2002年1月



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1月30日(水) ウィザーズの試合を見ながら

例によってジョーダンの華麗なプレイに心奪われていたところ、父が神妙な顔をして話しかけてきた。

「MJはやっぱカッコイイなぁ」
「うーん……」
「どうしたの」
「なぁ、ジョーダンてさ、マサイ族じゃないか!?」
「……は?」
「あの長身とジャンプ力を考えるとマサイ族の血を引く可能性は充分にあると思うんだよな。むしろマサイ族以外に考えられないと言い切っても過言ではない」
「いや、マサイ族とか言われてもさ」
「何でだ? マサイ族を馬鹿にしてるのか? 垂直跳びで1m以上は軽く飛んでしまうというあの一族を?」
「いや、マサイ族は凄いと思うよ。ただ、マイケル・ジョーダンの祖先かどうかと言われると根拠がイマイチ薄いような気がするというか……」
「ズールー族やンデベレ族、キクユ族とはとても思えない」
「そんな細かい部族名を言われてもわからん」
「あの顔立ちはヒンバ族でもない、やはりマサイ族だな」

というか何故そんなに自信満々なのか。
こんな父の血を引いているのかと思うと、ぞっとしない。



1月29日(火) 

どうしてやめられないんだろう。
自分で自分がわからない。こんな経験は初めてだ。
別に、アレが好きってワケじゃない。それは何よりも自分がよく知っている。ハイになるワケでも、落ち着くワケでも、手の震えが止まるワケでもない。何かの役に立っているワケではない。むしろ、耐えられずに涙が出てしまうほどなのだ。それにあの白い粉がパラパラと書類に落ちていく様を見られたら、自分はもうおしまいだ。第一、その粉を逃すまいと必死に舌を伸ばす姿を醜悪と言わずして何と言おう。自分の姿を想像するだに震えがくる。それなのに、私ときたらデスクの奥にアレが入っていないと落ち着かないのだ。バインダーの片隅に、赤い箱が見えないと気もそぞろなのだ。何かが足りない、そんな意識が絶えず付きまとって離れない。だから私はアレを欠かさない。

それはまるで麻薬。
そして私は依存症。
今日も四箱。

私はうっとりしながら都こんぶを舐めた。



1月25日(金) 月曜日は…

くだらない話なんだけど。
子供の頃は意味がわからなくて、大人になって初めて「こういう事だったのか!」と思う事ってあるだろ?
俺の場合、ある歌の歌詞でさ。タイトルは忘れたけれど、よくある「曜日の歌」。
子供向けの本だったから全部ひらがなで書いてあって、余計に意味がわからなかった。

すいようび
およいでる
スイスイスイスイ
およいでる
みずすましは みずのうえ
みずすましは みずのうえ


こんな具合の歌詞だった。
他は全部わかるんだが、月曜日の部分だけ意味がわからなくてな。
最近ふと思い出して、漢字に直してみてわかったよ。

月曜日
笑ってる
ゲラゲラゲラゲラ
笑ってる
お月様は気が変だ
お月様は気が変だ


ああ、ヤバい歌詞だったんだなぁ、って…



1月22日(火) 

やるか、やられるか、何もしないか。
選択肢は限られていたが、既に答えは決まっていた。ただ黙ってじっとしているなんてことは、到底出来そうになかった。やるしかなかった。だが、やると決めても、不安はべっとりと俺にくっついて離れそうにもない。それどころか、俺の決意を覆そうと始終揺さぶりをかけてくる。もし、しくじったら? もし、先にあいつが行動を起こしたら? もし……。

駄目だ。考えれば考えるほど、嫌なイメージばかりがつきまとう。こんなことでは、上手くいくものもしくじってしまうだろう。落ち着け。基本を思い出すんだ。ターゲットからは決して目を離すな。少しでも動揺したり、躊躇えば負けだ。そうだ、俺が失敗するはずがねえ。もっとヤバイ橋も平気で渡ってきたはずだ、そうだろう。

ふと目線を上げると、信号手前の角からあいつが歩いてくるのが目に入った。何てこった、連れがいやがる! これは全く予想外の事だった。事を起こすのには人目を避けねばならない。これは鉄則だ。万が一しくじった場合、顔を見られる相手は少ないに越した事はないからだ。俺はこんなことで自分を危険にさらすつもりはさらさらなかった。どうする? 決行は無理か? 日を改めるか? いや、いや、やめてたまるか。これ以上、不安にとりつかれて眠れぬ夜を過ごすだなんて耐えられるはずがない。

俺は覚悟を決め、物影から飛び出した。

「吉田さん! 付き合ってください!」



1月19日(土) 

いきなり次回予告がダイスキです。
任意の三人の名前を入力すると、こんな感じになります。

荒れ吹雪く雪山で遭難してしまったイネーバと源之助。
源之助の元恋人アグネスはたった一人、ヘリで救助に向かう。
しかし、その先には数々の困難が待ち構えていた!
次回「レスキュー野郎アグネス2」お楽しみに。

「お願いします!イネーバを助けて下さい!」
人気のない病院の廊下に源之助の悲痛な叫び声が響く。
しかし、院長アグネスは法外な金を要求してきた。
「でも、そんな金…」うな垂れる源之助。
アグネスはイヤらしい笑みを浮かべこう答える。
「金がないなら、別のモノで払ってもらってもいいんだが…」と。
次週!「イネーバの命と引き換えに源之助の操が…?」見逃すな!

