この本には、専門的なことはもちろんのこと、
ADHDの子の成長記録や医者とのやりとり、学校(USA)の対応、
親へのアドバイス、教員へのアドバイスが記載されている。
また、チェックシートも記載されており、ADHDの自己コントロール力を
高めるための参考になる。
※ ADHDであるかないかは、医師の診断によるものであり、 素人が安易に決めてはならない。
* ADHDとは・・・
* 原 因
* 治 療
* 日本の現状
大人に怒鳴られ、クラスメートには文句を言われ、悪口を言われ。
長続きしない、落ち着きがない、すぐに気が散る。
たまにいい成績をとる。「やればできるのに・・・」そう言われる。
そんな子、周りにいませんでしたか?
「どうして自分は困ってばかりいるんだろう」
「どうして自分は駄目なんだろう」
「どうしていつも失敗ばかりしてしまうんだろう」
・・・みんな分からずに苦しんでいる。
・子どもたちの3〜7%(軽度から重度まで)と考えられている。
成人後も症状に悩み続ける人は多い。(推定4%)
・注意欠陥多動性障害。みんながみんな同じ症状ではなく、個人差もある。
・この障害は治ることはないが、家族や周囲(学校・地域)の協力に
よって、軽減できる。
・自分自身との会話を完全に頭の中だけで行うことができず、
実際に声に出してしまうことがある。
・感情が顔や態度にすぐでてしまう。
・実際の年齢より幼く見える。我慢することができない為、態度が幼く見える。
・自分の症状は障害のせいだとは知らず、自分でも自分を責めている子が沢山いる。
・診断したことのない医師が多い為、気付いてもらえない子も多い。
・怪我が多い。機嫌が変わりやすく、かんしゃくを起こしたり、甲高い声を出したりする。
ラッセル・バークリー博士は、ADHDの根本的問題は自己コントロール力にあると説く。
「自己コントロール力」とは、長い目で見て自分の得になるような行動がとれる能力の
ことをいう。
ADHDのある人は反応を遅らせたり、欲求の充足を遅らせたり、先を
見通して計画したりすることが不得手である。
あれをしよう、これはやめておこう・・・
という考えを持つまでに、私たちは過去の経験など参考にし、先々のことを計算する
必要があるが、ADHDの症状を抱える人にとって、一歩立ち止まって考えるということは
難しくなる。
したがって、何度も何度も同じ失敗を繰り返す。
例えば、手を挙げて発表しなければならないのに、問題を聞いて、即答してしまう。
また、一度こけたところで何度も何度もこけてしまう、など。瞬間、瞬間の繰り返しなのだ。
ADHDの原因は、まだ正確には分かっていない。
食事やアレルギーが原因で起こるのではなく、また、親の育て方が原因で起こるのでも
ない。
これまでの研究で分かってることは、遺伝子を介して伝わるケースが多いらしいという
証拠が見付かっている。
ポール・ウェンダー博士は「ときには、何世代か飛んで孫や曾孫の代で出ることもあるし、
子どもの代では特徴が薄まったり、タイプが違ったりして、直接にはわからないと
いうこともある。
兄弟姉妹の中で一人はADHDでしかもひどく不器用、
一人はADHDだが協調運動能力には問題なしとういこともある。」と、説明している。
もちろん、必ずしも遺伝するというわけでもない。
ベネット・シェイウィッツ博士によると、「脳の中の神経伝達物質システムを構成している
化学物質のうちのどれかに、先天的な異常がある」場合がほとんどだと指摘する。
神経伝達物質といっても、種類がたくさんある。
現段階では特にADHDと関わりが深いのはドーパミンという物質ではないかと
考えられている。
※ 必ず医師との相談の上に、行って下さい。きちんとした上で行わなければ、効果はあがりません。
ADHDに魔法の治療法など、ありません。
ADHDの子ども自身が治療にあたるのではなく、影響をあたえる家族も一緒に
あたるべきである。
・タイムアウト
・約束表
日本では、ADHDを抱える子どもが安心して生活していく為の、
基本的な環境は十分に整っていません。
日本の医療現場でADHDが注目されたのは、ここ10数年のことである。
しかも今のところ一部の病院だけである。
文部省にいたっては、1999年にLD(学習障害)
についての答申を出したところ。
ADHDの子どもに対しては、きちんとした医療も教育も提供されていない状態なのである。
落ち着きがない、衝動性が高いなどは、子どもの性格、親のしつけによっても
起こり得ること。
では、いったい境界線をどこではればよいのだろうか?
→行動評価表を用いて判断。
・学習能力---何度も同じ間違いをしないか。
・手先の器用さ---ハサミで四角が切れるか。ボールがうまく投げられるか。
・心理検査
・脳波
対症療法ではあるが、リタリンの投与。
医療現場の問題点
・小児の精神科医が少ない。
・まだ、医師の中にもADHDを知らない人がいる。
(熟知している病院は全国で10ヶ所ぐらい)
・小児科医と小児の精神科医とのつながりがうすい。
単なるわがままな子どもは叱る必要がありますが、ADHDの子には
逆効果。
本人自身、ちゃんと行動したいのに意に反してできず、苦悩しているわけですから。
叱ったりしたら、余計にイライラをつのらせてしまいます。
一対一でじっくり対応し、心身ともに受け入れてあげることこそが
病状改善につながるのです。
ADHDの子どもの8割は小学校高学年になると問題行動が
目立たなくなるし、残りの2割の子どももできるだけ早いうちから
親、教師、医師が一体となって適切な対応をしていれば、ちゃんと
問題のない大人に成長します。