題名別

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続・明暗    作者・・・水村美苗  新潮文庫
明暗の続編です。
清子に会いにいった津田。家で待つお延。
お延におせっかいな吉川婦人が会いにきて津田の昔の話を、お延を見下すようにして暴露する。
もし、お延がわたしだったらきっと吉川婦人に激しく抗議するでしょう。
なぜ、あたながわたしに夫の昔について語らなければならないのか、夫とわたしの間に入ってこなけ
ればいけないのか。
夫に裏切られたお延に対して同情ともいえる感情を持たされるのだけれど、それでも世間体を大事に
してしまうのがなんだかもどかしく思います。
お延は追いつめられます。
「生きているほうがいいものなんですよ」という小林の言葉にたいして、わたしならもしかしたら、
そうでしょうか・・・?もしかしたら、死んだほうがよいという時があるんじゃないですか?
と幾分かの疑問を投げかけてしまうでしょう。それはきっと本当に死ぬという状況に
置かれたことのない甘さからの疑問であるのかもしれません。
お延も明暗の作品中ではそう思っていました。世間に笑われるくらいなら死んだほうがいい。
そう思うことが真実かどうか、そして、
地位や名誉に固執した挙げ句、津田がたどるであろう運命が書かれています。

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