骨髄バンク ドナー会議室
メールによる発言・ ゲストブックによる発言
2.骨髄提供時のリスクについて
-
2−1.
-
これまで骨髄採取したドナーにどのような健康上の障害がでていますか。
-
2−1−1.
-
多くは軽微なもののようですが、比較的重大なものとして財団から以下の2事例が公表されています。
-
提供時の麻酔覚醒後、一過性の左半身麻痺。その後社会復帰するも左手小指の部分にわずかな知覚鈍磨としびれ感が残存。
-
採取2週間後にC型肝炎ウイルスによる急性肝炎発症。現在は社会復帰。
-
ドナーのC型肝炎発症については別項を参照してください。(toastmaster)
2−1−1−1.
-
左手の痺れは手先や指先の微妙な感覚が要求されるような職業に就いている場合には影響が大きいかも知れません。どのような対処がなされたのでしょうか。
-
2−1−1−1−1.
-
骨髄移植推進財団として初めて後遺障害として認定し、団体障害保険より後遺障害補償金が支払われたようです。(toastmaster)
-
2−1−1−2.
-
ドナーの危険性は、数万分の1程度で交通事故にあう確率よりも低いと聞いていたのですが、バンクを通じての移植数はまだ1500程度なのに重大な健康上の障害がすでに2件というのは、それに比べて随分多いと思います。
-
重大な障害が起きていなかった頃からバンクの説明に使っていた「危険は通常ない」とか「危険はごくまれ」とかの主観的な言葉はもう使うべきではないと思います。
-
骨髄バンク関係の方々に御一考願います。
-
(SSさん−ドナー登録者)
-
2−1−1−2−1.
-
「数万分の1」というのは全身麻酔により致命的な事が起こる確率で、「骨髄採取時のドナーの危険性」の場合はさらに院内感染など、それ以外の危険が加算されることになります。
-
つまり、ドナーの危険性はバンクを推進する側が言っているよりは、はるかに多いと考えられます。
-
バンクを推進する側の人はちゃんとした数字をあげずに、自分達に都合の良いような主観的であいまいな、お役所的表現をする事が多いのですが、移植数が少なかった頃であればそれもやむおえない面もありました。
-
しかし今後は「×年×月現在通算××件の移植が行われて、そのうち×件の比較的重大なドナーの健康上の障害が出ていて、内容はこれこれ」と説明し、「危険は通常ない」あるいは「危険はまれ」であるがどうかの判断は各個人に委ねるべきでしょう。
-
そうしないと、なにも知らされないままにドナー登録したひとのなかには「嘘をつかれた」、「騙された」と受け取るひとが出てくるかも知れません。さらに、そういう事でバンクに不信感を持ってしまったひとは、そのひとの家族がドナー登録したい、提供したいという時には反対する側に回ってしまう可能性もあります。
-
ひとりでも多くの理解者を得て、ひとりでも多くのドナー登録者を得、なおかつ提供辞退者を減らすためには、きちんと情報提供・情報公開し、それにのっとった説明をする必要があるのですが、残念ながらバンク関係者はそういう事には全く関心が無いようです。
-
(toastmaster)
-
2−1−1−2−2.
-
「全身麻酔の事故で死亡する確率は交通事故で死亡する確率よりも低い」というのは良く言われるようです。だれが言い出したのかは知りませんが、これはいわゆる「統計のマジック」と言われるもののようです。お役人が自分の行為を正当化して責任回避するときに良く使う手口です。
-
個人的にはこういうものを比較すること事体に意味がないと思います。それに実際に交通事故で死亡した方の家族の気持ちを考えれば、こういう取り上げかたはするべきではないと思いますが、何かと言うとこれがもちだされるので、この機会に検証してみるのも良いかもしれません。
-
全身麻酔による死亡の場合は、全身麻酔を行った件数(あるいは回数)の数万回に一回(つまりひとり)の死亡事故が起きているという事のようです。
-
それに対して、交通事故による死亡のほうは、日本の人口が一億数千万人でそのうち一年間で一万人程度が交通事故により死亡している、つまり一万数千分の一くらい、だから全身麻酔の事故により死亡する危険は交通事故で死亡する危険よりも低い、という理屈のようです。
-
賢明な参加者の皆さんはもう気付かれたと思いますが、全身麻酔のほうは分母が件数(回数)であるのに対して、交通事故のほうは人口(つまり人数)になっています。
-
当たり前ですが、分母がまったく異なるものの確率を比較することに意味はありません。無理矢理比較するなら、一年間に交通事故にあう可能性のある行為をした回数を考慮しなければならないでしょう。
-
通常、交通事故にあうのは外出時です。在宅時に暴走車が家に突っ込むということも無いではありませんが、この場合は無視します。
-
分かり易いようにひとりが一日一回外出する(つまり交通事故にあう可能性のある行為をする)とすると、計算は一万人÷(一億数千万人×365)でおよそ四百〜五百万分の一となります。
