ちびくまスケッチ(2001年10月)



10/1

ちびくま、給食当番初体験の日です。
交流級へ行く前に、障級の教室で、マスクをつける練習。いやがらずにつけることができました。「ちびくまくん、お医者さんみたいだよ」と先生たちにおだてられ、自分でも鏡に映してみて、まんざらでもなさそうなちびくま。
これまで、障級の上級生たちが給食当番に行くのをじっと観察していたのか、「きゅうしょくとうばん、いってきまあす!」と元気に挨拶して、交流級の教室までかけていきました。

交流級のほうでは、「きょうからちびくまくんも一緒に給食当番をする」と聞いて、楽しみにしてくれていた同じ班の子どもたちが、「ちびくまくん、来てくれたんや」と言って大歓迎してくれ、エプロンのつけ方から、手の洗い方、消毒の仕方まで手取り足取り教えてくれました。(でも、この子達はいつのまにかちびくまとの付き合い方を身につけているので、やたらと体に触ったりはしないのです。大したもんです)

ちびくまの初仕事は「牛乳運び」。張り切った気持ちとはうらはらに、低緊張で筋力も弱いちびくまには、重い牛乳ケースを持つことができません。障担に手伝ってもらって、お友達と一緒に配膳室から教室までケースを運びました。

運んだ牛乳をみんなに配るのですが、まず瓶を置いたのは、自分の席(笑)。
人ごみ、ざわざわした環境が苦手なちびくま、これまで給食の時間にこの教室にいたことがありません。それで、見るもの全てが珍しい様子。給食が配られるのを待つ間、自由帳にお絵かきをしている友達が特に気になって、ずっと手許を覗き込んでいたそうです。

しっかり口に当てていたマスクも、まわりの子を見ならって、あごまでずらし(笑)、最後までパニックにならずに当番ができました。みんなに改めて仲間として認めてもらうためにも、ちびくまに「自分もみんなの役に立っている」と自覚してもらうためにも、こうした日々の仕事をやっていくことも大切だと思います。

「教室でみんなと一緒に食べる」のは、まだ難しそうですが、とりあえず、交流級の子供に、何人か障級へお客さんに来てもらって、少人数で一緒に食べることからはじめよう、という話になっています。さて、どうなりますやら。


10/3

今日は、M小1・2年合同のバス遠足です。障級の1・2年生も当然、障担や介助の先生についてもらって、一緒に行きます。

今日の行き先は「チルドレンズ・ミュージアム」。過疎地域の廃校になった中学校校舎を利用して、「総合的な学習」等に利用するため、衣食住等の生活に関わる展示をしてある、体験型の博物館です。

バスの中では、交流級のお友達の横に座って、鼻歌を歌いながら外の景色を眺めて、超ごきげんでした。目的地の博物館につくと、「もう、目が輝きっぱなし」(障担談)。児童書のコーナーでは「おさるのジョージ」シリーズをみつけて大喜び。職業体験コーナーでは、マックでいろいろな職業を仮想体験できるゲームを見つけ、ゲラゲラ笑いながら、夢中でやっていました。こういう時のちびくまは、聞いているほうまで思わず引き込まれて笑ってしまうような笑い方ですが、案の定まわりに子どもたちの人だかりができて、「そんなにおもしろいん?なあ、ぼくにも代わって」「あたしも」という騒ぎになりました。

「同じゲームが他に何台も空いてるんですけど、ちびくまくんがあまり楽しそうにやっているもんだから、みんながそこでやりたがって」とは障担の談。
でも、とうとう最後まで誰にも代わってあげなかったそうです。

戸外では巨大シャボン玉作りに挑戦。
大きなカラーボックスを積み木に見立てて積んで遊んだり(「それは危ないのでやめなさい」と職員の方に注意されたそうです。「一緒になって楽しんでいた私は、なんという教師だろう、とあきれられただろうと思うと、穴があったら入りたい気持ちでした」連絡帳より)、お医者さんごっこのセットで遊んだり、車の積み木をしたりして、大興奮の一日でした。

おやつタイムの時は、介助の先生が持っていた「じゃ○りこ」を「じゃ○りこ、じゃ○りこ」と言いながら、全部の先生に強制的に食べさせてまわったというちびくま。(先生13人全員がのってくれた、というのもなかなかすごいような気がする(^^ゞ)

