかに欺瞞に満ち、信憑性にかけるものかについて指摘しました。そのうえで「私に不採用を告げた助役は今、JR社員だが、不採用は設立委員が決めたと言い、労働委員会命令を守るよう駅長要請に行った際には、国鉄がやった事と言う。言葉や仮面を変えても中の人間は同じ」と延べ「国鉄採用を一番喜んでくれた両親の墓前に良い報告をしたい。お前なら娘を任せられると言ってくれた妻の両親を安心させたい。新聞配達で家計を助けてくれた子供たちにJRの制服姿を見せてやりたい。裁判官の公正な判断をお願いします」と結びました。
 
「予備的主張」で損害賠償を新たに加える考え方を示す
 
 今後の進行では、原告側・加藤主任弁護士が「最高裁判決が出された以上、『予備的主張』で採用差別により損害を被った事に対し、採用されていたなら得られたであろう未払い賃金などの支払いを求めてゆくことを新たに主張する」旨の考え方を示しました。
難波裁判長は「損害賠償は、この裁判でも・・」「主張は(すべて)出てたと思っていたのですが・・」と明らかに戸惑った様子でしたが、加藤弁護士は「内容は変わらない。拡張する」と答えました。鉄建公団側の代理人は「検討させてもらう。全く新しいものでやって貰った方が・・」と反論しましたが、加藤弁護士は「法的構成は1回でまとめる。複雑にはならない」と押し切りました。  
難波裁判長は「訴訟救助の関係も出てくる。もう1期日延ばさざるを得ない」
と延べ、原告代理人に今後の進行についてただしました。加藤弁護士は「法的構成は固まっている。個々人の損害額が出れば提出できる。柱書はできている」と答えました。
 
 3月30日の進行協議は延期
 
 今回、原告は立証に向けて54人の「人証調申出予定メモ」を提出しました。
この中には、当時の分割民営化を推進し国労解体を進めた中曽根康弘や橋本龍太郎、三塚博なども含まれています。
 本来は3月30日に進行協議が開かれる予定でしたが、「予備的主張」の考え方をこちらが示したことから、被告側から「中途半端になるので、すべての主張を終えてから」との意見で延期となりました。
 また、被告側証人は「陳述書作成者を中心に少人数で考えている」旨の発言もされました。