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「大江健三郎」

アカデミー・・・じゃなかった、ノーベル賞授賞作家。ほっんと こういう肩書きでどうでもいいですねw  非常に理知的な文を 好む人で、エロチシズムを感じさせるような場面であっても 「政治」という観点からモノを見る作者があります。イキオイで 文章を書くタイプの作家ではないということですね。

「性的人間」

3編を収める中編集。表題作「性的人間」はアブノーマルな 性欲なども含めた人間の精神的性を通して、人間の在り方を問う 傑作。前半よりも後半の「痴漢」の話の方が圧倒的に面白い。 ぼくらが持っている破壊願望は、破壊したいが為の願望なのか? はたまた常識から抜け出したいだけの為なのか?などの問題に まで発展して興味深い。大好きな中編です。
他2編、「セブンティーン」と「共同生活」もそうだが、作者は ある種の変化の過程を表現するのが抜群にうまい。この 中編集は大江文学を語るだけでなく、戦後〜安保の一つの区切りの 文学としてみんなに読んで欲しいです。
・・・どう〜〜も、大江さんの小説を話す時は口調がかたくなって しまって困りますw  気楽に読める文なのに、そこが不思議ですね

「個人的な体験」

主人公「鳥(バード)」の世間に対する反目と絶望の物語。 人は弱いとなにに頼るのか、それをどうやって誤魔化すのか、 などの描写が表れた作品になっています。最後に希望をもって くるあたりが、それまでの大江小説とは違っていて故に新境地の 記念的作品と言われる理由かも。

「死者の驕り、飼育」

初期の短編集。驕りの字が出ないのでこの字にしましたw
テーマの選別眼が卓越している作者の意図がよく伝わる作品。 静かな絶望や弱者の恥辱とはなにか?などの話は身につまされるもの ばかりです。

文学賞をとった人のものだから難しいんでしょう?と考えている人。 かなり誤解してるので試しに紹介したものから読んでみてください