「これが……『イネーバの微笑み』……」
世界最高の宝石を目の前にして、マダム源之助は溜息を漏らす。
しかし、そこに天下の怪盗アグネスの宣告カードが届いた。
『今夜、貴方の唇を奪う』
アグネスの真意は? 『イネーバの微笑み』は月のように輝くだけ。
そして、闇夜に浮かぶアグネスの影は薄笑いを浮かべた……。

わはは。
こりゃヘタなサイト(うち)読むより面白い。



1月16日(木) 激論

「そう言えば、アンタ、カレーをルーから作るらしいな」
「うん。不味いって大評判だけどね」
「そこが疑問なんだよ。料理ベタなくせにナニをカッコつけてんだアンタは」
「ハァ? ナニがカッコつけだと?」
「普通アレだろ、カレー作るっつったらバーモントカレーとか使うだろ」
「いや、小麦粉炒めてカレー粉入れて、ルーから作ってこそだろ」
「そこがおかしいんだよ」
「何故」
「カレールーは素人が手を出すべき分野ではない」
「何ィ!」
「一般人は市販ルーを使って如何に美味しくするかを目的とすべきだ」
「考えられないね。それでは各家庭の味が似通ってしまう」
「そこで個性を出すのが腕の見せ所だろ?」
「いや、違うと思う。バーモントカレーを使って美味しいカレーが出来たとしても、それはハウスの功績であって私の料理ではない」
「わかってないな! 隠し味にソース入れたりとか色々あるだろ? そこを工夫するのが家庭のカレーなんだよ。ジャワとバーモント、こくまろをミックスしたりだとか!」
「そんな他人の褌で相撲を取るような真似が出来るか! 市販ルーを使っておきながら『これが私の料理です』と言えると思うか! 欺瞞だ! ルーから作ってこそ己の料理!」
「わからず屋だな、アンタも! アンタの論理で行けば、米を栽培するところから始めて、初めて自分の料理ってことになるんだぞ!」
「馬鹿馬鹿しい! 議論が飛躍しすぎなんだよ。カレーの基本はルーだ、ルーの良し悪しがカレーの味を決めると言っても良い。その基本が出来ずしてカレーを作る事が出来るだなんて笑止! 隠し味について考えるなどもってのほか! ドリブルが出来ないくせにサッカーが巧いって言うか? オーバーヘッドなんか出来たって、ドリブル出来ないんじゃお話にならんね!」
「サッカーの喩えで言うなら、アンタの言ってるのは、『よーし、サッカーやろうぜ! まずはグラウンド建築から!』ってことだぞ!」

……という言い争いを昼休みにしました。結論は未だ出ず。



1月10日(木) 

ある日Kの髪型が、ステキな縦ロールになっていた。

「なんかお蝶夫人のようだ」
「あら、そう?よくってよ、よくってよ、オホホホホ」
「なりきるの早えー!」
「お蝶夫人の電話のかけ方って面白いよね、見たことある?」
「いやない」
「じゃあ夜かけてあげるから! 楽しみにしてて!」

夜。携帯電話が鳴った。

「はい、もしもし?」
「あたくしですわよ、ひろみ」
「誰だよ!!! ……て、夫人か!」
「夫人て略すな」

以来、Kのあだ名は「夫人」で統一されている。



1月9日(水) CM大賞

彼 「俺、今はブタしか愛せねえんだ!」
彼女、彼に即ビンタ。
彼女(ナレーション) 「私の彼は養豚家。ひたむきな彼が好き」

『北海道養豚協議会』のコマーシャル。
ここまでなら、ただの「バカCM」で済んだ。
シメに彼女のこの一言さえなければ。

「この豚肉、彼の味!」

どんなだよ。
キレCM決定。



1月8日(火) 

SaGa2という古いゲームをやり始めました。
アグネスちゃんは魔法で主人公を助けるキュートでセクシーなエスパーガール(職業)
ロボットのイネーバ君は硬い体を生かして敵の攻撃を防いでくれます。
モンスターのゲン君は
スライム → ミミズ → 踊りタコ → エノキもどき
と着実に進化しています。

チクショウ使えねえ!>ゲン
何だよ 「エノキもどき」 って!