「校外学習ではいつもそうですが、やっぱり一番参加費のもとをとったのはちびくまくんじゃないかと思います」(障担談)
楽しめることが沢山ある、というのは、お得なことだわね、ちびくまくん。


10/4

今日は、PTAの学年活動。親が学校へ行って、子どもと一緒に何かをする、というものです。ちびくまの学年は、「親子で粘土細工」。

瓶を土台にして、紙粘土をくっつけ、鉛筆立てをつくり、ビーズや貝殻などでかざりつけをしようというもの。会場の体育館にビニールシートを広げ、これも交流級の子供たちに混じって参加します。
ちびくまには、私のほかに、前半は障担、後半は介助の先生がついてくれました。

ちびくまは、「これでなにを作ろうか?」と訊いた途端、「カペ○ート」とN○K教育の最新のクレイアニメーションを要求。母がリクエストどおりにきのこの形を作ると、大喜びでビーズやスパンコールをぺたぺたつけて飾りました。

でも、ひととおりできると、もうじっとしていられません。
小さいきょうだいたちのために用意されたおもちゃで、一緒になって遊んでしまいました。

でも、交流級の担任の先生が「どんなのができたかな〜?」と言いながら、回ってきてくれると、得意げに自分の「作品」を指差して見せていました。


10/7

秋晴れの日曜日。
朝、起きてきたちびくまがTVをつけると、ちょうど、「お○ちゃ王国」という遊園地のCMをやっていました。ちびくまの目がきらっと輝きます。

朝ご飯を食べ終わると、ちびくまはおもむろに宣言しました。
「きょうは、おとうさんとおかあさんとちびくまくんと3にんで、お○ちゃおうこくにいきます」
お○ちゃ王国は、去年の夏、連れて行ったところ。ちゃんと覚えていて、言えば連れて行ってもらえる場所だとわかって言っているようです。

お○ちゃ王国に着いたちびくまは、大はしゃぎ。まず、汽車ののりものに目がくぎづけになります。「のりものは、あとで」まず、無料の「おもちゃパビリオン」へ向かいます。

幼児向けの知育おもちゃのコーナーで、ボール落しやパズル、積み木や木馬を楽しんだ後、TVゲームのコーナーへ移動。「ハロー○ティのマ○ドナルドごっこ」の画面にまた目が釘付けになり、ピグモン状態。後ろで「ピキピキピキ〜」という異様な笑い声をたてながら、手をパタパタ振って飛び跳ねているちびくまにぎょっとしたのか(笑)、はたまた単に親切なだけだったのか、そのゲームをしていた親子は早々に切り上げて順番を譲ってくれました。

ちびくまは、しばらくゲームを堪能した後、ままごとのコーナーを一周。それから外へ出て、今度は巨大なプ○レールの展示があるパビリオンに向かいます。ちびくまは、飽きもせず、何周も中をぐるぐる回って、これも堪能。

昼食は、近くのスーパーで買ってきていたのですが、ちびくまは早く乗り物に乗りたくて、食べようとしません。
バッテリーで動くゴーカートの前に飛び出そうとしたので「危ない!」と叱ったら、パニックになって泣き出してしまいました。わちゃー、やってもうた。
叱られてパニックになったときは、理屈もなにも通用せず、他の刺激に気をとられるまでおさまらないことがわかっているので、仕方なく予定を変更して先に乗り物に乗せることにしました。

父と母が交代で食事をとりながら、付き添って乗り物に乗ります。まず、真っ先に目をつけていた汽車。それから、バッテリーカー。次に、「ひこうき、のるの」と突然言い出して、ぐるぐる回る飛行機の乗り物へ(これは初体験)。ゲームコーナーでは「ボーリング、する」とボーリングを楽しみ、「でんしゃのる。おかねをいれて。200えん」と言って、乗り物に乗せることを要求。
「もうお金がありません。あと、クラシックカーに乗っておしまいです」と言うと、わりとすんなり納得しました。でも、クラシックカーまで行く途中で、もう一度プ○レールの展示を見ます。(よくも飽きないもんだ)

最後に、クラシックカーの乗り物に乗って、ようやく終了しました。帰りの車の中ではぐーぐー眠っていたちびくま、久しぶりの遊園地を、堪能したようです。


10/9

連休中に張り切りすぎたのか、朝、やや元気がないちびくま。少しセキをしていますが、熱はなさそうだったので、そのまま送り出しました。今日は、後で障級の保護者会のため学校に行くので、具合が悪ければそのとき連れて帰ればいいと思ったのです。

