なつのよる
海をみていた。
暗い海に白く輝くみちすじがキラキラと光って、
きれいだなぁって思う。
鼻孔をくすぐる潮の香り。
潮を含んだ風は少し重くて、
夜の浜辺は海底にいるみたい。
心地良さに眼をとじる。
聞こえてくるのは繰り返される潮騒の音(ネ)。
遠くで花火に興じる華やかな笑い声。
いつかもこんな日があっただろうか。
ふとせまりくる不安。
僕はあわてて振り向く。
君はキョトンとした顔をして、
一瞬後に大爆笑したね。
しあわせだなぁって思う。
この瞬間(とき)を君と共にあることを、
全てのことに感謝したい気分だよ。
毎日がこんな日でありますように。
安心した僕はまた眼をとじる。
夏の夜のひととき。

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