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黒部のカダヤシ
このページは、(富山県)黒部市の浄化センター付属公園「アクアパーク」
等に生息している「カダヤシ」の観察記録等を公開しています。
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 この浄化センターは黒部川扇状地の扇端部近くにあり、周辺はきれいな伏流水が豊富に湧出する低湿地帯です。隣接地区の湧水群は全国の名水百選にも選ばれています。
 そのため、今では宅地化で生息域が狭められているものの、「フナ」「ドジョウ」「メダカ」等のほか「トミヨ」のようにきれいな冷水でないと生息出来ない魚も生き残っています。
「カダヤシ」とは?
 「メダカ」によく似た中米原産の淡水魚ですが、1916年以降に全国的に移入され「メダカ」との生息競合がすでに30年以上も前から問題になっている外来魚で、2006年に「特定外来生物」に指定されました。
 詳細については、自分で検索して調べてみてね。

黒部のカダヤシ
 2002年末に魚津水族館で地元の“にいかわ養護学校”の生徒による「カダヤシ」生態観察のレポートが実物とともに展示されていました。
 その時は、「ああやはり住んでいたのか、メダカが少なくなったので目立ってきたのかな。」と軽く考えていましたが、その後つい最近移入されたものらしいという情報をつかみネットで試しに調べてみたところ、とんでもない理由で移入されたらしいということを知りました。

「カダヤシ」が生息するようになった経緯(個人的な取材に基づく推測です)

 ・・・という訳で、アクアパーク等での観察を記録しています。
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2003年春、「アクアパーク」に住んでいる魚を調べに行きました。
 「アクアパーク」は「きららの滝」「ゆららの水辺」「ビオパーク」の3つの部分に分かれています。
「きららの滝」 沢山のトミヨが生息していました。
「ビオパーク」 「メダカ」とアメリカザリガニがいました。さらに細かい虫が多数、これはマツモムシのようです。メダカに混じってヒメダカもいたので目についたものは捕獲しています。ここは後から造成された部分なので「カダヤシ」は最初から放流されていないものと思われます。
「ゆららの水辺」 ここはザリガニが大量に住んでいるほか2003年の春から夏にかけて放流されたと思われるコイの稚魚が多数いました(夏には全滅)。そしてそこに無数にいる小魚を捕らえてみると・・・百匹以上調べましたが全て「カダヤシ」でした。
 ここにも後に「メダカ」が放流されているそうですが、一匹も見当たりません。
2003/9〜10月に周辺での生息状態を調べてみました。
 公園のすぐ脇の水路ではカダヤシのみ見つかりました。直接の下流域は調べていませんが水路を数本挟んだ下流ではメダカのみ見つかりました。(養護学校の調査場所はさらに下流になります。)
2004/年3月まで
 2003年末に現地で採集した十数匹を家の水槽で飼ってみたところ、2004年1月末の時点で全部死んでいました。
 採集場所は施設内で一定範囲の水温が維持されていると思われますので寒さへの耐性が未発達の個体だったのかもしれません。下流の河川に生息する個体は越冬できるのかどうか今度試してみるかな。
2004/6月
 孵化間もないと思われる多数の稚魚が漂うように泳いでいました。これがどんどん下流に流れ出すわけでしょうか。
2004/07/17
 無数に殖えているがほとんどが若魚で成魚らしい姿はかなり少ない。ほとんど一年余りで死んでしまっているのか?
2004/07/25
 若魚が一回り大きくなっている。
2004/08/07
 ほぼ成魚に成長している。
2004/08/28
 源流?に近い部分にいるメスはすでに成熟状態になっている。
2004/09/23
 水が止まってせせらぎ?部分は底が露出していたが、構造上水が完全には抜けなくなっているのでうようよいる。毎回サンプル採取をしているが今回はすでに老化していると思われる個体が目につく。はたして家に持ち帰ってみると既に腹を上にして浮いている個体が二割程度いる。(夏までにサンプル採取した個体では家に持ち帰った後もほとんどが元気だった。)
2004/10/07
 夕方寄ってみるとまた水が満ちていている。水面下で元気よく泳ぎ回っている気配。持ち帰ったサンプルも元気いっぱい。
 それはそうと、水辺に「ホタルイ」という名札が立てられていたが、その先ではセイタカアワダチソウが花盛りだった。
2004/11/03
 サンプル採集。施設外の調査もしてみたいところだが時間がない。春先の越冬状況が一番気になるところ。
2005/01/30
 このところの冷え込みで持ち帰って屋内で飼育中の個体が次々に死亡。生き残っているのは6割ぐらいかな。
 施設下流に位置する湧水池での冬場の水温推移が気になるところ。
2005/03/23
 今朝のぞいてみると持ち帰って屋内で観察中の最後の一匹が死んでいた。3月になったところではあと3匹だったかな。
 最も気温が低い時期では、ほぼ全部がフラフラの状態だったので野外の環境を考えると一般の水路ではまず越冬は出来ないような気がする。
2005/05/26
 今年はやけに水を流すのが遅いと思っていたら上流部を改修していた。さらに排水部付近は近所の用地買収が済んでいる国道のバイパス予定地にかかっているのがわかった。
 溜まり水には、さすがに例年のような群とまではいかないが、生き残った個体が泳ぎ回っている。このまま国道用地の工事にも入れば、とうとう源流部では根絶されるかもしれない。今度は周辺の水路を調べてみるかな。
2005/06/05
 夕方様子を見に行く。水が流れていた。薄暗くなりかけていたせいかもしれないが、よくよく探して数匹見つかる程度。その前に周辺の水路をすくってみるが、カダヤシどころか何も入らなかった。今度は出来れば日中にしよう。
2005/06/29
 様子を見に行ったら、上流部では見あたらず、中流部ではメス一匹のみ発見、下流部には稚魚がいくらかいた。繁殖は継続中ってところか。
 それはそうと、「ビオパーク」部分にフナらしい群れがいた。誰がどこから持ってきたのだろう。こういう周囲に生息する魚種を安易に持ってくるからダメなんだなぁ。どうせ放流するなら金魚とか錦鯉のような周囲にいない観賞魚にしておけばいいのに。
2005/08/28
 様子を見に行った、いまだに水は少ない状態。ざっと見たところ、上流部に1匹姿を見た、中下流部ではあちこち魚影を見られるが、昨年までよりは格段に少ない。けどしぶとく生き残っている。

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