◆奇跡の輝きを見て

最近「奇跡の輝き」という映画を見た。 
交通事故で亡くなったロビン・ウィリアムス扮する主人公が霊界を探訪する姿を描いたものだ。
美しい世界や地獄としか表現しようがない悲惨な世界を映すだし非常に興味深かった。
死後の世界がどのようなものであるかはわからないが、私は霊界の存在に深い関心を寄せている一人である。
霊界の存在が人生に多大な影響を与えることも関心を持つ理由の一つだが、それ以上に私自身いわゆる「幽体離脱」という体験をしたことがあるからである。 

20歳の頃だったと思うが、当時私は学生で東京に一人で下宿していた。
六畳一間の小さな部屋だったが、毎日のように睡眠時に金縛りにあっていた。金縛りという現象は文字どおり体が動かなくなる状態を指すが、その原因には様々な説が存在する。
代表的なものは「レム睡眠」説である。
レム睡眠時には脳が覚醒状態にあるにかかわらず、筋肉は弛緩状態にあるため、何かの衝撃で目が覚めても体が全く動かない状況がしばらく続く。

 しかし実際体験した立場ではどうしてもそれだけだとは思えない。
確かにそういう部分もなきにしもあらずだと思うが、万事が全てそうだとは断言は出来ない。
何故なら金縛り状態に陥ることが直前に察知できることに加え、手足に何物かが触れている感触、聞えている音一つ一つとってみても現実的感覚として認識できるからである。
そうしたある日、公園のベンチに腰掛けていた時、突然金縛りと同じような感覚に襲われた。
次の瞬間、私は自分を見下ろしていた。
完全に体が離れた訳ではないのだが、本来座っているすぐ下に存在する筈の膝が1メートル以上も離れて斜め下に見えるのである。
このままでは完全に離れてしまう恐怖に囚われ、必死に力を入れたところ元に戻ったのである。
そのことがあってから数日間は、力を抜くとフワ〜空中に上がってしまうような感覚に襲われた。
このような体験をしている人も意外と多いのではないだろうか。  

霊界の存在は現在の科学では証明されていない。
よくテレビ番組で、霊界存在肯定派と否定派との討論が繰返されているが、肯定派が常に不利な立場に立たされている所以である。
しかし霊界が実在すれば「人の死」の概念も修正を余儀なくされることは言うまでもない。
そこで思い出されるのが先日行われた「脳死移植」の問題である。
臓器移植法によれば、脳死とは脳幹を含む全脳の機能が不可逆的に停止するに至ったと判断されるものとある。
そして死体の概念も「脳死したものの身体をも含む」(第6条)となる。
即ち脳死状態にある患者は死んでいると判断されたのである。
結果、今まで日本ではタブー視されていたことが初めて挙行された。
それにより三人の方の命が救われた。
マスコミは「命のリレー」という言葉を用いた。
それは確かに感動を与えてくれたことは間違いない。
命を受け継いだ患者さんもどれほど感謝したことか。
その後のアンケートでもドナーカードを持ちたいとの希望者が急増したことが何よりの表われである。
だが反面、心では支持しても踏み切れない人も多数いる。
その理由は医療不信とか様々ある。
臓器移植を急ぐがあまり、不透明な部分が出てくるのではないかという恐れである。
それと現代医学でもまだまだ解明されていない部分が多いことも理由に挙げられる。
果たして脳死が本当に人の死なのか。
臨死体験というのも耳にするが、100%回復は有り得ないのか?
医学上のことは私自身全く知識がないので判断できないが、もし霊界が存在し霊魂が存在するとすれば霊魂と肉体の関係はどうなのか?
脳死によって霊魂が肉体から離れるのか?
脳死によって言語中枢神経が機能しないため、患者から回答を得ることは不可能だが、それは重大な課題を投げかけている。
誰でも必ず経験する死・・その謎はあまりにも多い。
体験的に、また宗教的に霊界の存在を認める人も多いと思うが、一日も早く医学分野でもその謎を解明する日が来ることを待ち望むものである。