さて、学校に着いても、ちびくまにはやはり元気がありませんでした。連絡帳を読んだ障担が熱を測ってくれましたが、やはり平熱よりやや高い程度です。
しかし、しばらくすると、ちびくまが障担に「もういちど、おねつはかるの。おかあさん、でんわする。○○−××××(我が家の電話番号)」と言ったので、みんなびっくり。要求どおり熱を測ると、今度は37.8℃になっていました。

障担は、私がもう学校に来ていることを知っていたので、ちびくまを保健室に連れて行ってくれました。保健室の先生は「ちびくまくん、お熱があるから、保健室で寝ていきなさい」と言ったのですが、ちびくまは「ねないの」と言い張り、ひえ○タを貼ってもらって、障級の教室に戻って、畳のコーナーで眠りました。
 
保護者会の帰りに教室を覗くと、ちょうど目を覚ましたところで、しばらく眠ったせいか、すっきりとした顔になっていました。それで、「今日は静かに過ごさせるようにしますから」という障担に任せて、先に家に帰りました。

夕方、近所のスーパーへ。ちびくまには「しんどかったら、お留守番しなさい」と言ったのですが、「しんどくない。いっしょにいく」と言い張るので、連れて行きました。ところが、店内の通路で、咳き込んだ拍子に吐いてしまったのです。とりあえず、持っていたティッシュでちびくまの顔と手を拭い、近くにいた店員さんを呼びます。ずーっと以前にこういうことがあったときは、見るからに「子持ちの主婦」という店員さんで、「ここはいいですから、お母さん、お子さんを向こうのベンチにかけさせてあげてください」と言ってくれ、すぐにお湯でしぼったタオルを持ってきてくれたりしたのですが、今回は若い男の子。でも、嫌な顔もしないで、「ちょっと待ってくださいね」と言って何か取って来てくれたのはいいのですが、持ってきてくれたのは、トイレットペーパーが1巻。「ご迷惑をかけて、すみません」と謝りながら、床をそれで拭きますが、ちびくまがまたもどすかもしれないと思うと、気が気ではありません。

そこで、「ちびくまくん、お母さんは後で行くから、先に外に出て、座っていてください」と言います。ちびくまは「すわっていてください」と返事して、素直に出て行きました。心配だけど、ここをほったらかしにして、逃げ出すわけにもいきません。店員さんと一緒に床の始末をして、もう一度謝り、ちょっと臭う服のまま、急いで会計をすまし、焦りながら外に出ると、ちびくまはそこにしゃがんで待っていました。

よかった。ちゃんと言われたことがわかって、そのとおりにしてくれたんだ。思わず安堵の溜め息がでます。こういうことは、そうそうないよう祈りたいものですが、我が子の意外な成長ぶりを目にして、ちょっと嬉しくもあったのでした。


10/12

障級で給食を食べた後、介助のI先生と一緒に交流級の掃除当番に行ったちびくま。いつもは、掃除が終われば、一度障級に戻って休憩して、それから次の授業の準備をします。

でも、今日は、交流級の教室に、担任の先生が持ってきてくれたどんぐりが沢山あって、みんながそれで遊んでいました。仲間に入って、一緒にどんぐりで遊び始めたちびくまに、I先生が言います。
「ちびくまくん、次は1年2組で音楽のお勉強だよ。先に、わかばのお部屋に戻って音楽の用意をもってこようよ。それから、遊んだらいいから」
それに対して、ちびくまは顔も上げずに、こう答えたそうです。
「Iせんせい、おんがく、とってきてください」。

1人で障級に戻ったI先生からその話を聞いて、「大人をどう使ったらいいか、しっかりわかってるんですね〜(笑)」と、先生たちは大爆笑。
でも、それは、「大人と1対1」の状態でなくても、ちびくまが交流級にいられるようになったということ。叱らないで、ちびくまの「おねがい」に答えてくれたI先生にも感謝です。


10/15

先週いっぱい、あまり体調のすぐれなかったちびくまですが、やっと回復し、食欲も出てきました。

給食は、相変わらず障担と二人で食べていますが、必ず2人前の量を比べて、「おおいのとる」と言うのだそうで・・・。障担が痩せてしまったらどうしよう、とちょっぴり心配な母です。

