| 4/1 春休みに入ってから、ほぼ毎日のように、隣町の私鉄駅前のバスターミナルに出かけています。バスが何より好きなちびくまのリクエストです。 バスターミナルで何をするかと言えば、これがただ「バスを見るだけ」。でもこれがこたえられないみたいなんですね。今は学校が休みなので、カメラやデジカメを抱えた先輩(?)の姿もあったりして、「ちびくまも10年後にはあんな感じかな〜」などと思ったりします。 まあ、バスを見ているだけならお金もかからないし、他人に迷惑をかけるわけでもないし(見かけはかなりアヤシイけど(^^ゞ)、「将来もつかえるお手軽な余暇活動」だと思ってのんびり付き合っています。 今日は新年度になったので、路線や車両が変わっているところがかなりあったようです。私にはよくわかりませんが、ちびくまは「ほら、おかあさん、しんがたしゃりょうだよ」と指差して大喜びでした。 運転手さんの他に教官らしい人と一目で新人とわかる若いお兄さんたちが乗った回送車には窓に「教習中」の張り紙がしてありましたが、信号待ち中に満面の笑顔でちびくまが手を振ると、運転手さんがつい釣られたように手を振り返してくれ、それを契機に乗っていた人がみんなちびくまに手を振ってくれました。 「うんてんしゅさんが4にん、ちびくまくんバイバーイ、またバスにのってね、ってしたの」とちびくまはすっかりご満悦。○○バスの皆さん、ありがとう。 |
| 4/5 今日は離任式。春の人事異動で他校へ転任されることになった先生や退職される先生とのお別れの式でした。 今回の異動では、1年生2年生の2年間担任だったM先生、介助のI先生(1年&3年)、介助のN先生(1年&2年)、そして音楽担当のN先生、と、ちびくまにとってはとても近い存在だった先生ばかりが転任になってしまいました。 特にM先生は、まだことばもほとんどなく、鉛筆を持つことも箸を持つことも傘をもつことも三輪車に乗ることもできなかったちびくまを、暖かさと洞察力と人並みはずれたエネルギーと細やかさとで、熱心に指導してくれた方です。今のちびくまがあるのは、先生の力だと言っても過言ではないと思っています。3年になり直接の担任ではなくなっても、新しい障担と私とちびくまとを陰になり日向になって支え、励まし続けてくれた、本当に大きな存在でした。ちびくまにとっても、私にとっても、この先生との出会いは生涯忘れることのできない思い出になるに違いありません。 先生方、本当にお世話になりました。新任校でも、どうぞお元気で。 |
| 4/7 今日は始業式。 昨日から「あしたはしぎょうしきです」と張り切っていたはずのちびくま、早朝五時ごろムクッと起き上がったかと思うと、突然吐いてしまいました。 自分でもびっくりしているちびくまを落ち着かせながら始末をしていると、ちびくまはまたとろとろと眠ってしまいました。 2時間後起床したちびくまは、顔色も良く、熱もありません。 「しんどくない?しんどかったらお休みしてもいいのよ」と言っても 「ちびくまくん、しんどくないの。おやすみしません。がっこういきます」 ときっぱり。食欲もあるようです。 どうやら、新学期に備えてあまり気合いが入りすぎていたため、体に出てしまったようです。新学期を前に、大人の私でもドキドキハラハラしてしまうのですもの、彼も当然緊張しているでしょうし、その状態を自分で言葉にして表現できないばかりか、うまくモニターできていない状態なのだとしたら、本人の辛さはきっと私の想像以上だし、突然身体症状として現れるのも無理のないことなのかもしれません。 最近は大きく行動が荒れることがなくなって油断しがちでしたが、やはりこうした自閉症ゆえの彼の苦しさ、というものを常に考えておくことの大切さを改めて思い知らされました。 さて、肝心の始業式。ちびくまの障担と障級の教室は変わりませんでした。介助の先生も去年の一番の仲良しI先生と、2年の時の仲良しI先生、そしてもうひとりのO先生も穏やかな感じで、ちびくまとは相性の良いメンバーのようです。 学校では終始明るい笑顔で、新しい交流級にもスムーズに入って落ち着いて行動できた、と連絡帳にはありました。今年も彼にとって楽しく充実した学校生活になって欲しいと願っています。 |
