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■30.05『彼女が死んだ夜』読了 西澤 保彦著 角川文庫 本来は個別の問題なのに、 つい一般化して問題を考えてしまうことが、 すべての悲劇の原因かもね。 <タックシリーズ第一段> スナップかなり利いてます。 シリーズ第一作目ということで キャラクターはかなり大人しい。 ■30.05『黄金色の祈り』読了 西澤 保彦著 文芸春秋 もう忘れたと思っていた。 でも、忘れられない。 何年経っても、忘れられない。 歳月を経れば経るほど、それは形を変え、重みを増し、僕を、さいなむ。 青かった時(青春時代)の心理が ずばっとした切り口で書かれているので、 読んでいるうちに自分の中で忘れさられていた 出来事が感情が生々しく吹き出てきて 気持ち悪くなった。お薦めだけれど、万人向けではない。 ■29.05『続・日本殺人事件』読了 山口 雅也著 角川文庫 存在などというものは幻に過ぎない 『日本殺人事件』に比べると物語が長い分 前作ほどきれがないけれど、面白い。 ■28.05『日本殺人事件』読了 山口 雅也著 角川文庫 わたしは、そのことを信じて生きていくんだ。 言葉も証明もいらない。 ただ、目の前にある愛を見過ごさないように、 しっかり目を見開いて生きていくんだ… うまく幻想的な山口流日本に入り込んでしまえば とても面白く読める作品。 ■27.05『天使の屍』読了 貫井徳郎著 角川文庫 子供は裏切るものだ 筆者のマジメさが反映されている作品だけれど、 自分の子供が自殺した原因を独自の方法で 調べ続ける主人公に主人公に感情移入出来るかどうかが キー。 ■26.05『裁くのは誰か?』読了 ビル・プロンジーニ バリー・N・マルツバーグ著 創元推理文庫 わたしはあまりにも長く待ちすぎたわ。(中略) 愛から、あてのない希望から、 そしてわたし自身の弱さから、ずっと待ちつづけた。 創元推理文庫「私が選ぶこの一冊」フェアの一冊 今回は森博嗣推薦。でも推薦文はネタばれギリギリだと 判断したので、今回は転載なし。 もろに森先生好みの作品だろうけれど、わたしは楽しめなかった。 場面展開が早すぎたからかも。 ■24.05『殺戮』読了 ポール・リンゼイ著 笹野洋子訳 講談社文庫 「鶏と卵の例と同じで、世の中には 原因と結果が判然としないものもあるんだ」 「原因と結果があいまいなのは、それがだれかにとって つごうがいい場合にかぎるとわたしは思いますけれどね」 これまたデブリン捜査官が大ハッスル(死語か?) いろいろなことを考え会わせると 本作がシリーズ最後かもと思いながら読むが、 期待を嬉しい方に裏切られて あとがきによると、二〇〇〇年五月にアメリカで新刊が 出るらしいから次が最後だと予想をつけてみる。 <デヴリンシリーズ第三作> ■23.05『宿敵』読了 ポール・リンゼイ著 笹野洋子訳 講談社文庫 認めるというのも才能のうちだ。 これも再読。 続けて読んでみると 前作と比べ「笑い」の部分が大きくなっていることに気づく。 主人公のデヴリンFBI捜査官大活躍。 <デヴリンシリーズ第二作> ■23.05『目撃』読了 ポール・リンゼイ著 笹野洋子訳 講談社文庫 エドガーは、だれにでもその人なりの運命があると信じていました。 人の横とかうしろではなく、人の前に運命が待っているって。 だから、まっしぐらに生きた結果なにが起ころうと、 それがその人の運命なんだって。 この作品に出てくる新任FBI係官が印象に残っていたので すぐに読んだことがある本だと判明した。 何回読んでも切なくなる本。 読み返して気が付いたけれどこの作品では風景や 登場人物に関する描写に力が入れられているのだけれど 映像化を最初から狙っていたのだろうか? ともかくお薦めの一冊。<デヴリンシリーズ第一作> ■21.05『共鳴』読了 イアン・バンクス著 広瀬順弘訳 ハヤカワ文庫 何より重要なのは、すべて自業自得で、 われわれには言い訳のしようがないということだ。 われわれは人間より利潤を優先させ、道徳より金を、 品格より配当を、公平さより狂信的思想を優先させ、 他人の言語に絶する苦しみより自分のささいな満足を優先させる 道を選んでしまったのだ。 最初は事件の起こり方が似ていたので もしかして以前読んだことがある本かもしれないと思ったが 全く違う本だった。 誰がやったかより、何故一連の事件が起きなければ ならなかったのかが暴かれていく課程が鮮やかで 非常に面白かった。タイトルもおくして知るべし。 ■20.05『シカゴ・ブルース』読了 フレドリック・ブラウン著 青田勝訳 創元推理文庫 ものごとにレッテルをはろうとしちゃダメだぞ。 言葉っていうものには、とかくごまかされやすいのだ。 