掃除当番にも一週間ぶりに復帰。掃除が終わって、障級にかえったあと、障担が、「ちびくまくん、掃除は何をしてきたの?」と訊くと、「まど」と答えました。後で一緒に行っていた介助の先生に障担が確かめると、「ええ、ほうきで窓をはいていました(笑)」

「ちびくまくんには、毎日なにかしら笑わせてもらっています」と障担の弁。


10/16

ちびくまの障級には、CDプレーヤーがあります。機械操作に強いちびくまは、朝の会のときも自分で歌のCDをかけたりするので、ほぼ自由に使うことが許されています。休み時間も、勝手にCDをかけて、好きな曲を聴いているのです。

以前は、それは学校でだけのことだったのですが、最近、椅子を運んできて、サイドボードの上に置いてある(当然、以前はちびくまの手から守るために上にあげてあったんです。ちびくまは、自閉っ子には珍しく、高いところに登るのが苦手だったからです)CDプレーヤーを操作するようになりました。

まだ、手づかみで食事をした後、そのままの手で触ってしまったり、ということはありますが、以前に比べれば、ずっと道理がわかってきたちびくまですから、そろそろ手の届くところに置いてやろうと思い、ちびくまが学校へ行っている間に、彼の絵本を収めたカラーボックスの上に移動しておきました。

さて、学校から帰ったちびくま。大喜びでCDプレーヤーを操作・・・するかと思いきや、泣き叫びながら、もとの位置に戻そうとしたのでした。(こういうところは、やっぱり自閉ちゃんですわ(笑))

でも、母はめげません。必死で「うえ、おくの。おかたづけ」と訴えるちびくまに、「うん、場所が変わって嫌なんだね。でもさ、ちびくまくんが使いやすいようにしてあげたんだよ。もうちょっとこのままにしておいて、やっぱり嫌だったら、元に戻してあげるからね」そう言って、ちびくまの大好きなCDをかけてやりました。

ちびくまは、泣き出しそうな顔をしてしばらくうろうろしていましたが、でも、大好きな曲なので、思わずピョンピョンピグモン跳びが出てしまいます。そうやって葛藤しているうちに、どうやら「家のCDプレーヤーも自由に使える」ことの誘惑のほうに負けたようでした。

おかげで、今我が家には、流行おくれの「だんご3兄弟」がエンドレスで流れているのです。


10/17

(連絡帳より)
2校時の片づけを終えたら、急に地球儀をもってきて、「ジャマイカ」と言ったかと思うと、自由帳を出してきて「すうえでん」とひらがなで書いて、国旗も描いていました。そして、「エストニア」と言ったかと思うと、黒い折り紙を出してきて国旗作りを始めたので、手伝いました。結局、国語をやるつもりだった3校時も予定を変更して国旗作りをしました。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−(引用おわり)

ちびくまの今のマイブームは世界の国旗。「自分でいろいろなものに興味を持って、それを回りのものを利用していろいろな創造遊びにつなげていくちびくまくんの力は、素晴らしいものだと思います。完全に彼に引きずられないように注意しながら、でも彼が主体的に自分の課題を作り出してやり遂げる、という体験を大切にしたいと思います」と障担の談。

さて、今日は給食の時間に、交流級から2人お客様を迎えて一緒に食べることになりました。初めて教室外で食べる給食に、緊張気味なのはむしろ交流級の子供たち。でも、子どもの話をじっくり聞くのが得意な障担にうまくひきこまれて、それなりに楽しく食べてくれたようでした。

ちびくまは、とりたててお客様を意識した様子もなく、けれど全く無視というわけでもなく、(自分の食べる用意ができるまで待っていてくれた2人に「おまちどう」と挨拶した)いつものペースで食事をすることができました。

食事の後は、部屋のおもちゃで一緒に遊びます。ちびくまの今のお気に入りは、大きな積み木を並べて作る「でんしゃ」。
まだ食べ終わらないお友達を待つ間、さっさと1人で「でんしゃ」を作って、「でんしゃにのるの」と誘っていたそうです。


10/18

今日は「動作法1日キャンプ」。(動作法については、こちらをどうぞ)
近隣の養護学校から先生にM小に1日来て頂いて、動作法の指導を受けます。

ちびくまの場合、認知はそれほど悪くないし、対人関係はかなり良い方だと思うのですが、言語面と運動面(とくに協調運動)の障害が重いように思えます。個別指導を受けている大学教授には「運動型LDなんていうのは、ないんだけど、あったらそう呼びたい」と言われているくらいなので、こういう、体からのアプローチも有効かもしれないなあ、と思って、見学させてもらうことにしました。