-
交通事故による死亡の場合は一年間で区切っていますが、この区切りは十年でも一万年でも良いはずです。しかし、一万年で最初の方法で計算すると一万数千分の一万、つまり日本人の大部分は交通事故により死亡することになってしまい、二万年で計算するとなんと日本の人口より多くのひとが交通事故で死亡するという確率になります。
-
それにたいし後の方法では、分母と分子の両方に年数が乗算されるため、一万年でも十万年でも確率は変わりません。
-
もちろん、これはどちらかが正しくどちらかが間違っているということではありません。単に計算の方法が異なるだけです。
-
この四百〜五百万分の一という数字にもさほど意味があるとは思えませんが、このように計算の仕方によっていくらでも操作可能な数字を持ち出してことさらに安全を強調する事には問題があるかもしれません。
-
「全身麻酔の事故で死亡する確率は交通事故で死亡する確率よりも低い」という言葉を真に受けてドナー登録・提供してしまったひとが麻酔事故で死亡した場合は「誤った情報により登録・提供することに同意してしまった」ということで、「誤った情報の提供者」に対する法的な訴えがなされる可能性もないとはいえません。
-
その点については、さすがに財団のパンフレットには「交通事故で死亡する確率よりも低い」とは書いてありませんが。
-
(toastmaster)
-
2−2.
-
血縁者間の移植でドナーの死亡事故があった事で家族が不安に思い、ドナー登録に賛成してくれません。
-
私自身どういう事故であったか良く知らないので説明・説得のしようがないのですが、あの事故についての詳しい情報はどうすれば手に入るのでしょうか。
-
2−2−1.UP!
-
1999.6.16に財団から「世界における骨髄提供者の死亡事例について」の新しい情報が公表されています
。
-
財団のホームページに記載されていますが、これはいずれ消滅すると思われるのでここを参照してください。
-
(toastmaster)
-
2−3.
-
全身麻酔は身体に対する侵襲が激しいと聞きますが、具体的にどのような影響があるのでしょうか。
-
2−3−1.
-
脳の神経細胞のシナプスの数パーセントが失われると言われています。
-
麻酔全般に関しては以下のサイトを参照してください。(toastmaster)
-
http://www.ne.jp/asahi/mori/takahiko/
-
2−4.
-
悪い事だけでなく、良い事にも触れて欲しいのですが。
-
2−4−1.
-
はっきり言ってしまうと、ドナーにとって肉体的には良い事はひとつもありません。
-
コーディネート時にはそういった事も詳しく説明されるのでしょうが、実際に適合する患者さんが待っている状態で、自分が提供しなければその患者さんが死ぬかもしれないという状況で、それまで聞いた事もない危険性を並べ立てられても、はたして冷静な判断ができるでしょうか。
-
最終同意以前ならいつでも提供を辞退(一般には「拒否」あるいは「断わる」という言葉が使われているようですが)出来るとされていますが、ドナー(この場合には候補者)にはかなりの精神的なプレッシャーがかかるだろうと想像できます。
-
危険について事前にそれなりに知らされていれば、それまでの間にそれなりの判断や決断ができるかもしれません。
-
良い面は、ほとんど精神的なものでしょう。これについては実際に提供したドナー経験者の方におまかせします。(toastmaster)
-
2−5.
-
某ニューズグループによると、ドナーが半身不随になったり、死亡したりのような事は時々おきているらしいということなのですが、本当のところはどうなのでしょうか。またどのサイトを見ればちゃんとした事がわかるのでしょうか。
-
(林さん-ドナー希望者)
-
2−5−1.
-
1998.12 現在で財団が公表している事柄は、2−1−1にある通りです。
-
「死亡」は、財団発足以前の血縁者間の移植でドナーが死亡した事を指しているものと思われます。
-
しかし、ドナーがC型肝炎になった病院はどこかなど、バンク関係者(財団関係者ではない)が知っていても公表されない事実がある事、また公表する場合でも基本的に「骨髄バンクニュース」による発表のみであり、何かが起こっても最長で6ヶ月あるいはそれ以上の間公表されない可能性があるという事から、(まだ)公表されていないだけで、そのような事が起こっている可能性は常にあります。
-
このような事に言及しているサイトは、知る限りではありません。バンク関係者は「骨髄バンクニュース」による情報提供以外は必要無いと考えているようなので、「バンクニュース」を見る機会のない一般のひと(潜在的なドナー登録者)に対する情報提供・情報公開は一切しないという方針のようです。(toastmaster)
-
−ご意見お待ちしています!−