素
「博士、間違いの素なるものをつきとめました。」
ある研究所の助手の言葉。それを聞いた博士は冷静に、
「それはどういう間違いなのかね。」
「えっと、よく会話の中にでてくるではないですか。何々が間違いの元だとか・・・。
その間違いを抽出してみたんです。」
そう言って助手は手にした薬びんを持ち上げる。
蓋の部分が擦りガラスになっていて水分の進入を防ぐタイプの小さな透明な小びんだった。
中には白い粉末が入っている。
「で、どういう効果かね?」
すると助手はちょっと困ったような顔をした。
「まだよくわかっていないんです。間違いの元をなくせるようなものだといいんですが・・・。」
「では私がためそう。」
そう言うと、博士は助手からびんを取り、少量をお茶で飲んだ。
「うーん、素ねぇ。特にカワ ッタコ トハナサソ ウダ ケ ドネ。 ン! コ レハド イウコト カネ。」
助手は真っ青になっている。
「そ、そんな。ま、間を違える素のようです・・・。」
「ウ −ンオモ シロイハツ メイダヨカイ ワヲナ クスノニピ ッ タリダ。」
そう言って博士は黙ってしまった。
ー頑張れ助手君ー
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