1月4日(金) 小川×健介

ノーコンテストて!
そりゃないだろ、楽しみにしてたのにさ。仕事始めを乗り切る楽しみだったのにさ。何か最近、小川直也の試合って中途半端な気がすんだよな。消化不良っつうか。引っ張るのもいい加減にしろ、ガチンコじゃあるまいし。あんまりタメすぎると良いネタだって腐っちまうわ。ファンはいつまでも待ってやしないということを思い知れ。

とりあえず、野人は鞭打ちの刑に処したい。いっそのこと磔でも良い。この試合のためにわざわざ新日Tシャツを引っ張り出して着用してた私の身にもなれと言いたい。クソ。

……プロレスわかんない人には何言ってるか不明でしょうね。すんません。とりあえず怒り心頭なのと、土日も仕事なのとでもう寝ます……って、ロクな更新してねーな。



1月3日(木) ある男の苦悩

ケイコさんという女性がいてね。
彼女は某一流大の大学院だかを出て、大層優秀らしいんだが、どうにも仕事が出来ない。象牙の塔にこもってたせいか、一般常識やら他人の感情の機微についてヤケに疎い。世間慣れしてないってのかな。それにしたって今26だから、そんなの理由にもならないが。性格が悪くても仕事が出来れば許されるが、仕事が出来なきゃいくら人格が優れていたって何の役にも立たない。会社とはそういうもんだ。で、会社には大抵お局サマなる人物がいる。ウチの会社もその例に漏れず、お局サマがいらっしゃるワケだ。そして、彼女はケイコさんに我慢がならない。

「何なの、このコーヒー! ぬるいじゃない! カップは暖めたの!?」
「課長のコーヒーは薄めにって言ってるでしょう!? 泥みたいじゃないの!」

コーヒーひとつでこの言いよう。もしオレがケイコさんなら即キレて鼻の穴に指を突っ込み、「黙りやがれ、この男日照りが!」くらいは言うだろう。でも彼女さんは何も言わない。無言の抵抗だ。それがまた、お局サマの癇に障る。

「電話もロクにとれないの!? そもそも日本語がなってないのよ!」
「もう伝票はあなたに頼まないわ! 雑巾がけでもしてなさい!」

一事が万事、こんな調子だ。
そうだ、こんなこともあったな。オレの席、椅子がどうも低すぎてね。しかも椅子の高さが調節できないときたもんだ。しょうがないんで、この椅子は何の気なしにケイコさんにあげて、オレはパイプ椅子に座ってた。そしたらさ。

「それ佐々木さんの椅子でしょう? 何を偉そうに座ってるの?」

あぁもう、どうでも良いじゃねえか別に。誰がどの椅子に座ってようがさ。んなこと言い争ってるヒマがあんだったら仕事しやがれ。しかし課長や部長は、我関せずだ。いい加減に埒があかないんで、「いやあ、ちょっとこの椅子がオレには低いんで、パイプ椅子の方が却ってラクなんですよ」とオレがとりなしてみたら。

「ダメよ、この子が調子に乗るから」

本人を目の前にして言うセリフか。それでもケイコさんは何も言わない。それがまた、例によってお局サマの逆鱗に触れる。しかし、たとえ何か言ったとしても彼女は激怒しただろう。要するにケイコさんは彼女のストレスの原因でもあり、解消法でもあるのだ。そして更にお局サマはとんでもないことを言い出した。

「ケイコちゃん、前から言おうと思っていたんだけどね、アナタ ワキガ でしょう! ワキガは病気よ、病院に行きなさい」

一瞬、言葉を失った。次の瞬間には、どうしようと思った。何だ、何なんだ。突然何の話題になっているんだ。この二人に挟まれて、オレはどうしたら良いんだ。じゃあこれから病院に行きます、と理解が追いつかないオレをよそに、ケイコさんはさっさと早退していった。そして何故か満足気なお局。何だよ、本当に何なんだよコイツら。しかもワキガって。

でも、本当の修羅場は翌日だった。
ケイコさんが出社するやいなや、またしても激怒するお局。

「アナタ、本当に病院に行ったの!?」
「はい、異常ないって言われました」
「信じられないわ! 今から病院に電話するから!」

そして彼女は本当に病院に電話をし、
「異常がないってどういうことですか!? 現にクサイんですよ!?

……何て言うのかなあ、オレってそれまでは意外とオンナってモンに対して幻想を持ってたんだな。そりゃ、表面上は仲良くても裏ではいがみ合ったりとか、いじめはネチネチしてるだとか、そういうモンだとは思ってたよ。でもそういうのを含めてオンナっつうか、良いんじゃねーの、可愛けりゃ、って感じだったんだよ。けどなぁ、会社に入ってこの二人を見てたら、本当にどうしようもねえっつうかさ……理想のタイプが和田アキ子って言ってるヤツをもうオレはバカにできねえ。むしろアキ子ならばとさえ思う。

だから、引退しないでくれ。頼むアキ子。




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