<2004年のみちこの句>


    《 ソウル俳句会での発表句 》


    ★ 一月 <新年句会>


    トゥルマギや羽織れば心地良き重さ ( トゥルマギは韓服用のコート )

    年酒とてソウルの朝の百歳酒 ( 百歳酒=ペクセーチュと読む、韓国のお酒 )

    涙腺の緩みまで似て去年今年


    ★ 二月 <定例勉強会>


    春寒や満月およぐ空の海

    まろき月見守る位置の余寒かな

    円かなる月が癒しのテーボルム (円か=まどか )(テーボルムは陰暦一月十五日のこと)


    ★ 二月 <吟行地:景福宮>


    枝々の雫にやどる小さき春

    小糠雨春の兆しもかくれんぼ

    ゆらゆらと枝垂れ柳に春の雨


    ★ 三月 <定例勉強会>


    蒼天の一番星や冴返る

    ポムナムル茹でれば碧く香りけり ( ポムナムルは春菜の韓国語 )(碧く=あおく)

    春雪や虫も魂消る百年目 ( 今年三月五日の積雪量は韓国では百年目の最高記録 )


    ★ 三月 <吟行地:旧善隣商業高等学校(古賀政男の母校)>


    想ひ出の昭和は遥か涅槃西風 ( 涅槃西風=ねはんにし )

    想ひ出の昭和も春の霞かな

    口ずさむ唄や街路も陽炎て( 陽炎て=かげろへて )


    ★ 四月 <吟行地:南山公園、義士・安重根記念館>


    佇みてまた佇みて花月夜

    春陰や何処におわす義士の霊

    復活祭義士のオモニもマリアなる


    ★ 四月 <勉強会>


    春宵やきのふの犬にまた出遭ふ

    ラジオより飛び出す春のサムルノリ

    お別れはコッセムパラム吹きしより




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