お正月には門松飾って、クリスマスにはにわかキリシタン。
四月になったら花祭り。もうすこししたらイースターエッグ。
里帰りをしたら仏壇に向かい、ついでに神棚に手を合わせる。
白無垢で三三九度の後にゃぁ、お色直しはウエディングドレスさ。
日本人って、色んな宗教の部分部分を寄せ集めて生活している感じがするよね。
大抵の人は、普段の生活に宗教を関わらせてないんじゃないかな。
普段、神様のこと、考えてる? 仏様のこと、よく、知ってる?
それでも、やっぱり日本人。
「ご先祖様が…」の一言に、めっきり弱いトコロ、あるでしょ!
ちゃんとした知識がないから、専門家(らしき人)にもっともらしく言われたら、
「はぁ〜そーですかぁ」と頷いちゃう、そんなトコロ、ない?
単純家の市子だってそんな感じ。あれれ? あんなところをふらふら歩いているよ?
(ひぃちゃんさんの投稿をベースにしました)
| 春爛漫、桜満開。 神社の花祭りの日、市子はぷらぷら境内を歩いていた。 久しぶりに童心に戻って、わたあめ、水風船、チョコバナナ…。 ジャガバターがおいしそう! 市子、鼻をひくつかせながら歩いていたら… 「お嬢さん、何か悩み事、あるんじゃない?」 |
その次の週、仕事帰りに市子は言われた場所行ってみた。
和風の一戸建て。奥に通されて待っていると、占い師がしずしずと入って来た。
さっそくお話。占い師は重々しく、持ってきた巻物を広げ、
「これがあなたの先祖の系図よ」「はぁ…」
みると、達筆過ぎる字で、確かに系図らしきものが書かれている。市子には殆ど意味不明だが。
占い師は、その内の一部を指差し、
「あなたは、この代から先祖によくないコトが起こってるの。あなたの家族で亡くなった方は?」
「おばあちゃんが、小学生の時亡くなってます。それから、叔父が、去年」
「やっぱり。あなたの家系、これからもよくないコトばかり起るわよ。先祖の怒りを
沈めるためにも、ちゃんと供養しなくては」占い師は凄い迫力で詰め寄ってきた。
「奈良の方に道場があって、そこで一年間修行をつんだほうがいいわ。私の口利きということで入るのに10万円にしてあげられる。ぜひ、入りなさい!」
「え、でも…10万円なんてありません」「誰か貸してくれる人いないの?」
市子、一瞬美津子かあちゃんの顔が浮かんだが、「…いません」
「よく考えて、次までに都合つけなさい。それと 次回はお供えにお米一合持ってきなさいね」
市子、次回の予約を入れると、おとなしく3000円払ってとりあえず家に帰った。
| 翌週−米びつからこっそり一合出して、袋に入れようとしたら、美津子に見つかってしまった。 「何してるの、あんた」 10万円どうひねり出そうか悩んでいた市子、良い機会と思い全て打ち明けた。 「…というわけで、明日のお払いにお米持って来いって」 「あんた、どこまで騙されやすいの! そんなの、インチキに決まってるじゃない」 美津子はお米を取り上げた。「駄目ね!」「…だって、本当かもしれないから…」 気弱に訴える市子を見やって、美津子はため息をついた。 「あんたもあたしの子だよ。あたしもね、昔そんなのに引っかかりそうになってね。 |
霊感(開運)商法「先祖のたたりで不幸になる」「購入すれば不幸から免れる」などと人の不幸や不安につけこみ、 |

今回の投稿では、市子は道場に誘われたよね。
一般的に知られている霊感商法としては、
「コレを買ったら幸せになれるよ。買ったら不幸が去ってくよ」ってな感じで
色んなものを買わされたりするのがあるけど、
このストーリーも間違いなく霊感商法。
そんなに不幸だと思っていなかったのに、
「アナタは不幸だ!」と強気に指摘されちゃったらさ、
「あ、不幸だったのかも…」って、自信なくしちゃったり、しちゃうかもしれないよね。
他にも、「コレを持ってれば、間違いなく運が開ける!」
なーんて断言されちゃったら、
「もしかしたら…!」って、試してみたくもなっちゃうよね、人間ってさ。
そんなところにつけこんでくるのが、この商法の特徴ナノダ。
勝手なことをどんどん言ってきて不安にさせて、動揺しているところに、みせかけの救いの手を差し伸べる。
その手をこっちが取ったら、もう、負けだね。
ひどいのになると、
「お友達を救おう!」ってな感じで、マルチ商法にもなっちゃうモノもある。
自分で開運のために印鑑セットを揃える。そして本部からいくつか仕入れて、知り合いに売りまくる…。
おおっ、確かにマルチじゃないか。
相手のでっちあげの話を信じたり、無理矢理の勧誘方法で買わされたり支払ったりしちゃったら
訪問販売法って法律の違反になるので、売買契約そのものを無効にすることは出来るんだ。
印鑑とか壷、仏具は訪問販売法の指定商品に含まれてるしね。
怖いのは、騙されているって気がつかないで、のめりこんじゃった場合だね。
もう、持ってるものをエンドレスに注ぎ込んでっちゃう。
ココから下は、ぽっぽの個人的な意見。
高価な壷や印鑑を買ったくらいで幸せになるんじゃ、人間、努力なんていらないよ。
ご先祖様が、子孫に悪いようなこと、する訳ないじゃないか。
第一、子孫が感じ取れない事を、どうして他人が分かるんだ?
ぽっぽは宗教は否定しないし、もしかしたら本当に先祖とかそーゆーの、分かっちゃう人がいるかもしれない。
でも哀しい事に、だますために宗教っぽいこと利用する輩が、確かにいるんだ。
自分の支え、幸せの元になるモノって、お金を払って手に入れるものじゃない。
自分が手応えを感じて、掴み取るものなのさ。
まあ、自分をしっかりもって、だまされないようにするしか、ないのかな。