| 幅 Span | 翼端のミサイル架、あるいはミサイルを含める場合があります。可変後退翼機の幅は当然最小値と最大値を表示します。また、通常翼は斜めについていますが、斜めには測りません。水平に測った最大値を示します。 |
| 長さ Length | ピトー管(プローブ等と呼ばれる場合もあります。機首から突き出た槍のようなもの)を含むものと含まないものがあります。ビトー管を含んでいることが分かっている場合は”with PP”と表記しています。 |
| 高さ Height | 通常は地上で静止した状態の、地面から、垂直尾翼上端までの高さを指しますが、キャノピーなどがそれより高ければ一番高いところの上端までの高さを指します。 |
| 自重 empty | 自重はミサイルや弾丸を除く機関砲など標準的な装備をした状態のものから、油圧用のオイルさえ含まないものまであるようです。 |
| 総重 gross | 通常はその航空機のミッションと行動半径に見合う装備をした状態の、離陸滑走前の重量を指します。迎撃ミッションなら空対空ミサイルと機関砲騨、燃料だけで済むので軽くなりますし、低空侵攻・地上攻撃なら爆弾・燃料を満載するのでかなり重くなります。 また、艦載機なら空母のカタパルトから、STOL(短距離離着陸)機なら設定滑走路の長さで制限された状態です。測定基準がばらばらですから、他の航空機との単純比較はできません。艦載機はカタパルトから滑走距離によっても変わりますから、艦載時ではカタパルトの制約から当然少なくなります。またSTOL(短距離離着陸)機では指定滑走路長での総重量を指す場合があります。 |
| 総重 max | 積めるだけ積んだらどれくらいになるか、という重量です。これも離陸設定距離で違います。爆弾を満載したら積める燃料は少なくなってしまいます。また目一杯積んだら鈍重になってしまいますので、その制限内で燃料・弾薬をどういう組み合わせで積むかは、作戦立案上で重要なポイントです。 |
| 燃料搭載量 Cf | 機内燃料だけの場合と、増槽を目一杯付けた状態があります。分かっている場合は、できるだけ後者で表示しています。車のガス欠と違って、航空機のガス欠は深刻です。加減速を繰り返せば当然燃料は目に見えて減ってしまいます。空中戦に勝ってもガス欠で海に落ちる、という事がよく起こるようです。 |
| メーカー | P−Wはブラット・アンド・ホイットニー社、GEはあのジェネラル・エレクトリック社を略しています。なお搭載可能エンジンは1種類とは限りません。 |
| 形式名 | エンジンは逐次改良されていきます。同じ形式名でも性能が違うことがあります。また、ライセンス生産されたら名称も変わることがあります。 |
| 推力 | 通常は最も値の高い地上での数値で、回転数ゼロの状態の数字です。空気の薄くなる高空では低くなります。 |
| 推力 (A/B) | アフターバーナー使用時の推力で、通常3〜5分程度しか炊けません。燃料消費が大きく、エンジンが加熱します。SR-71やMiG25など、高速専門機の中には常時アフターバーナーを炊けるものがあります。 |
| 最大速度 Vmax | 高空 Hi 弾薬やミサイルを装備しない空荷での測定値が多いので、「その速度で飛ぶことが出来る」程度に理解して下さい。また、意識的に低く表示されたり高く表示されたりします。最高速度で飛行できるのは数分と言われています。その状態では舵が極端に重くなりますので、空中戦はできません。迎撃/追跡または遁走時のスピードと言った方がよいかもしれません。 |
| 最大速度 Vmax | 低空 Lo/海面 SL 攻撃機や支援戦闘機は、敵のレーダー波を受けにくい低空で飛ぶことが多く、低空での速度が重視されます。 |
| 巡航速度 Cruise | 最高速度より現実的な値で、燃料消費率などから効率よく飛べる速度を指します。なお、遅いスピードでは逆に燃料消費が増えてしまいます。 |
| 上昇限度 Zc | 通常は空荷の状態でこれ以上あがれない高度ですが、中には普通の装備をして巡航できる高度を指す時もあります。 |
| 上昇率 RC | 通常は空気の濃い海面での上昇率で、高空に行くと揚力などの関係で鈍ります。 |
| 戦闘行動半径 Combat radius |
戦闘空域でどんな戦い方をするかでかなり変わります。目標空域までの距離、ミッション達成率、滞在時間、使用武器、積載燃料などを策定することは重要で難しい作業です。掲示しているのは代表的なものの例示だそうです。
Hi-Hi-Hi(高空−高空−高空)とHi-Lo-Hi(高空−低空−高空)では全然比較になりません。それぞれの機体の想定ミッションに対する性能と読んでください。 |