| 4/9 昨日の入学式で、ちびくまの学校の障級にはまた新しい仲間が4人増え、ちびくまのクラスにも可愛い1年生がやってきました。 これまでの3年間、いつもクラス最年少で、先生たちにも上級生にも甘えてきたちびくまですが、今年初めて、下に1年生と3年生が同じクラスに居る「お兄ちゃん」になりました。 今朝、そのことを障担が改めて説明すると神妙な顔をして聞いていて、その後はいつも以上に張り切っててきぱき行動していたそうです。 でも、自閉症である以上、変化が苦手はお約束。いつもより少しこだわりがきつくなっていたり、いつもなら書かなくても平気な予定を「書いて」と紙をペンを持ってきたり。おもちゃも、「いつもより多めに並べております♪」という感じ(笑)。 でも、自分のストレスと付き合うためにどういう発散の仕方が必要なのかを自分でモニターできるようになってきたためか、最近は自分も周りも辛くなるような荒れ方はだいぶ減ったように思います。目に見える「自閉症らしい症状」を減らすことよりも、多少症状的なものが増えても、そのことで本人が安定し、結果として周りの人とも調和的に暮らしていける、というのはとても大切なスキルのような気がします。 「おかあさん、抱っこして〜」と甘えてくるちびくまに、「あれ、4年生はお兄ちゃんだから、もう抱っこはしないんじゃない?抱っこは3年生までじゃないのかなあ」とちょっと意地悪を言ってみると、しばらく考えてから 「えーと、お母さんの抱っこは6年生までということになっていますので、よろしくお願いします〜」 まあ、「抱っこして要りません」と言われたら、寂しいのは絶対母のほうなんですけどね。(^^ゞ |
| 4/13 今日から給食が始まります。 ちびくまは、人が沢山いる中で食事をすることがとても苦手なので、これまでの3年間は、交流級のメンバーと過ごすことに十分慣れるまで、給食は障級の教室で少人数で食べていました。 私は今年も同じようにしてもらおうと思っていたのですが、念のために本人の意思を確認すると、「4ねん1くみでたべたいの」と言います。何度訊いても、質問の仕方を変えても同じ答なので、もう一度先生からも障級で食べてもいい事を説明したうえで本人の意思を確認してもらうように、連絡帳で頼んでおきました。 結果は、やはり「4ねん1くみでたべたいです」だったそうで、今年初めて同じクラスになった子も沢山いる中で、一緒に給食を食べたそうです。 一緒に行ってもらった介助の先生によれば、多少緊張しているようではあったけれど、食欲もあり、普段なら口をつけないようなおかずにも手を出して、とても頑張っていました、とのこと。 今までより周りが色々見え始めたせいなのか、今までは1人だけ特別扱いでもあまり気にしていなかったようなことでも、できるだけ周りの同級生に伍してやりたい、という気持ちが出てきているようです。 本人の頑張りや自尊心を大切にしつつ、無理に頑張らせすぎないように気をつける、というバランスをとる難しさを感じています。 |
| 4/15 今日は障級恒例のお花見の日です。 今年は桜が早かったので、既に葉桜になってしまっていましたが、久々に障級のメンバーだけでの外出に、ちびくまは大喜びでした。 途中で見かけた工事車両などにも興味深々ですが、これまで障級のメンバーだけの外出だと、自分の好きなものを見つけると気が済むまでゆっくり眺めていたりしていたのが、今日は、かなり早めに自分で区切りをつけて戻ってきて、まるで下級生にお手本を示そうとしているようだったそうです。障級に子どもが多くて先輩後輩の関係ができるのは、こういう効用もあるんですね。 |
| 4/16 ちびくまは絵を描くのが好きではありません。字の方は、書けるようになったのはかなり遅かったけれど、一旦書けるようになると、楽しそうに色々なものを書くようになったのですが、絵のほうは自分の楽しみとして描くことはなかなかないようです。描いたとしても2歳くらいの子が描いた絵のようで、お世辞にもうまいものとは言えません。 これまで、そんなちびくまが交流級の図工にスムーズに参加できていたのは、実は専科の先生の配慮が大きかったのです。ちびくまが取り組むことが難しい課題には具体的なヒントを与えたり、別の個別課題を作ってくれたり、教室にいるのが辛くなったときには、うまく口実を作って介助の先生と共に外に避難させてくれたりしました。 なかなかセンスのある先生だなあと思っていたのですが、この先生がなんと今年は障級の担任となり、図工は別の先生が担当することになりました。 今日は新しい図工の先生とのはじめての授業。いきなり自画像を描く課題だというので、どうかなあ、と心配だったのですが。一応課題に取り込み始めたちびくまの絵を見て、近くにいた男の子が「ちびくまくんって、絵がうまいんやなあ」と言ってくれました。それを契機に、近くにいた同級生が何人も口々に「ほんまや。うまいなあ」「ちびくまくん、がんばってるなあ」と誉めてくれたのだそうです。 それを聞いて、ちびくまはにっこり。2時間連続の図工を、別課題も避難も必要としないで頑張りぬいたそうです。 同級生達は、ちびくまの障碍についても、どう接したらいいかも、何も説明を受けているわけではありません。それでも、一生懸命ちびくまのいいところを探して、仲間として付き合おうとしてくれる子がいます。ちびくまが同級生と対等に付き合いたいと頑張る気持ちがわかるような気がします。 |
