「夢が実現できる!」
「友達を誘えば必ず儲かる!」
あんまり交流の無かった知り合いから突然連絡があって、「いい話があるの」と言われたことはない?
そんでもって、どっかの会場に連れて行かれて、画期的なビジネスの説明を聞かされたことはない?
悪質商法といったら、けっこうみんなが思い浮かべるのがこれ、マルチ。
大体のところは分かっているつもりでも、いざ自分にうまい話が来ると、
つい、ふらふらっとなっちゃうケースも多いんじゃないかな。
さて。我らが単純家の長女・市子も、声をかけられた一人です。
(ちゃぼさんの投稿をベースにしました)
| ある日、突然高校時代の知り合い、宇曽ユウコから電話がかかってきた。「夕飯でもどう?」 そんなに親しくなかったのに…でも、懐かしかったから、ユウコの指定した喫茶店へ行った。 会えばそれなりに楽しく、思い出話に花も咲く。 お腹もいっぱいになって帰ろうとしたら、ユウコが突然、 「待って! 会わせたい人がいるの!」 そして待つこと1時間。9時過ぎにやっと来たのは、一昔前のバブリーな格好をした、若い男。 ム? もしかしてユウコの彼氏とか? でも、なんで私に紹介するの? 頭が?でいっぱいの市子。男はお構いなく市子の前に座り、言う。 「やあ。良い話があるんだ」 |
喫茶店で男からビジネスを誘われて、市子は彼らの集会所に連れて行かれてしまう。
商品はボディソニック。ダンボール1箱50万円と、ちょっと高価。だけど、
「友達を3人誘えば、元がとれるさ。必ず儲かるよ」
「ほら見て、僕の貯金通帳。月収200万円は確実さ」
つまり、自分が誘った人が、商品を買ったら、マージンが入ってくるんだって。
しかも、友達をビジネスに参加させたら、紹介料まで貰えちゃう。
う〜ん、なんか良さそうな話だけど、もう夜の11時だから帰りたいな…。
「何いってんの! こんな話、やらなきゃ馬鹿よ! 決めなさいよ!」
ユウコが腕をつかんで迫ってくる。かなりコワイ。
でも、市子にとって一番コワイのは、夜遅いと鬼のように怒る、美津子かあちゃんだった。
「すぐに決められないから、一晩考えてから電話するわ」
気弱な市子には珍しく、しがみつくユウコ達を振り切って、集会所を出たのがなんと午前1時近く。
当然、家に帰って怒られた。そして、
「実は友達に誘われて、かくかくしかじか…」
なんて美智子かあちゃんに報告したら、烈火のごとく怒り出した!
「あんたってば、どうしてそうなの! そんなのに関わっちゃいけません!」
マルチ商法販売組織の会員が友人、知人、親類などを「儲かるといって誘い、 |

つまりマルチってのは、販売組織の会員が「儲かりまっせ〜」とか何とかうまいこと言って
知り合いを誘い、自分と同じ組織に入れちゃう。
で、新しく入ったその人が、またまた自分の知り合いを引き込む。
そうすると、どんどん会員が増えていくって寸法さ。
市子の例だと、
もし市子がボディソニックを買ったら、その商品代金の何%かが、まず宇曽ユウコの懐に入ったりしちゃう。
市子も組織に入っちゃったら。
そしたら宇曽ユウコは紹介料なんかも貰えちゃったりなんかする。
市子が自分の知り合いA子に浄水器を売ったら、また商品代金の何%かが、ユウコの懐に入ってしまう。(市子にもね)
もしA子も新々販売員になって、誰かに浄水器を売ったら、おお、またユウコにお金が入るのさ。
こうやってどんどん販売員を増やしていったり、自分が紹介した人が頑張ったりすると、儲かっていくって訳。
何だい、結構良い話じゃないか、と思っているそこのあなた! 勘違いしてはいけない。
単純計算してみよう。
一人が三人誘う。その三人が三人誘う。またその三人が三人誘う…。
1人→3人→9人→27人→81人→243人……
はい、日本の人口は、今いったいどのくらいでしょー。
販売員になるにあたって、
「人に勧める前に自分で買って使ってみなきゃ、その良さが分からないし、説明できないもんね」
と、まず自分用に高い商品買わされるのさ。
人に売るために、先に商品を自分で仕入れたりなんかして、売れなかったらその分だって自分で払わなきゃいけないし。
また、その組織の入会のための、入会金や研修費用もかかっちゃうケースも有り。
結局、誘える人にも限りがあるし、強引な販売・勧誘が元で人間関係も壊れちゃう。
この商法は、特異な一部の成功例を挙げて、もうみーんな儲かるよっ! って説明される。
でもね、結局いらないものを買わされて、友情なんかもこわれちゃって、借金生活が待ってたりするんだなぁ。それがマルチ。
マルチまがいってのもあるよ。マルチと殆ど同じだけど、払わされる金額が2万円未満のもの。
マルチだ! ってなれば法の規制があるけれど、まがいにすると、それから逃れられるって訳。
その方がコワイかも、とぽっぽは思う。
マルチ商法は、「連鎖販売取引」として、訪問販売法で規制されているんだ。
つまり、「絶対儲かる」とか嘘を言ったり強引に勧誘するのはダメ、ちゃんと正しい契約書を交わそう! クーリング・オフも出来るよ、ってこと。
商品があるから、ネズミ講ではないのも、憶えておこうね。