| 航続距離 Range | たいていミサイル・弾薬をおろして、燃料だけ積んで回送する状態(「フェリー」と呼ばれます)の数字です。 |
| 武装 Armament | 機関砲 Cannon(弾数)*基数 空対空ミサイル AAM*基数 爆弾類 Bombs どんな武器を装着するか、金額は幾らか。離陸前の大切な決断事項です。 |
| 初飛行 1st Flight | 西側の機体は一部をのぞいて初飛行の日が発表されています。旧ソ連関係はほとんど分かりません。原則としてプロトタイプの初飛行日を掲示しています。 |
| (対象形式名) | 1つの機種でも単座/複座/迎撃型/攻撃型/偵察型/電子戦型などバリエーションが数々あり、また初期型と最終型では当然違います。 |
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「・・・とは限らない」例題の一つで、1950年代までは確かにスピード一辺倒でした。 現代の航空戦は、たとえば敵の動きを逐次観察し、戦闘空域における敵味方の識別、ミッションと行動線の予測、敵携行武器の予測などを瞬時に行える地上施設や早期警戒機とのデータリンク抜きには考えられません。 また、編隊飛行が基本で、それも数キロの範囲内に散開して行動します。単独行動は考えられません。中世の騎士の決闘のような場面はほとんど起きないと考えていいと思います。 スピードに関して言えば、興味深い事実が2つあります。 一つ目はフォークランド紛争の時のミラージュ戦闘機とハリアー攻撃機との攻防で、 ハリアーの倍以上のスピードを持つミラージュ戦闘機でしたが、ハリアーの曲芸みたいな機動性を予測できなかったことと、 旧式なレーダーなのでルックダウンやシュートダウン能力が無く、ハリアーに下方に回られ見失ってしまうことがしばしばだったようです。 二つ目はインド・パキスタン紛争です。亜音速のホーク戦闘機に向けて超音速機のF-104戦闘機が放つ熱源追尾型のサイドワインダーミサイルが、下方では高温の大地、上方では急旋回で太陽方向に逃げ込まれて届かず、反対に撃ち落とされたことがあったようです。 注:ルックダウン;自機からみて水平線以下を飛ぶ飛行機は、レーダー電波を照射しても地上からの反射波にマスクされて見えません。それをパルス電波と高度に電子的なフィルターを通して識別する装置です。「シュート・ダウン」は、「ルック・ダウン」で見つけた敵にミサイルを誘導する機能です。 CPUのクロック・スピードだけでパソコンの優劣は語れませんし、スポーツ・カーだって最高速度だけでは語れません。敵と遭遇したときの高度差も重要なファクターです。最高速度は、あくまで性能の一部分と考えた方がよさそうです。 アメリカや日本のように四方を海で囲まれた国と、仮想敵国と地上の国境を接している欧州・中東とでは敵との距離が当然違います。航続距離が長いに越したことはありませんが、必要な距離あれば事は足りるし、距離を伸ばそうとすると大型になってしまいます。 また、高速な機体と低速な機体が同じ航続距離の場合は、低速な機体の方が作戦継続時間は当然長くなります。 迎撃なら比較的短時間・短距離ですみますが、制空の場合はどれだけ上空に留まれるかが重要です。敵を排除するという意味では似たような任務ですが、必要性能は違っています。 空中給油を受けられる・受けられないも行動半径を決める重要なファクターですし、いくらタフなパイロットでも休憩なしで4〜5時間連続して空戦する事は無理でしよう。 「昔々楚人に盾(たて)と矛(ほこ=剣)をひさぐ者あり」が「矛盾」という言葉の語源だという事を高校生の時に習った覚えがあります。 どんな戦闘機でも必ず撃ち落とせるミサイル(剣)も、どんなミサイルも避ける戦闘機(盾)もありません。 ミサイルの精度はどんどん向上していますが、打たれる方だってそれを避ける工夫と改良をしています。 F-104戦闘機は主として2発の赤外線追尾ミサイルを装備していましたが、現代の迎撃戦闘機はレーダー追跡ミサイルかレーダー照準ミサイルと赤外線追尾ミサイル併せて6〜10発を装備するようになってきています。これはやはり「数うちゃ当たる」でしょうね。 ミサイルを撃つより避ける方が難しく高度な技量が必要です。そのために戦闘機パイロットは日夜訓練を重ねるのです。 現時点ではフランカーかイーグルのどちらかと言う人が多いようです。F-22はまだこなれていません。未知数です。 とはいえ、ほかの戦闘機に勝機がないかといえば、そんなことはありません。旧式機でもその機体の性能を120%引き出す傑出したエースには、並のパイロットでは太刀打ちできません。先に見つかって、知らない間に撃ち落とされることでしょう。 反対にパイロットが優秀なら戦闘機がボロでもいいかといえば、そうではありません。突き詰めれば人・モノ・金・情報につきるわけです。 |