ふたつの塔



昔、ふたつの塔と呼ばれる物があった。別名、「選択の塔」とも呼ばれていたその建物には、

巨万の富を築くことができる水晶玉と、どんな病気でも治すことができる薬草であった。

この2つの物は、別々に置かれていて、ふたつの塔のひとつ、「至福の塔」に巨万の富を築くことができる

水晶玉を、そして、どんな病気をも治すことができる薬草を、「心の塔」におかれている。

しかし、この宝を得るには一つの試練を乗り越えなければならない。水晶玉をとるためには、自分の親愛なる

人を殺さなくてはならなく、薬草を得るには、あることをしなければならなかった。

人間には欲というものがあり、人間達は、水晶玉を得ようと、自分の恋人を殺したり、両親を殺すなど、

様々な人たちが水晶玉を得ていった。しかし、あることをしないと取ることができない、

薬草を取りに来た物がいた。彼は、試練を乗り越え、ついに薬草を手に入れた。

彼は、はやく村に戻らなくてはならなかった。彼には、婚約者がいた。後数日もすれば、めでたく結婚式を挙げ

るつもりだったが、ある事件が起こってしまった。それは、婚約者の彼女が、不治の病にかかってしまったので

ある。村の医者も、治す方法がないといって、白旗を振っていった。彼は、彼女をなんとしても、助けようと、

様々な、本や噂をさがした。そんなとき、このふたつの塔を知り、ここにやってきたのであった。

彼は、村に帰り、その薬を彼女に飲ませた。たちまち、その翌日には、元気になり、喋れるようになってた。

彼女は、自分を助けてくれた彼に逢いたくて、村の人につれてくるように命じた。しかし、村人は、

「彼は帰ってこない。あんなことをしたんだから・・・・」

彼女は、彼が何をしたのかを村人に聞いた。そして、彼女を助けてくれ薬草のこと、ふたつの塔のことを知った

彼女は、深い悲しみに包まれていった。

この世界には、ふたつの塔と呼ばれる物がある。その塔の中には、どんな病気をも治すことができる、薬草

がある。しかし、その薬草を得るためには、あることをしなければならない。

そのある事とは、

「自分の命を、薬草に封じ込める」

ことだった。