ちびくまスケッチ(2002年2月)



2/1

ちびくまが、学校からビニールで厳重に包まれた画用紙をもってかえってきました。

開けてみると、そこには人間3人+ねこ1匹の絵。
あっと思いました。
これまでちびくまの絵には顔しかなかったのに、今日の絵には胴体と足がついているのです。

学校の先生たちもそれに気がついて、「貴重な絵だから」と持ち帰らせてくれたのだそうです。

後日、個人指導を受けている大学の先生に見せると、
やはりちびくまのまわりの人間に対する認識が変わってきた可能性がある、とおっしゃいました。
「大切な節目の絵になると思うから、日付を記入して保存しておきなさい」とのこと。

ちびくまのなかで、いったい何が起きているんでしょうね。


2/6

最近、「怒っている」と「悲しい」という言葉を理解した(らしい)ちびくま。
ことあるごとにこの言葉を得意げに使います。

障担が他の子を注意していると、障担をゆびさして 「おこってる」。
障担が、 「先生は怒ってないよ、注意しているだけ」と反論すると
「ちゅういしていま〜す♪」と返ってくるらしい。

やりにくいだろうなー(笑)。


2/8

夕方、障担から電話。
「ちびくまくん、変わった様子はありませんか?」と。

実は、今日は4月入学予定の親子の入学説明会。
ちびくまも、交流級の子たちと一緒に、説明会の間、新1年生と遊んであげたのです。

一般の説明会が終わった後、障級入学予定の子を障級に連れてくるのも、去年と同じ。
ちびくまのクラスにも、1人の子がやってきました。

4年のQちゃんは、早速サービス精神を発揮して、なにくれとなく面倒を見てあげます。
先生たちの関心も、どうしても初めて学校に来たその子に注がれます。

それが気に入らなかったらしく、ちょっと荒れたそうです。
まあ、ドアを乱暴に閉めた、とか、不機嫌な顔で壁を叩いていたとか、
下校バスに乗るのに、いつもでは考えられないほどぐずぐすしてた、っていう程度のことなんですが。

そういえば、アメリカ時代にもありましたっけ、こういう焼きもち。(笑)
4月は、嵐の季節になるかも。


2/9

ご近所の友達(3人の子持ち)が、足を骨折中の長男を病院へ連れて行く間、末っ子の赤ちゃんをうちで預かることにしました。

私が赤ちゃんを抱いたのを見たちびくま、
「あかちゃんおろしておしめをかえる」(出典:絵本「くまさんくまさん」)と
一言言った後は、遠巻きにしている感じで、赤ちゃんの寝ている和室の隣のリビングで知らん顔をしてテレビを見ていました。

さて、赤ちゃんのお母さんが無事帰宅して赤ちゃんを連れ帰った後。
とつぜん、車のおもちゃを壁に思いっきり衝突させたちびくま。

「どうしたの?」と訊くと、たちまち泣き顔に。
そして、ぽろっと涙をこぼして、
「あかちゃん、いやだった。」

やっぱり、焼きもちやきなのね、キミは(笑)。
「赤ちゃん、いやだったのね。赤ちゃんも可愛いけど、お母さんが一番可愛いのはちびくまよ。お母さんはちびくまが、だーい好き」

そう言って、しばらく抱っこされて、やっと納得したちびくまなのでした。


2/12

しばらく、せきが続いているちびくま。
その他の風邪症状がないのに、夜半から明け方にかけて特に激しくせきが出るのは、ぜんそく傾向なのかも。

今、うちの近辺はインフルエンザが大流行中らしく、待合室でインフル君をもらうのも嬉しくないので、小児科に連れて行くのもちょっとためらわれます。

とりあえず、たんを切れやすくするお薬を買ってジュースに混ぜて飲ませ様子を見ることにしました。

以前は、ジュースに何か混ぜたとわかると飲んでくれなかったけど、今は味さえおかしくならなければ、薬入りと納得して飲んでくれるので、ちょっと楽になりました。

ただし、ジュースは銘柄指定(笑)。

夕方、私がネットしているところにやってきて、「ごほん、ごほん」とわざとらしいセキをします。そして、私の顔をちらちら。
「どうしたの?」と訊くと、
「ちびくまくん、おせきでるねー。おくすりのもうか。」

あーあ、また1本とられちゃったわ(笑)。
もちろん、ちびくまはめでたく薬入りジュースをゲットしたのでした。


2/17

先輩お母さんたちが地域の福祉センターでやっている
動作法の訓練会に親子で体験参加させていただきました。
指導には、養護学校の先生たちがボランティアできてくださっています。

就学前のほかのお子さん3人と一緒に、まず教えていただいたのは、母の合図に合わせて体を動かすこと、母に体を任せて後ろに倒れること。
自閉のある小さいお子さんにはちょっと難しい課題ですが、
ちびくまはこのあたりは難なくクリアできます。

1つ課題をこなすたびに、期待に満ちた目で先生を見つめるちびくま。
褒めてもらいたい〜〜!という熱い視線に気づいて、
先生が慌てて「えらい!上手だ!」と言ってくれました。

すっかり気を良くしたちびくまは、もっと褒めてもらおう、とホワイトボードに得意の足し算を書き始めます。
「すごいなあ、おりこうだね」と褒めてもらうと、うふふ、へへへへ、ともう顔が崩れっぱなし。

その後の自由遊びの時間でも、初めての場所とは思えないくらいのリラックスぷりで、先生たちとボーリングをしたり、ビデオを見たりして楽しく過ごしました。

面白いことに、養護学校中学部在籍のお兄さんお姉さんのことも「先生」だと思ったらしいのです。
動物の絵を見事に書いていた自閉のお兄さんのそばに立って、
「せんせいが、どうぶつのえをかいてるよ〜、なんのどうぶつかな〜。」

