渋谷、6:00 PM

Fragments of Voices
and Sleepless night.


小雨の降る午後、ハチ公口に降りる。

いつもの通りの、人の群れ。

消去法で決めた、待ち合わせの場所へ。

この街を一人で歩いていた頃、

ふいに頭を過ぎった、瞬間的なささやき。

この3次元空間それ自体を、

平面で捉えようとする、妙な感覚。

「何でそういうこと考えるの?」

彼女は笑った。

「絶対、変だよ!」

たぶん、ね。

何も変わらない、「若者」向けの空間。


書店の三階、人文科学の棚の前で彼女を待つ。

約束の時間まで、あと10分。

「何で気がつかないの?」

広げたばかりの本から目を離すと、不機嫌そうな顔。

「ごめん、考え事してたから」

言い訳は、いつも変わらない。

彼女が腕を引っ張る。

「行こう!」

どこへ?

記号の街の、人の波のなかへ。


その他の「声」