指摘されたのは、やはり「自分の体が自分のものになっていない」こと。まあ、これは感覚統合の先生にも言われていることですが。
字が書けない、ボタン止めがマスターできない、意識して排泄ができない、このへんもそういうところからきているのかもしれないですね。
アメリカではこの辺の「不器用」と関連して語られる言語障害もあるそうだ、ということを最近人から教えてもらって知りました。

うーん、発達障害は奥が深い。まだまだ勉強しなきゃ。


10/20

(連絡帳より)
「今から、3じかんめのおべんきょうをはじめます。いややなあ」という、授業開始のご挨拶でした。「いややなあ」という言葉どおり、最低限のことだけをしました。
-----------------------------------------------(引用終わり)

最近、ちびくまは、こうした反抗的な言葉をよく使うようになりました。
「いや」「〜しない」「いらない」「いやや」「あかん」
でも、意味と、そのときの自分の気持ちとでちゃんと連動できているのが素晴らしい、と相変わらず褒め上手の障担の言。

自閉症状は満艦飾だったけれど、自分の意志をきっちり主張する、という「反抗期」はなかったちびくま。やっと「他とは違う自分」に気がついて、遅ればせながらの反抗期に入ったのかもしれません。
うーーん、嬉しいような・・・フクザツ。            


10/23

いよいよ来月の「音楽会」に向けての練習が本格化してきました。
今日は、体育館のひな壇に並んで、全校合唱の練習。

ところが、初めて体育館のひな壇に立ったちびくま、「1階です。2階です。3階です。・・・」と嬉しそうに飛び回って大騒ぎ。全校生が歌っているのに、我関せず、で「やんちゃぶりを発揮していました」(連絡帳より)。きゃー。
本番でもやるかもしれないなあ。

「最近、とみにやんちゃになってきました。私たちの隙を狙ってやるんですけど、見るからに悪戯っぽい目をするので、おかしくて・・・(笑)」(障担談)
段々学校でもリラックスして、本領を発揮し始めたらしいです(^^ゞ。

給食当番も2巡目になった今週は、良くも悪くも余裕たっぷりで、「ちょっとお仕事をしては、お友達の席で絵を描いたり、黒板に字を書いたり・・・『ちびくまくん、お仕事は』と言うと、言われたことはしていました。廊下側から(職員駐車場の)車も見てみたいようで、私に見つからないように(丸見えなんですが)しゃがんで廊下に出ようとするあたり、笑うしかありませんでした。」(連絡帳より)


10/24

夜、TVのニュースでアフガン空爆の映像を見て、「はなび!」と指差すちびくま。

「あれは、花火じゃないよ」と教えようとしたその時、ちびくまがこう続けたのでした。
「はなびは、キャンプ。7がつ26にち」

え゛っ?日付まで覚えてるの?
夏のキャンプに行くとき、障担が若干事前学習はしてくれていたのですが、帰ってきてからはキャンプのことを話題にしたことはなかったのに。
ちびくまの記憶の隅には、キャンプの夜の花火のことが、ちゃんとしまわれていたんですね。

「この子にはまだわかっていないから」親がそう決め付けて、経験の芽をつんではいけないんだなあ、と改めて思い知らされました。
「わからなくてもいいから」「障害の特性には十分に配慮をしながら」いろいろな経験をさせていくことが、本人の生活の幅を広げていくんでしょうね。


10/25

交流級の道徳では、今「お互いの違いを認め合う」ということがテーマになっています。そこで、今日午後からの参観日に(ちびくまと私は不参加)「クラスの友達のいいところ見つけ」というテーマで全員が発表することになっていました。

2時間目はその練習。ちびくまは、本番には参加しませんが、練習のときは障担と一緒に参加しました。子どもたちはそれぞれ、「○○さんのいいところ」を発表するのですが、ちびくまは「1ねん2くみのみなさんへ」を発表することになりました。

クラス全員の前に立って、障担が書いてくれた台本を読み上げます。
「ぼくは、みんながやさしくしてくれるとうれしいです。Mせんせいのきょうしつへあそびにきてね。でんしゃごっこをいっしょにしようね」

