| 5/1 ゴールデンウイークの狭間を縫って、今日は障級の遠足です。 行き先は、K市のO動物園。 昨日のぐったりはどこへやら、早朝からすっきり起き出して、「きょうはえんそくだね!どうぶつえんに行くね!」と大張り切りのちびくま。 ・・・やっぱり昨日のは精神的なものだったのね・・・ 「おかあさん、おべんとうはなにつくる?」と、お弁当のメニューチェックをするかと思えば、「おかあさん、7じになったよ。あさごはんのよういは?」と小姑のようなチェックまで入ります。 果ては「ちびくまくんは****バス(送迎バス)には乗りません。お母さんの車で***センター(集合場所)に行きます」と宣言されてしまいました。 「ええっ?ちびくまくん、****バスは***センターに連れて行ってくれるんだよ」と何度説明しても、頑として「お母さんの車で行きます」 こうなると、てこでも動かないのがうちの息子。私にはさっぱりわかりませんが、なにか彼なりの理由があるのです。 仕方がないので、送迎バスの添乗員さんには電話連絡して、私が集合場所まで送っていきました。 自分たちの乗るバスと、送迎バスや先生方の車で三々五々集まってくる介助の先生や友達を見て、ちびくまは大喜び。 介助の先生に付き添われて、大ニコニコでバスに乗り込むと、もうこちらを振り向きもせずに、K市へでかけていきました。 動物園では動物よりも遊園地のほうが気に入った様子。 ちびくまの好みにじっくり付き合ってくれる介助のI先生とともに遊園地を満喫したちびくまなのでした。 |
| 5/5 連休の間、何度誘っても家から出ようとしないちびくま。結局、2度の3連休の間、一度も外出しませんでした。 でも、今日は、「あしたから学校だね」といそいそと時間割の確認をしています。ちびくまなりに、学校で頑張るために、気力体力を温存しようとしているのかもしれません。 今夜は何故か突然思い出したように、「フレンズのビデオ見ようっと」と宣言してアメリカのプリスクール時代に私が撮影したビデオを次々に見始めました。 「L先生が○○してるね」 「あ、ちびくまくんが○○したよ」 「*先生も映ってるね」 当時の先生方が聞いたら、「ちびくまがこんなにしゃべってる」と涙ぐんでくれそうなコメントを次々に発しながら。 それにしても、もう帰国後3年が過ぎて、言葉は日本語オンリーになったのに、当時のクラスメートや先生の名前はきちんと覚えているし、その頃わかっていた英語の指示は、やはり今きいてもわかるようなのです。 記憶力が良いのは今に始まったことではないのだけど、やっぱり不思議です。 |
| 5/10 今年度に入ってからまた一段と言葉が伸びてきたちびくま。入学当時は1語文に時々2語文が混じる程度だったことを、K先生は「信じられない」と言いますし、当時をよく知る介助のI先生は「あの頃のちびくまくんが嘘みたい」と驚いているほどです。 ところが、こうして言葉や認知が伸びてくるにしたがって、「自分の体が思うように動かせない」というのが、ちびくまにとってとても大きな問題である事がはっきりしてきました。 その部分を補うために、地元の動作法訓練会に参加して勉強させてもらうようになって、約1年。 今日と明日、1泊2日で、年1回の集中研修のためのキャンプに初参加することになりました。 ボランティアで来てくださっているトレーナーの先生方の指導をうけながらの親子訓練で1セッション、次のセッションでは子どもは先生方の指導で集団活動、親はスーパーバイザーの先生について研修、という流れを繰り返す、かなりハードなスケジュールでしたが、出発前に、2日間のごく大まかなスケジュールを説明し、当日はもらった訓練スケジュールにちびくまが理解しやすいよう少し具体的な内容を加筆して、見せておくことで、ほぼ問題なくスケジュールをこなすことができました。 時間どおりにスケジュールをこなすことが、最近のこだわりであることも、ここではプラスに働いたようです。 ずっと集団行動なので、途中、ほかのお子さんの鳴き声やほかのお母さんが自分の子どもを叱る声でパニックになりかけたり・・・は、まあご愛嬌ということで。(笑) 肝心の訓練のほうでは、以前から漠然と感じていたちびくまの体の使い方の問題点を、クリアに説明してもらい、援助の仕方を具体的に教わって、目からうろこがぼろぼろ。 今まで「なんとなく良さそう」だった訓練が持つ意味がようやく形になって見えてきた感じで、「来て良かった!と思えるキャンプでした。 さあ、この気持ちを忘れないように頑張らなきゃ。 |
