おしゃれとおしゃれ心

  昨年、私ねぼすけは出身高校へ教育実習に行ってきました。その間に色々と話すきっかけはあったのですが、ちょっと違和感のあった「制服」について聞いてみました。私たちが高校生の頃、ちょうど女の子の間ではルーズソックスが流行りはじめ、相変わらず男の王道と言えば「短ラン・ボンタン」スタイルで、茶髪も出始めでリーゼント・オールバックっていうのが珍しくないくらいでした。しかし、最近の高校生は「だって、変形はかっこ悪い。」というのです。しかし、おしゃれに気を使っていないかというとそうではなく、様々なところで他人との差別化を図ろうとしているようです。
  ブランド物で身を固め、(男でも)化粧は当たり前、足が長く見えるように歩き方まで気をつかっているなんて子もいました。確かに、私たちの時より男も女の子もすごくおしゃれに気を使うようになり、制服の着こなしという点では素晴らしいものを感じます。しかし、一方では、みんな流行に流されて、差別化をしようとしている割にはみんな同じになってしまっているとも感じました。
  私たちのときに流行がなかったかと言われればありました。同じ変形でも有名店のものが売れていましたし、みんな似たような格好をしていました。ただ、中には突拍子のないことを考える奴もいて、短ランの内側に昇り竜の刺繍をしてみたり、ボンタンをわざわざ仕立て屋さんで仕立ててもらう奴だっていました。見た目はみんな一緒でも心のどこかでは「あいつとは違う」っていう気持ちがあったのではないでしょうか。
  某ビジネス誌に、世界の経営者にへのアンケートというものがありました。イタリアの元首相で、有名サッカーチームACミランを含む巨大グループを作り上げたベルルスコーニという人物は、こんなことを言っていました。「おしゃれ心を失わないためには、容易に多数派に迎合しないことだよ。」
  確かに今の高校生は、非常におしゃれに敏感で、一つの流行を作り出す力を持っています。しかし、おしゃれ心をもっている高校生というのは以外に少ないのではないでしょうか。高校生は、子供以上大人未満という非常に曖昧なポジションである、一方で、大人とは違う素晴らしい感性を持っています。本当にもったいないなぁと感じます。個性化が叫ばれるこれからの時代、おしゃれだけではなく、高校生たちにおしゃれ心を持ってもらいたいと思います。
  それにしても、こんなおやぢくさいことを思うなんて、やっぱり自分もおやぢ化してきたなぁと感じる今日この頃。(笑)
2000.1

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