pika chu★
4.英語版ポケモンのできるまで その3「吹き替え」
汗と涙の結晶(^-^; 翻訳シナリオが完成したら、次は英語でのセリフの吹き替えです。
ここでの最大の問題は「ピカチュウの声」です。
ピカチュウの声は、英語版でも日本語版と同じく、大谷育江さんの声を使っています。
あの可愛らしい声は万国共通なわけですね♪(*^-^*)(私はピカチュウの声フェチ♪)
ピカチュウだけでなく、日本語版と同じ名前のポケモン(ピジョンやバタフリー)や、鳴き声が名前じゃないポケモン(キャタピーやイワーク、ヒトデマン)の声は日本語版のものがそのまま使われています。(イシツブテの「らっしゃい!」は名前じゃないけど、日本語なので当然変えられています(^-^;)
が、彼らの出番はそれほど多くはないので、さほど問題にはなりません。では、ピカチュウの声の何が問題かということを説明します。
日本語版の音声は、「キャラクターのセリフ」パートと「BGM」パートの2つに分かれてアメリカの英語版制作スタッフに渡されます。
つまり、「キャラクターのセリフ」は全部一緒に録音されているわけです。
その中からピカチュウの声だけを抜き出し、アメリカで録音されたサトシことAshの声や、カスミことMistyの声と合わせるのですが、日本語版で、ピカチュウの声が他の誰かの日本語の声と重なっていた場合、ピカチュウの声だけを抜き出すことは不可能なのです。
例えば、第9話「ポケモンひっしょうマニュアル」で、タケシがポケモンゼミのチラシの内容を読み上げている最中に、ピカチュウのいじっていたルームランナーが動き出してしまって‥‥という、ピカラーにはたまらない、もー最高に可愛いシーンがありましたよね?(*^-^*)
あのシーンでは、ピカチュウの声にタケシの声がかぶっているために使えず、ピカチュウの声は誰かの声を機械でかん高くしたとおぼしき、味気ないダックボイスがあてられていました。
アメリカの皆さんは、あの最高に可愛いピカチュウの声が聞けなかったわけですから、お気の毒としか言いようがないですよね( ̄ー ̄)ニヤリッこの「ピカチュウの声問題」は、たぶん今では、ピカチュウの声は別に録音する等の対応がとられているだろうと思います。
が、今現在「ポケモンアンコール」が放映している第20話あたりを日本で製作していた時期(97年夏の放映ですから、製作は春頃?ちょうど3年前ですね)に、ポケモンがアメリカに輸出されるのみならず、ヨーロッパやアジアにまで及ぶ空前の大ヒットアニメになるなんてことを、一体誰が想像していたことでしょう?
前章「翻訳」の「ダジャレ問題」でもそうですが、ポケモンが非常に日本的に作られているにも関わらず、世界中にすんなり受け入れられているというのは、何とも不思議な気さえしてしまいます。私が「アメリカ人は今でも日本人がちょんまげを結って、いつも着物を着て生活していると思っているらしい」と聞いて愕然としたのは、ほんの20年ほど前のことなんですがねぇ‥‥(「ほんの」じゃないって?(;^_^A)ちなみに、ピカチュウがサトシの名前を呼ぶ時の「ピカピ」は「サトシ」という日本語に呼応しており、英語版のサトシ名Ash(アッシュ)とは合っていなくておかしいのですが、これはそのままにしてあります。
これは、日本語の「サトシ」と「ピカピ」が音声的に似ているから、私達日本人が勝手に「ピカチュウ語でサトシのことなんだな」と思っているだけで、本来、ピカチュウ語は何を喋るにしても「ピカ」と「チュー」しか使わない(本来は音声に対応しているわけではない)わけですから、「ピカピ」=「アッシュ」でも問題はない、という考え方なのだと思います。
他にも、サトシがポケモンをゲットした時にピカチュウが言う「ピッピカチュ!」も、「ゲットだぜ!」と呼応しており、英語での「We've gotta ○○(ポケモンの名前)」(ウィヴガッタ○○)とは合っていないのですが、やはりそのままです。
