悪質商法に騙される人って、どんな人かな。
欲張りな人・・・・・・・・・・・・・・・・・・言えてるかもしれない。
あまり深く考えない人・・・・・・・・・・当たってるかもしれない。
世間知らずな人・・・・・・・・・・・・・・その通りかもしれない。
でも、きっと共通してるのは、信じやすいこと。
人から言われた事を、疑わない素直な人。
今回の「かたり商法」。これは、まさにそんな性質を利用した商法なのさ。
純粋な(『え?』ノシュケの声)ぽっぽみたいな人間が、一番狙われやすいかも。
お! さっそく誰かが単純家に近づいてきたよ!
「じゃあ行ってまいります。後よろしくお願いしますね」 小梅ちゃん、これをお食べ… にへら〜とニヤケル五右衛門じいちゃん、ふと玄関先で声がしたように思い、ドアを開けた。 |

「お宅、犬、飼ってます?」「…いや、うちは動物はいませんが…」
「そうですか。じゃあ、こういうものがあるんですよ」男、おもむろに鞄から何かを取り出した。
「実はですね、こーゆーものを家の玄関先につけていただきたいんで・・・」
10センチ四方のステッカーのようだ。
中央に大きく犬のイラストが描いてあり、その上に朱色でバッテンがしてある。
「最近は庭先に犬がいなくても、家の中から飛び出してくるケースが多いんですよ。
郵便局員も配達するのにあぶなくて」
「はぁ…でもうちは犬はいませんのでね」
「ええ、ですから、これをつければ、いるかいないか、はっきりと外からでも分かるんですよ」
「まあ、郵便屋さんも大変ですのねぇ」
小梅ばあちゃんが同情たっぷりに言ったもんだから、じいちゃん、思わずステッカーを手に取った。
「これをつけてて貰えれば、配る前に局員も安心出来ますしね。
まあ、このステッカー、出来たばかりなので、こうやって一軒一軒まわってご案内している訳でして。
で、今買っていただければ、定価よりいくらか安く出来るんですよ」
「まぁ、安く…」小梅ばあちゃんの目がきらきら輝いた。
「今だったら、一枚1800円を、1400円に出来ますんでね」
「……」五右衛門じいちゃん、ばあちゃんと男を交互に見て、そして言った。
「では、貰おうかな。この人の分と合わせて、2件分、2枚」
かたり商法あたかも公的機関からの訪問らしく装って、商品を売りつける商法 |

上の文章、男は一言だって、郵便局の人間だって、言ってないよね。
五右衛門じいちゃん、小梅ばあちゃんが勝手に誤解しちゃってた。
冷静に考えてみれば、セールスマンがステッカーを売りに来たってだけ。
訪問販売だよね。
ん? 訪問販売?
おおっ! ひょっとしてクーリング・オフが出来るかも?
そう! 今回のケースはまさに訪問販売。
これから五右衛門じいちゃんがやることは、クーリング・オフの花道を参考に、内容証明郵便を出すこと…。
なあんだ、今回、すぐ解決じゃないかっ!
なんて思っている君! 甘いぞ!
よく読んでみよう。じいちゃんは、いくらを払っている?
ステッカーは1枚1400円。2枚合わせても2800円。
よーするに、3000円を越えていないのだよね。
クーリング・オフってなぁに?をもう一度読みなおしてみよう。
訪問販売で、現金取引の場合、総額が3000円未満だったら、いくら8日以内でもクーリング・オフは適用されないのだ。
じゃあ、どうすればいいかって?
話している内容に明確な騙し言葉がないのだけれど、
服装やセールストークで、全体的にみて誤解が生じてしまったら、民法上、錯誤とされるケースもあるのさ。
だから契約の無効を主張するテがある。
でも、同じような被害がいっぱいでたりすれば別だけど、なかなか証明に難しいし、
悪ドイ業者だと、主張しても「勘違いしたのはオタクの勝手だろーが」と開き直って来るかもしれない。
いずれにしても、個人の力では非常に難しいから、
近くの消費者センターに相談するべき。
もちろん、総額が3000円以上で、モノが指定商品に入ってて、その他の条件もクリアしてたら、
クーリング・オフは可能だよ。
そうそう、後日談。
この間、ぽっぽが単純家に行った時、だーれも騙されたことに気づいてなかったから、
気の毒で、教えてあげられなかったよ…。(美津子かあちゃん、ごめんね)