『羽』〜祈り〜
これは、奇跡を語った話ではない。
誰もが遭遇できる小さな出来事なのかもしれない。
嫌な事があった。
我慢できるけど、とっても嫌だった。
悲しくって、涙がでそうだった。でも、我慢した。
我慢できた。
僕は毎日お祈りしてるんだ。
学校に行くとき。
学校にいるとき。
いじめられてるとき。
そして、眠るとき。
ある日、僕の祈りがとどいた。
天使が現れて、僕ににっこり笑ったんだ。
僕は天使から『羽』をもらった。
僕の祈りはとどいたんだ!

「神様お願いです。
 僕は、どこか遠くに、飛んでいきたい。
 どうしようもない今から、逃げたいのです。
 どうか、この祈りに気づいて」
僕には『羽』があるのに何もかわらなかった。
なぜなら、『羽』が羽ばたかなかったから。
僕の祈りはかわった。
前から疑問はあったんだ。
でも、考えないようにしてた。恐ろしいから。
嫌いな言葉。
“真実”
僕の居場所を奪い去っていきそうだから。
今の僕には、『羽』すら憎らしい。
僕から祈りを奪うようで。
『羽』は奇跡そのものを象徴するように見える。
なのに、その奇跡は僕には起こらない!!
祈りなんて意味無いの?
それでも僕は祈ってる。
僕には祈ることしかできないから。
神様っているのかな。
何で『羽』は羽ばたかないの。
なぜ?
いつまで僕は祈りつづければいいのだろう。
祈って何がかわるというの?
製作:くり