| 5/13 きょうは、毎年恒例の障級のいちご狩りです。 校区の農家の方が、障級の子どもたちのためにいちご畑を作って、毎年招待してくださるのです。 去年は生憎の雨天で、摘んだいちごをいただいただけに終わりましたが、今年はいい天気。ちびくまは朝から大張り切りです。 近くの公民館を借りての「朝の会」でも、自ら皆に絵本の読み聞かせをするハッスルぶりでした。 1年生の時には入るのすら嫌がったいちご畑にも今年は自らずんずん入っていき、一昨年は食べなかったいちごをぱくぱくぱくぱく。 1年生のいちご狩りのときもちびくまについてくれていた介助のI先生をびっくりさせたのでした。 何がきっかけだったのか私にもわからないんですが、「今できないことが一生できないとは限らない」「今できなくても突然OKになることがある」 という自閉っ子の特徴そのもの、という気がします。 でも、一昨年も去年も「おもちかえりする」と頑張る息子が食べずに持ち帰ってきたおいしい路地物のいちごがたらふく食べられたのに、今年は息子が分け前を全部(ひょっとするとそれ以上に?)食べたので、母へのお土産はなかったのでした。しくしく。 |
| 5/14 なんと昨日に続いて今日も郊外学習。 今日は、3年生の社会見学で、市立図書館へ行きます。 校外学習は大好きなちびくま、しかも往路は大好きな電車にも乗れるので、2日続きの大きな行事をものともしないご機嫌ぶりでした。 図書館では、大好きな絵本のコーナーで、絵本を堪能し、読み聞かせも聞いて、大満足の1日だったようです。 帰りは、雨の中を皆で歩いて、学校まで帰ります。 実は、ちびくま、入学した時にはかさをさして歩く事ができませんでした。 でも、「3年生の社会見学は雨でも行くから、その時にみんなと一緒にかさをさして歩けるように」と、1年生のときから雨が降るたびに、担任が遊び感覚でかさを持つ練習をしてくれていたのです。 その甲斐あって、今日のちびくまは、交流級のみんなと同じように、かさをしっかりさして、歩いて帰りました。 現障担のK先生はかさがさせるようになってからのちびくましか知らないのですが、同行していた前障担のM先生は「立派にかさをさしている姿に、涙が出そうでした」と。 ちびくま本人も「ちびくまくん、かさを上手にさしてあるいたの。M先生とK先生にほめてもらいました。としょかん、たのしかったよ。こんどはおかあさんといこうね」とご満悦。 自閉っ子にとってはストレスになっても仕方のない校外学習を楽しみ、成功体験にできるちびくまは本当に得。 でもそれは、もちろん、先生方の細かい配慮あってのことなのです。 |
| 5/15 毎日の生活では、大きなパニックを起こす事がほとんどなくなったちびくまですが、ひとつ、大きなパニックのタネを抱えています。それは、電話の呼び出し音。 知り合いには事情を話して、ちびくまが在宅している時間帯には電話をかけないようにお願いしているのですが、セールスの電話や、間違い電話はそんなことお構いなしです。 いっそ加入電話を切ってしまいたいくらいなのですが、マンションのセキュリティ管理に電話回線を使っているのでそうもいかないらしいのです。 今日も今日とて、鳴り響く電話の音。取ってみると、やっぱりセールスです。「結構です」と叩き切ったけど、ちびくまはもう大パニック。 自分で自分の頭をガンガン叩きながら泣き叫びます。 私は心の中で、電話をかけてきた相手に対して、思いつく限りの罵声を浴びせながら、ちびくまの手首をホールドして、自傷を防ぎます。 一番辛いのはもちろん本人なのだけど、自傷を伴うパニックは、親の気持ちも萎えさせます。 すると、しばらく暴れていたちびくまが、しゃくりあげながら、言ったのです。「ちびくまくんは、つらいけど、がまんします。えんえんなきません」 最近受けた、S−M社会生活能力検査でも、「自己統制」の項が著しく伸びていることを指摘されました。確かに、これは成長なのです。 でも、彼にとって自己をコントロールする力がつく、ということは、辛い事を我慢することが1つ増えることなのかもしれない。 ちょっと切ない一言でした。 |
| 5/16 毎週金曜日の3,4時間目は「総合」の学習。 ちびくまの学年では「校区を知ろう」というテーマなので、ほぼ毎回校区のどこかまで出かけて見学ということになりますが、何かの都合で急遽出かけないことになってしまうことがあります。 急な変更が苦手で、しかも「お出かけ」を随分楽しみにしているちびくまのために、担任のK先生はこういうときには「2人でおでかけ」ということにしてくれるようになりました。 そして、そこで見たこと経験したことを目に見える形で残すため、デジカメでちびくまに写真を撮らせたり、買い物をさせたりしてくれます。 こうした2人でのスペシャルタイムを多くとってもらううちに、K先生とちびくまの関係もどんどん良くなってきました。 今日はやはり学年での校外学習が中止になったため、K先生とちびくまは、市役所の駐車場の見学にでかけました。 料金所の外から、嬉しそうに覗いているちびくまに気がついたおじさんが、「中に入ってみるか?」と言ってくれたのでちびくまは大喜び。 料金チェックのため、お客さんからもらったカードを機械に通すのもやらせてもらって、大満足でした。 体中から「あなたのやってることに興味があります!」というオーラを発してニコニコ笑顔のちびくま、こういうときにはとっても得をするようです。 |