| 4/18 最近、ちびくまは調理に興味を持ち始めました。 私が夕食を作っていると、傍に寄ってきて、「これはなに?」と材料や調味料について質問したり、鍋に材料を入れるときには「ちびくまくんがやる」と言って手伝おうとします。 そんな彼に応えて、というわけではないのでしょうが、今年から障級では小グループでの調理実習が毎週行われることになりました。4月は「おだんご月間」なのだそうです。 早速大喜びで参加したちびくま、これまで口にしたこともない「よもぎだんご」を4つも食べたそうです。自分で作ったおやつは、達成感が大きかったのかもしれません。 |
| 4/21 日本に帰国して丸4年、今では以前は英語しか通じなかったことなど想像もできなくなったようなちびくまですが、今でも英語のビデオを見たり、英語の歌を聴いたりするのは大好きです。 英語以外のフランス語やスペイン語、ドイツ語などの存在にも気がつき、単語やある程度のフレーズのレベルでそれぞれの言葉が対応関係にあることも理解しているようで、「おかあさん、『おはよう』はえいごでは" Good morning" だね。どいつごではなんていうの?」とか「『さようなら』はふらんすごではなんていうの?」などという質問もするようになりました。 そんな彼が、最近はまりはじめたのが「ハ*太郎」。私は知らなかったのですが、このアニメって、結構海外進出しているんですね。ホームページを見ると、英語版のほかにもポルトガル語版なんていうのもあったりして。 キャラクターの名前も「ハ*太郎」のほかは現地名がついていたりします。ちびくまはさっそく、「おかあさん、『ま*どくん』はえいごでは?」「『り*んちゃん』はえいごでは?」と質問の嵐。 いや、だから、それは英単語とは違うんだってば(^^ゞ。でも、ちゃんと答えられないと「おかあさんが意地悪をしている」と思い込んでしくしく泣き始める息子に負けて、ハ*太郎のキャラクターを日英同時に覚えようと頑張っている母なのでした。 |
| 4/27 体操服が要ることをうっかり連絡帳に書き忘れた障担と、うっかり時間割の確認を忘れて連絡帳どおりのものしかカバンに入れなかった母の見事な連携プレイで、ちびくま、体育があるのに体操服がない、という窮状に陥ってしまいました。 でも、障担が体操服を借りてきて、その胸にテープでちびくまの名札を作って貼ったら、すんなりその体操服を着て体育の授業に出たそうです。 私は「名札を作って貼る」ということを障担が思いついてくれたことのほうに感動しました。ちびくまは言葉がある程度わかるので、普通なら「今日はこれを着てね。名前は気にしなくていいからね」と言葉で説得しようとしてしまうでしょう。でも、文字には特にこだわるちびくま、そのように説得してもらうより、「今日はこれがあなたのもの」と視覚的に文字で示してもらったほうがずっとすんなり納得ができるのです。 去年の今ごろ、ちびくまとの付き合い方に心底悩んでいたころの障担だったら、私がこのことを説明しても、「彼は口で説明すればわかってくれますから」という返事が返ってきたことでしょう。先生が一度何もかもゼロにしてちびくまと積み重ねてきてくれた1年の歳月の重みを感じた出来事でした。 |
| 4/28 ちびくまの学校では最近パソコン教室の設備が一新されました。これを最大限に利用するため、社会や総合の時間にもインターネットを利用して調べ物をするという取り組みが多く取り入れられています。 今日は1回目ということで、まずペアになってのキーボードレッスン。ローマ字入力ならお手の物のちびくまは、ここぞとばかりにパートナーの男の子にキーボード入力の仕方を「教えて」いたそうです。 後半はポータルサイトにキーワードを入力して、情報を検索し、調べたことをプリントにまとめる、という課題でした。キーワード入力、検索の仕方などは今更教わるまでもないちびくまですが、調べたことのまとめかたは反対にクラスメートの手を借りて頑張っていたそうです。 抽象的な概念を理解したり、口頭での説明や話し合いを理解する事に大きな困難を抱えたちびくま、もう、理科や社会といった教科で学年相応の内容を理解することはほとんど不可能になっています。その状態で交流級で授業を受ける意味があるかどうかは随分悩むところではあるのですが、こうした姿を見ていると、「教科の内容が理解できていないからもういいや」と親が勝手に切り捨てるわけにもいかない感じがします。 最終的には本人が選択するところだと思いますが、段々難しくなってきますね。 |