Voice of Moon
文字が勝手にしゃべり出してしまう感じ。つらつらと。
雲のない宙と
綺麗な月と
たくさんの気持ち達の中で・・・
「月夜の凧」
夜のとばりが降りる頃。
白い凧を黒い空に揚げていく。
月の光を浴び菱形に光りながら、空を自由に泳ぐ様は、大きな鳥が優雅に飛んでいるようでもあり。
やがて吸い込まれて小さくなっていく。
目指すのは月なのか。
月ならばイカロスのように翼が融けることもないだろうし。
それとも白鳥座のように天の川をサウザンクロスへ飛んでいくのか。
見上げる人の心を載せて、欠けた心に届けてくれるといい。
白く光る綺麗な心を。笑顔がいっぱいになるように。
2010.02.22
「マンゲツロウバイ」
その丸い蕾に月の光を蓄え、黄色く大きくなっていく。少しずつ少しずつ。
そうして迎えた満月の夜、甘い香りをふわりと漂わせながら、一斉に花開かせる。
圧巻は二度目の満月の夜。
綺麗に咲き誇る中、花弁が飛び立つ、満月に向けて。
最初に飛び立った花弁は、暫く近くで旋回を繰り返す。みんな飛び立つのを待つかのように。
やがてみんな集まると数列に並んで飛んでゆく。一直線ではなく、蛇行しながら。
街の住宅の一本で寂しがってる者や、学校の古参たちに声をかけながら。
月に繋がる黄色い帯が一晩中続いていく。歩いていけば月にたどり着けると錯覚する位綺麗なのだ。
飛び立った後の枝は寂しそうかというとそうでもない。羽ばたいた名残の花粉が、蓄えた月の光で、数日はキラキラしているから。
枝だけじゃなく、街中の屋根が輝いているのだけれど。
宙から見たらどんな感じだろう。
2010.01.12
「月のかぐや」
近くの小さな児童公園を歩いている時に思ったんだ。最近回転遊具を見なくなったなって。
グローブジャングル?
小さな地球みたいで、景色が何回も通りすぎるのが楽しいのに。
大人になると昼間乗るなんてできないから、夜こっそり乗ってた。
その遊具は、辺りが暗くって、木も低めで空が開けた公園にあった。
十分回転させたやつに乗って、引っかけるようにして外側向いて、空を見上げる。
天頂を中心にぐるぐると回る星を見るのが楽しかった。
日周運動とは違うその動きに、ちょうど二人だけ世界から切り取られたようになるのが嬉しかった。
ただ今思うと想いもグルグル周り、平行線のまま、またいつものところに戻ってたんだなぁと。
もう少し大きく飛び出さないと重力は降りきれないのにね。
頬の冷たさに我に返る。
回転遊具のない公園を見ながらトリップしてしまっていたみたいだ。
忘れたつもりなのに、ふとしたことで思い出してしまう。かぐやのようにいなくなってしまった彼女を。
そういえば来年1月は2年半ぶりに満月が2回ある。
昔彼女から教えてもらった・・・。
一月の中で2度目の満月を滅多にないこという意味でBlue Moonってよぶこと、碧い満月には不思議な力があること。
その日は、プラネタの偽物の空を抜け出して、満月に祈ろう。
星粒の中から見つけ出せますようにと。そして想い待ち続けられますようにと。
2009.12.30
「海月が見上げる月夜」
その時は彼によろしくにでてくるトラシュの景色に憧れて・・・
水槽に流木に海月。自分だけのアクアリウムだ。
買うときに店員さんが不思議なことを言ってきて、満月の夜は月光浴をさせて下さいとのこと。
そこで最初の満月の夜、水槽を持ってそろそろと近くの公園へ向かった。
月を確認して猫を確認して、ゆっくりと天板を外す。
月光が水面に揺れキラキラと輝いていく。
その光に誘われたのかゆっくりゆっくり海月が宙を漂い始めた。
ふわふわゆらゆら
月光を吸収し輝く様は、まるで満月がいくつもあるようで・・・。
自分までなんだかふわふわしてきた。
このままそのまま・・・綺麗な星が見られる大気の上まで・・・。
2008.12.31
「満月の夜に」
満月の夜 水を張った桶を持って庭に出る。
桶に月が写ったのを確認し、ゆるりとかき混ぜていく。光を絡め取っていくように。
ゆるり、ゆるり。
ゆるり、ゆるり。
そうして光が溶けた頃、逃げ出さないように蓋をしてしまう。
このような光を閉じ込める方法は、月明かりの下、密造(月蜜)酒を作る作業をしている時に発見された。
水の量はその時の月の高度で決まることや、その時近くにある星によって微妙な色合いが付くこともわかった。
こうして閉じ込めた光で、月のない夜を過ごすのだ。
2008.11.12
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