◆秩父夜祭り


      
    更けゆく秩父の夜









    遠くから屋台が近づく









   きらびやかで勇壮な屋台

カメラが小さいためフラッシュが届かず、よく撮影出来ませんでした。本当はものすごく奇麗で迫力があります。ぜひ実物を見て下さい
どどどどどどどん!太鼓の音が響く。
 師走の深い闇の中に提灯ぼんぼりで輝く屋台が近づいてきた。
ここは埼玉県の秩父市。
秩父夜祭りの真っ最中である。
夜祭りなどというと、何もご存知ない方は良からぬ連想するかも知れないが、京都祇園、飛騨高山とともに日本三大曳山祭りに数えられる伝統の祭りである。
元々は秩父地方の総社「秩父神社の例大祭で、毎年12月3日に行われ300年の歴史を誇る。
 資料によると、秩父地方は江戸時代から養蚕が盛んで、特産品の絹の大市が栄えたもので別名「お蚕祭り」というのだそうだ。
 私はこの日、秩父鉄道の秩父駅を降りた。
秩父鉄道というのは埼玉県の羽生から熊谷を経由し、秩父、三峰口に至る私鉄である。
ホームページも公開しているので、興味ある方は検索してみてはいかがだろう。
 秩父に行く交通手段としては、他に西武鉄道がある。
これは池袋始発である。
 この日は曇り空で時々小雨がまじるあいにくの天気であったが、駅を降りた途端、人々の熱気に圧倒された。
どのくらいの人が集まっているのであろうか。
人の波に挟まれて自由に身動きが取れない。
人の頭越しに大きな屋台が見える。
どどどどどどどん!小気味よい太鼓のリズムが体に響く。
屋台はゆっくりと旋回し、数十人の人に曳かれ遠ざかっていく。
迫力がある。
曳く若者達の熱気が伝わってくる。
 この祭りの屋台は高さ6m、重さ10数トンに及ぶ巨大なものが4台、それに笠鉾2台が市内を曳き廻される。
 そして最後に団子坂を登りクライマックスを迎えるが、小雨のため路面が滑るとの理由で中止になった。
少々残念ではあったが、それでも十分に祭りを堪能できた。
 秩父地方は古くから絹織物が盛んで、秩父銘仙の名で知られ、現在でも市内に百数十軒の工場が残っている。
また秩父セメントとして知られるセメント工業が、産業の基幹として発展し、今では山肌がかなり削られた武甲山の姿を眺めることが出来る。
それに、秩父34カ所札所巡りも盛んで、札所を訪れると多くの巡礼者を見かけられる。
 秩父駅に行くと秩父駅ビルが「じばさんセンター」になっており、数々の伝統工芸品や名産品が展示販売されている。
 屋台曳行の合間を縫って通りを歩いてみた。
通りの両側には夜店がぎっしりと並んでいて楽しい。
見ると、たこ焼、焼そば、お好み焼きなどの定番に加え、最近ではチョコバナナ、広島風お好み焼きも数多く見かけられる。
夜店というのは子供だけでなく、大人でも何となくウキウキする。
というよりも、子供の頃に戻ってしまうのかもしれない。
 ポテトを頬張ってみた。
熱くてとてもおいしい。
突然ドカン!ドカン!と花火の音が聞えてきた。
冬の花火とは珍しい。
でもコートの襟を立てての花火もそれなりにいいのかもしれない。
 花火も一段落したので、お土産の秩父おなめを買って帰路につくことにした。
今度は昼間来て、ゆっくりと散策してみよう。
                                12/03/1998