交差点で青信号になって横断歩道を渡ろうとしたら、曲がる車が来て危ない思いをしたということはありませんか。同じ方向の自動車と歩行者の信号が「青」になることが、そもそもの原因。交通量の多い交差点では、歩行者より先に右左折してしまおう、とスピードを出して曲がってくるクルマもあり、よほど注意して渡らないと、本当に事故に遭いそうです。こっちは「青」で渡っているのに…。

 大人でさえ危険な交差点、子どもを歩かせるにはとても心配です。通学路でさえ、そういう交差点が多くあります。

 実は、これを安全にするのは比較的簡単です。人の信号が青のときは車は赤に、逆に車信号が青なら人を赤にすれば良いのです。

 例えばスクランブル信号は、そのひとつの例です。信号を守ってさえいれば、お互いに安全なこうした信号を人とクルマを分けるので「分離信号」と言います。それに対して、今多くある危険な信号は「非分離信号」です。

 なぜ多くの信号が「分離信号」にならないのでしょうか。基本的に行政は、車の流れを優先する方針だからのようです。際限なく街に増えてしまった車。その流れを少しでも良くするために、多少の歩行者の危険は、よしとしよう、という発想に異を唱える声も、まだ少ない。でもこのままで良いのでしょうか。

 新聞の地域ページの、交通事故の小さい記事を毎日読むと、交差点で右左折車により歩行者が被害に遭う事故は、日常的に起こっています。同じような事故で、多くの命が各地で奪われているのです。分離信号を求める運動も幾つかの地域で始まりました。

 何よりも人の命と健康を大切にする社会へ。非分離信号は二十世紀に置いていくものです。あなたの地域の交差点も「分離信号」への変更を求めていきませんか。

 

【本の紹介】

『子どもの命を守る分離信号―信号はなぜあるの?』 長谷智喜著 

本体価格 千八百円 四六判 一九九九年八月刊 

生活思想社 TEL&FAX : 03-5261-5931

交通事故のご遺族の著書です。ぜひお読みになってください。