017 GG

 仕事の切りがよかったので(よくして)、グレン・グールドというピアニストのモノクロドキュメンタリーを観に(聴きに)行った。

 1932年のカナダ生まれ。バッハ弾かせたらすごい。というか普通のバッハじゃない。しかも鼻歌。コロンビアレコードでの収録中に歌いまくり。レコーディングチーフが「この曲はピアノ独奏曲で歌のパートないんだからなっ」って注意してました。いま聞けるCDでも鼻歌入りまくり。「ふんふんふ〜〜〜〜〜ん♪たらっらったっった〜〜〜♪」って。こわいです。

 足を組んで、前かがみで、鍵盤に顔ちかづけて、かっこよかったです。イタリア組曲とかパルティータとかを弾いてる「映像」が見れてかなり感激だった。おまけでガーシュヴィンとかドビュッシー(らしき旋律)も聞けたし。

 単に順番の問題かもしれないけれども、「ON RECORD」のニューヨークのスタジオでの演奏よりも、「OFF RECORD」の田舎町の自宅での演奏のほうが凄みがあった。背筋ゾクゾクだった。用意されたキチッとした音場よりも自然の音が混じってるほうが雰囲気が出ていたような気がしたかもしれんです。

 なんでも3歳で絶対音感があって、13歳でイタリア組曲をすごいテンポで(本人は「うん、速すぎない」とかのたまってた)弾いてたこの人、当時で50年くらい前の楽聖さんの世界を自分で咀嚼しちゃってべべっと吐き出すのにかけては天下一品。あのどろっとしたスープが、、、ちがった。とにかく、バッハ「ゴールドベルク協奏曲」の彼の演奏と、「まともな人」の演奏とを聴き比べてみて欲しいです。素人でも「やばいっしょこれ」と思いますぜったい。

19991129 あまの はるお

 

バッハ  ゴールドベルク変奏曲 アリア
 


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