幽霊船を目指して

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それは何度目の航海だったろう。
突然、とおるが「麻薬の密売をしている」と言い出した。

「金がすべてさ!俺は警察に捕まる程バカじゃないし、君らも楽に金を稼げよ!金をよ!」

何という荒んだキャラなのか。
私たちは必死に説得を試みた。労働することの尊さ、ささやかな幸せ、仲間との友情……もうN氏のURLの事など問題ではなかった。この「とおる」というキャラにまっとうな道を歩んでもらいたい、その一心で我々は誠心誠意、語りつづけたのである。

「俺……間違っていたのかな。今からでも……やり直せるだろうか」
「バカヤロウ!遅すぎることなんてないさ!」
「そうよ!いつまでも私たち、待っているわ」
「友達だろ!水臭いぜ!」
「お、おまえら……」

仲間の説得により、麻薬の密売という自らの行いを恥じ、彼は改心したのだった。思わず目頭に涙が溢れるキャラ達。すると……

「オイ!あ、あれを見ろ!」
「あれは……もしかして……」
「滅多に見られないという……」

「幽霊船!?」

何と幽霊船が霧の中から現れ、その優美な姿を我々に見せていた。
感動する一同。

とおるが改心した、その瞬間を見計らったかのような 粋な登場の仕方に少なからず感激していた時、私の背後から「こんばんわ」という声が聞こえてきた。

思わず振り返り、感動が一気に覚めた。




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