幽霊船を目指して

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「Nさん、私たちもE-Shipに加えてくださいよ」

M子と私、どちらが先に言ったのか、はっきりとは思い出せない。多分、私だったんだろうと思う。二人のランデブーを邪魔しよう、という崇高な理念の元に我々は立ち上がった。それが正しいのか余計なお世話なのかはともかく。実際のところは、ただ単にヒマだっただけ、というのが正解だろう。しかし、少なくともその時の私には、M子が神々しく輝いて見えた。

「え、あぁ、E-Ship?うん、良いよ良いよ」

N氏は半笑いを浮かべて了承した。彼はいつ何時も半笑いを浮かべている。平和な人だ。

E-Shipの参加権を得たことに気を良くし、すぐさまM子はF川に宣戦布告を行った。

「私たちもE-Shipに参加するから」
「何だと?ナメんな、あれはオレとNさんのイベントだぞコラ」
「フ、そのNさんが良いって言ってんだよ……」
「……てめえら……!」

怒りで眼鏡が曇るF川。笑いを堪え切れない様子のM子。

私は焦った。まさかこんなにF川が怒りをあらわにしようとは。もしかして、彼は本気でN氏のことを愛しているのかもしれない。もしそうなら…………

嫌な予感がした。




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