9月8日
仕事をしない私の頭は鈍化の一途をたどっている。
先日も、それを裏付ける出来事が起こった。
わが会社の上司殿は、いろいろ公的な理由をつけて、直帰する。つまり、早く会社から
いなくなってしまう。それはそれで、喜ばしいことではある。
そして、そういう時には、必ず「まだ使うか?」と聞いて、「使わないです」と答えても、
結局kは預けていく。何かあったら、困るだろうからという配慮からなのだろうが、だったら
聞かなければよいものを、、、と言ってしまったら、見も蓋も蓋もない。
そんなある日。いつものように早退をする上司は、「後頼むわ」と私に鍵を預けて、片手を挙げて私の前から姿を消した。。
私は、その日はもう使う予定などなかったので、すでに鍵がかかっているものと信じて疑う余地もなかった。
しかし、揺られる電車のゆれに刺激をうけた、私の鈍化していた脳は、ぎしぎしと動いた。
私に預けるときは「必ず開いている状態」であって、閉まっていたことなど一度も無かったことを。
そして、大抵の場合は、いつも私が鍵をしまってあるところを知っていて、私が出勤する前に鍵を使っている。
ああ、、、。
奴が翌朝言うだろうセリフ
「鍵をちゃんとかけてかえるんや常識やろ。こんなことでは困るなぁ」と…
どうしたら、この事態を解決できるかを。
私は、会社の鍵を持っていない。会社にはもう誰も残っていない可能性も高い。
さて、、、、。
私の頭は、翌日奴が吐くだろうセリフで埋め尽くした。
かすかな隙間から出てくる考えは
「会社に電話をしてみよう。まだ、就業時間の終了から20分。誰かいるかもしれない」
けれど、何度かけても、出るのは留守録の声だけ…
ああ、もう、あのセリフを聞くのは必至。
諦めのなか、やたら重くなった体を家へと移動するのであった。
しかし!動きはじめた脳は、まだ動き続けていたらしく
「奴は、あさ9時10分ぐらいに通常くる」
「奴が来る前に鍵を返せばよい」
「しかし、私は通常15分ぐらいにしか来ないから、そんなに早くくると怪しまれる」
「しかし、奴は、出勤してすぐにトイレへ行ったりタバコを吸ったりしているようである」
「12分ぐらいに丁度」
そこから、逆算して、家を出る時間を綿密に立てる。
後は、自分の運だのみである。
続く