「ごめんね。うるさいんだよね」

そう言われても困るんだけど、潮時かな。

「帰ろうか」

「まだ大丈夫よ。もう一杯飲めば」

さよちゃんは進めてくれたけれど、俺は少し白けてしまったので

「今日は帰るよ」

と言い、カウンターから降りると、さよちゃんもカウンターから降りて

「ごめんね。今度マスターの店に遊びに行くよ」

「ああ、お出でよ。さよちゃんにスペシャルカクテル造るよ」

「本当!うれしい」

「いくら?」

俺は飲み代を払おうとすると

「いいよ、いいよ。今日はそんなつもりじゃないから」

一瞬戸惑ったが

「じゃあ、今日はご馳走になっとこうかな」

店の出口まで送って来れたさよちゃんに<彼氏によろしくね!>

と喉元まで出てたのを抑えてオアシスを後にした。