「すごーい」という声がいっせいにあがります。
それもそのはず、感覚過敏のあるちびくまが交流級の子供たちと一緒に行動するのは、普通の授業のように、比較的「静かにしていること」を要求される場面が多いので、ちびくまが全員の前でものを言うのを聞くのは、ほとんどの子どもたちにとって初めてだったのです。
「休み時間に遊びに行くで〜」
「でんしゃごっこ、しょうな〜」「おもちゃで遊ぼな〜」
子どもたちが口々に返事をしてくれました。

ちびくまも、みんなに感心されたのがわかって、得意顔でした。
2学期になって、授業以外の活動を皆に混じってやるようになってから、ますます交流級の子供たちとの垣根が低くなってきているように感じます。
毎日のように交流級に遊びに来る友達や、「クラスで好きな友達」にちびくまの名を挙げる子も出てきました。
ありのままのちびくまとの付き合い方を学ぶ子どもたち。
「普通の」子どもたちとの付き合い方「も」学んでいるちびくま。

今のところ、M小での「交流」はとりあえず成功しているようです。


10/26

相変わらず、音楽会に向けて、毎日練習が続いています。ちびくまも、毎日障担や介助の先生と一緒に練習に参加しています。

ひな壇では、最初のやんちゃから以後どうなることかと思いましたが、2回目の練習からは自分の立つ場所を「2階」と自覚して、そこから動かずにいることはできるようになりました。

合唱に関しては運動会同様、「みんなが歌っているのを聴いているだけ」の人。鍵盤ハーモニカは、1回1度は演奏にも参加します。
指番号を言いながら、鍵盤を押さえるちびくま。誰にも言われないのに、楽譜にも指番号を自分で書き込んでいたそうです。
「数字とリンクさせて記憶した手順は絶対に間違えない」という自分の強みを、よくわかっていることがわかる行動です。


10/27

今日は、障級合同のお誕生会。2学期に生まれた子がお祝いしてもらいます。12月生まれのちびくまも、今回バースデーカードをもらいました。
去年、通園施設でのお誕生会は、いまいちわかっていない感じでしたが、今年は少しわかってきたのか、カードをもらうとき、とても嬉しそうにしていたそうです。今年は、「自分の誕生日は12月○日」ということもしっかりわかってきたようなので、カードはそれまで、先生に預かってもらうことにしました。

お誕生会の後は、みんなでおやつを作って食べます。
今日のメニューはスイートポテト。ちびくまは、こういうおやつの類を全然食べないので、興味がありません。
1学期のわらびもち作りの時は、完全不参加を決め込みました。
でも、今回は「自分からやりたいわけではないけど、みんながやっているから、やらなくちゃしょうがないなあ、という感じで、自分の持ち場をこなしていた」そうです。
おやつを食べるときも、前回は自分が食べないので席につかなかったけれど、今回は一応みんなと一緒にテーブルについていたそうです。

みんなに歩調をあわせるために、興味のないことに参加するのは、自閉っ子達の多くが苦手とするところ。「無理やり頑張らせるのはやめようと思っていましたが、自分でそれをやってみるところに、ちびくまくんの成長と頑張りを感じました」とは障担の談。


10/31

今週になってから、ちびくまが
「11月1日。しかけんしん。はいしゃさんに、はをみていただきます。」と繰り返しています。出所はすぐ見当がつきました。

ちびくまの教室には、いつも「今週の予定」がくわしく書いて貼ってあるのです。その週に起きるできごとを、予め視覚的に提示しておいて、先の見通しを立てさせるためのものです。週の予定だから、ほかにもいろいろ書いてあるはずですが、ちびくまにとってインパクトの強いところだけが頭に入っているのでしょう。

なにしろ、ちびくまは、口の中を触られるのが大嫌い。毎日の歯磨きは今でも肉弾戦ですし、病気でお医者さんに行っても、絶対に口をあけようとしません。学校での内科検診のときも、歯を食いしばって抵抗し、とうとう校医さんが諦めたほどでした。だから、口の中を触られることがわかっている歯科検診はすごいプレッシャーなのでしょう。1学期の歯科検診は、入学当初の緊張もあってか、かえってスムーズにいったのですが、認知が良くなってきて、まわりが見えてきたぶんだけ、怖いものも増えてきたのかもしれません。

ちびくまがその文を繰り返していることを伝えると、障担にもすぐその意味はわかったようでした。
「かなり意識してますねえ(笑)。まあ、上手な先生ですから、大丈夫だと思いますが、できるだけトラウマにならないように準備しますね」
今回も、泣かずに検診できるでしょうか。





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