まぁ、「そんなとこまで替えてたらキリがない〜(T-T)」というのが本音なのでしょうが(^-^;話題は変わって、英語版の声優さんについてお話しします。
サトシことAshの声を演じているのは、Velonica Taylor(ベロニカ・テイラー)さん。
日本語版の松本梨香さんと比べると、いかにも「女の人の声!」という感じで、ちょっと違和感があります。アメリカのとあるHPでは「Ashってなんだか女の子みたいでヤだ」という意見が少なからず見られたのですが、これはこの声優さんの責任が大きいのではないかと個人的には思います。日本語版のサトシを見ていて、女の子っぽいとはあまり感じませんし。ちなみにこの方、ハナコさん(サトシのママ。英語版では名前なし)の声も担当されています。
カスミことMistyは、Rachael Lilis(レイチェル・リリス)さん。
彼女の英語は、可愛い声を作っているせいか聞き取りにくいなぁと思っていたら、なんと!!レイチェルさんはムサシことJessieの声も担当されていると知ってビックリ!!\(☆。☆)/
‥‥最初は聞いてて全然わかりませんでした(;^_^A ムサシの方は大人のおねーさん風の声で演じておられますが、大人過ぎてムサシ、年齢がちょっと上がってしまってる気が‥‥(^-^;
カスミとムサシのダブルキャストで驚いていたら、なんと、タケシことBrockとコジローことJamesも同一人物!(^◇^;)
担当はEric Stuart(エリック・スチュアート)さん、タケシはしっかり者らしい落ち着いた声、コジローは日本語版の雰囲気に忠実な気取った声で、きっちり演じ分けておられ、またまた同じ人だとは、最初のうちは全然気付きませんでした(;^_^A
彼はのちにタケシに代わって登場するケンジことTracyの声も担当されているそうです。オーキド博士の声もこの人だし‥‥人件費思いっきり節約してますね、英語版ポケモン(^◇^;)
ところで、個人的には、英語版の声で一番違和感を感じるのは、何と言ってもニャース!
ニャースことMeowthの声は、Adam Blaustein(アダムス・ブラウステイン)さん、ちょっとおじさんっぽいダミ声で、犬山犬子さんの強烈な個性がイメージとして完全に定着している私には、非常に違和感があります。
そして、どうやらこのニャースの声のおぢさんが、シゲルことGaryの声も吹き替えているらしく、日本語版のシゲルくんのキザっぽい声と比べると、ばりばりに違和感が‥‥(;^_^A
‥‥まぁ、見ている(聞いている?)うちに慣れてきましたけどね(^◇^;)日本語版と違う名前のポケモン達の声も、英語に吹き替えられています。
フシギダネことBulbsaurは「バーバソー」と鳴くのですが、やはり日本語版で林原めぐみさんが演じているような、だるそうな(?(^-^;)声で「バーバソー」と鳴きます。(担当声優は、たぶんカスミとムサシ役のレイチェルさん)
同じように、ヒトカゲことCharmanderは「チャーマンダー」と鳴きますが、やはり三木眞一郎さんっぽい情けないような(;^_^A声で「チャーチャー」と鳴きます。
ゼニガメことSquirtleは「スクワーロル」と、いかにもゼニガメっぽいダミ声で鳴きますし、トサキントことGoldeenは「ゴーディ〜ン、ゴーディンゴディ〜ン」と、とってもトサキントっぽく鳴きます(^-^;
日本の声優さん達が生み出した、ポケモン達の個性的な喋り方は、英語版でもしっかり生かされているわけですが、これ、初めて聞いた時は笑ってしまいました(^◇^;) 皆さんも是非一度聞いてみて下さい(^-^)
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