2時間めいっぱい楽しんだちびくま、帰る際には「おもしろかった!」と言って、先生に「またおいで」と言ってもらっていました。

新規入会希望者が多くて、なかなか参加させてもらえそうにない訓練会なんですが、ちびくまにはいいかもしれないですね。


2/19

夜、父親ににじり寄っていくちびくま。
「あなたは、ひとりぼっちではありません。それだけはわすれないでください」

どこで覚えてきたの〜、そんなフレーズ(笑)。

今度は私のところへ来て、
「つらいこと、かなしいことは、ためこまないではきだしてしまいましょう。
ともだちなどにきいてもらうだけで、ずいぶんらくになることもあります。」

はい、そうします。ありがとう。(^^ゞ

あとで障担に確かめると、これは保健室に貼ってある掲示なんだそうです。ストレスマネージメント、ね。

「介助の先生に読んでくれ、って何度も要求してるのに学校ではなにもそれらしきことは言わないので、なんで何回も読んで欲しがるのかなあ、と思っていたんです。お父さんとお母さんに言ってあげたかったんですね」とオオウケしていただきました。


2/20

感覚統合訓練を受けているセンターでちびくまが受けた発達検査(日本版ミラー幼児発達検査)の結果を教えてもらいました。

「非言語領域」(パズルなど)だけが正常域で、後は全部「非常に遅れている」状態。

ボディイメージの弱さと、協調運動の問題と、言語理解の問題が特に重大、と聞いて、吹きだして笑ってしまった私。(^^ゞ

だって、私が日頃思っているとおりなんですもん。


2/23

昨日、東京まで日帰り出張に行って、深夜帰宅した夫。
ちびくまへのお土産に、電池で走る新幹線のおもちゃを買ってきました。

朝、それを見つけて、大喜びのちびくま。
「わあ、しんかんせんだ〜!やったあ!」
「かっこいいなあ」
・・・全部ビデオや絵本の台詞のつぎはぎなんですが、とってもそれらしい・・・(笑)。

でも、可愛そうな新幹線クンは、今日1日、停まることを許されず、延々走り続けたのでした。
電池の寿命が短そうだ・・・。


2/25

ちびくまは現在、音楽・体育・生活の時間は介助付きで交流級に100%入り込みです。
国語・算数は「ついていくこと」より「理解すること」を優先したいので、障級での個別指導をお願いしています。

今日の音楽の時間。
これまで授業で練習してきた鍵盤ハーモニカの曲を班ごとに演奏発表することになりました。

ちびくま、出足でつまづいて、出遅れます。
でも、そのまま、マイペースで演奏を続けました。
最初出遅れた分、最後は1人での演奏になりましたが、
「みんなに聞かせてあげる、という感じで自信をもって」(連絡帳より)
最後まで演奏を続けたそうです。

「みんなに拍手してもらったり、『すごい上手!』と褒め言葉をもらったりで上機嫌でした。」(連絡帳より)

苦手の体育でも、まわりの友達を見て、自分なりに動きを真似よう、という意欲がかなり出てきました。
縄跳びは、足の前に縄を置いて、飛び越す。
準備体操は、膝伸ばしや肩回しだけ。
自分の体を感覚的につかめないところを意欲だけでカバーしようとしているようです。

ドッジボールや鬼ごっこなどの集団ゲームでは手をつないで誘導すればいいとわかって、自分から「ちびくまくんと一緒に」と言ってくれる子がでてくるようになりました。
「ちびくまくん、手つなご!」と言われると、ちびくまもさっとそれに応じています。

それぞれの3学期。1年生も、あと1ヶ月足らずです。


2/27

「いつもと違うことを嫌う」って、自閉っ子たちの特徴だと言われているし、ちびくまもたいていはそうなんですが・・・。

学校の送迎バスの運転手さんと添乗員さんがなにかの理由でお休みで、臨時の人が乗っていたりすると、嫌がるどころか、突如「愛想のかたまり」になるちびくま。

いつもなら「ちびくまくん、またあしたね」と言われても、顔も見ずに
「3じ1ぷん!」(到着した時刻)
なんて言いながら降りてくるくせに、今日は臨時の運転手さんだったので「ばいば〜い」なんて笑顔で手を振って降りてくる(笑)。
レギュラーの人が見たら、気を悪くするんじゃないか、と心配になるほどです。

今日は感覚統合訓練のほうにも、実習生が来ていて、やっぱりプロンプトのしかたなんか、とっても下手くそ(ごめんね)なんだけど、ちびくまは
「なに?どうして欲しいの?」
と言わんばかりに、相手の動作や顔色を必死に読んで、協力しようと
していました。
普段の先生のときは、やりたい放題なのに(笑)。

「普段の安定した関係」がない分、自分のほうで頑張ることで補おうとしているのかなあ、なんて推測しているんですが。
不思議です。       


2/28

今日、ちびくまは日番でした。
朝の会の時、出席している子どもの数を数えて黒板に書くのも日番の仕事です。
習いたての漢字を披露したくて、わざと「四人」と書いています。

1学期でひらがな、2学期でカタカナ、3学期で漢字,
文字がが書けるようになったことが、自分でも嬉しくてたまらないのです。
「新しいことができるようになる喜び」を知っていて、そのために学習ができる、というのはとてもラッキーなことかもしれないと母は思います。

最近、学校ではアン○ンマンに凝っているらしく、生単(生活単元学習)の時間に今度行く遠足のしおり作りをしたときは、アン○ンマンの絵を描きました。

相変わらず、顔と胴体と足だけの絵ですが。
そのうち、「おかあさんのかお」も描いてくれるようになるでしょうか。





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