| 5/19 ちびくまの学校では、毎年5月に、障碍児学級の授業を全職員に見学してもらう公開授業があります。 普通学級17クラスに、障級在籍者が22名、しかもその全員が毎日何らかの形でそれぞれの交流級と関わっているので、この学校では障碍の有る子と関わらない職員は1人もいない、という恵まれた状況なのですが、それでも、障級単独の授業は、なかなか見てもらう機会がないからです。 ちびくまは、「お金の計算」の授業でした。 ホンモノのお金を使って、指示された金額を出す、というもの。1年生の時から機会あるごとにホンモノのお金を使う練習を繰り返してきたちびくまですから、算数の文章題は解けなくても、こういう課題はお手の物です。 ちびくまは、もともとギャラリーがいると張り切るタイプですが、今年の交流担だけでなく、去年の交流担も、一昨年の交流担も、去年のクラスメートの交流担も、みんなちびくまにとっては「特別な人」になっているので、なおさらいいところを見てもらおうと大張り切りでした。 とかく「人との心理的つながりが持てない」と思われがちな自閉症の子どもたちですが、きちんと関わってくれた人とはちゃんと心理的なつながりを持っていることがよくわかります。 |
| 5/22 明け方、寝苦しそうにうんうんうなり始めたちびくまが気になって、体温を測ると37.8℃。 目を覚ました彼に、冷たいお茶を飲ませて、一眠りし、7時まえにもう一度体温を測ると、37.2度でした。 「ちびくまくん、お熱があるから、今日は学校をお休みしようか」と言うと、「がっこういく!おやすみしない!おみおくりする!」と半泣きのちびくま。 実は、今日から5年生たちが5泊6日で自然学校に出発することになっています。昨日の朝の会で、ちびくまたち下級生にも、自然学校でどこに行くのか、何をするのか、簡単に説明があり、「おにいさんおねえさんたちのお見送りをしましょうね」ということになっていました。 昨年度までの担任M先生も今年の担任K先生も障級の先輩たちに付き添って、出かけます。 先生と5年生のお姉ちゃんと観光バスの大好きなちびくま、今日はどうしても「お見送り」をするのだと心に決めていたのでしょう。 しかたなく、担任の先生に電話をいれて、私が学校へ連れて行ってずっと付き添うので、予定通り「お見送り」をさせて欲しいとお願いしました。 学校についたちびくまはご機嫌。出発時間までゆうゆうと学校の駐車場を歩き回って先生たちの車をチェックした後、バスが停まっている近くの大通りまで5年生たちと一緒に歩き、手を振る子供たちを載せたバスが見えなくなるまで「ばいばーーーーい!」と手を振りつづけていました。 さあ、これで気が済んだだろう、と思って「じゃあ、おうちへ帰ろうか」と言うと、「ちびくまくんは、おうちに帰らない。おべんきょうする!ずこうと、こくごと、さんすうする!」ときっぱり。 どう言っても、頑として動きません。 主任の介助の先生と相談した結果、私が教室で1日待機して、予定通り授業を受けさせてもらうことにしました。 帰りは、障級の仲間たちが乗った送迎バスを最後まで見送ったちびくま。「お見送り」に始まり、「お見送り」に終わった1日でした。 |
| 5/29 5泊6日の自然学校が終わり、ようやく障級も落ち着きを取り戻しました。 自然学校では子どもたちが一皮もふた皮もむける、というのは以前からよく言われることで、今年も、障級から参加した5年生はみんな、先生たちも舌を巻くほどの頑張りぶりを見せたのだそうです。 「ちびくまくんも、もう、すぐですよ。お母さん、しっかり子離れの準備をしておいてね」と先生たちに釘をさされつつある私。 受け持ちの5年生に付き添って全日程をこなした障担のK先生も、出発前のぴりぴりした感じがなくなって、、なんだか晴れ晴れと自信に満ちた感じになりました。ちびくまたちに対する接し方にも、かなり余裕が出てきて、先生なりのスタイルも大分確立できてきたようです。 長い教師生活で初めて自閉症児を担当して、随分いろいろ悩まれたようだけれど、一つ壁を越えられたんだな、という感じがしました。 先生が元気になったので、ちびくまもますます元気です。 今日は、休み時間に「自動車すごろく」というゲームを考案(?)して、障担と一緒に遊んだようです。 こうした「遊びを発明」するのも、ちびくまの才能のひとつ。 これからもK先生と仲良く、ともに成長していってほしい(<おい(^^ゞ)と思っています。 |