ある人間をつかまえて、印刷工とか、酔っ払いとか、 きざなやつとか、トラックの運ちゃんとかいって、 それでその人間にレッテルをはったつもりになるが、 人間は複雑なものだ。人間に言葉のレッテルをはっちゃいかん。 創元推理文庫「私が選ぶこの一冊」フェアの一冊 今回は大沢在昌推薦「ほろ苦く、切なく清清しい。 都会の孤独に立ち向かう若者に、ぜひ読んでほしい」 1971年初版のものだから少々の古くささは否めないけれど 面白く読めた。若者の抱えている問題は今も当時も あまり変わりないということだと思う。 ■18.05『猫の地球儀…幽の章…』読了 秋山 瑞人 電撃文庫[小説] 自分の話は、自分だけのものだ。 みんなそれぞれ別々の「自分の話」を持っている。 なのに、それぞれの「自分の話」は溢れ出す。 溢れない奴もいるが、強力な話を持ってる奴は 必ずそれを溢れさせると言ってもいい。 夢を持ち続けていたら、人生のうち二度や三度それを 実現させるチャンスが巡ってくると最近よく大人からアドバイスされる。 そのチャンスにいつ出会えるかは分からないけれど 巡り会えたときに、きちんと受け入れられるように体勢を整えようと と勇気づけられる本。 ■18.05『猫の地球儀…焔の章…』読了 秋山 瑞人 電撃文庫[小説] あまりにも大きすぎる夢を抱いた者は、 そのうちに、周囲に対して必ずこう言い出す。 自分を理解してくれ。 自分の夢を理解してくれ。 自分の夢に手を貸してくれ。 すごいと言ってくれ。 土を盛って山を造れば、どこかに必ず穴ができるのだ。 そもそも、そやつがそんな夢を抱くことができたのは、 そんな夢も抱かずに額に汗している多くの者たちがいてこそなのだ。 周囲の無理解はむしろ当然の反応にすぎん。 しかし、そやつにはもはやそのことが理解できん。 「我こそは大志を抱きし覚者である」式の孤独な優越感が芽生え、 いつまでも無知な周囲の者たちを見下し、ついには憎むようになる。 そして、いずれ具体的な行動に出る もう少し若い時に読むべき本だったかもしれないと思いつつ 読んでいたら後半面白くなってきて、じゃけんに読み流していた 前半を読み直した。帯には「猫好きのあなたにおすすめです」と 書かれているけれどわたしのような豚好きにも楽しめた本 ■17.05『シャム双子の謎』読了 エラリー・クィーン著 井上勇訳 創元推理文庫[長編推理] 許すことは---尊いことだね だからという訳ではないけれどまたまたエラリーの長編を読む 今回は綾辻行人氏推薦 「この蠱惑的なタイトル。なおかつEQの長編で唯一の ”嵐の山荘”。必読、です。」 まさに綾辻さん好みのストーリー展開 わたしにはちょっと間怠っこかった。 ■15.05『夢・出逢い・魔性』読了 森 博嗣 著講談社ノベルス[長編推理] 右手があると思うから、左手が弱い。 味方がいる方が弱い。 人はそういうふうにできている。 泣かなくなったのは、 味方がいないことが、わかったからだろうか。 そう思うと、涙が出そうになる。 ■14.05『靴に棲む老婆』読了 エラリー・クィーン著 井上勇訳 創元推理文庫[長編推理] 君は利口だった。しかし、利口ということは、 ユーリピデスが二千年もまえにいっているとおり、賢明とはちがう。 君は、もっと賢明になり、もっと利口でなくなることを学ぶべきだったね。 だからという訳ではないけれどエラリーの長編を読む 今回は山口雅也氏推薦 「童謡(マザー・グース)の幻想に酔い、 探偵(エラリー)の論理に唸る。 これぞ私のミステリー桃源郷(シャングリラ)」 靄がかった風景の中で繰り広げられるドラマが なんとも言えず面白かった。こりゃあ本気で 『Xの悲劇』から読み返そさねばと思う。 (お金出来たらの話だけれど) ■13.05『エラリー・クィーンの冒険』読了 エラリー・クィーン著 井上勇訳 創元推理文庫[推理短編集] 「知識というものはですね、お嬢さん」と、エラリーはまじめにいった。 「エマーソンも指摘しているように、恐怖の解毒剤です。 それにまた、触媒剤を必要としません」 恩田陸推薦 「長編も大事だけど、これ基本ですから押さえといてください。」 と恩田さんに言われた日には買っちゃいます。読んじゃいます。 創元の「私が選ぶこの一冊」フェアにはまんまとはめられてます。 読んでいるようで読んでいなかったエラリーの短編を 非常に時間をかけて読み、また長編も読み返したくなった。 ■10.05『”少女神”第9号』読了 フランチェスカ・リア・ブロック著 金原瑞人訳 理論社[児童文学?] 「恋人としてどんな人が最高だと思われますか?」 「よしきた。いい質問だ。 まず愛し方を知っている人、たくましくかつ優しい人。 アーティストも好きだし、どんちゃん騒ぎも好きだし、 噴水でやるのもいい。女は女神だ。 そのうち、このいまいましい父権社会が女性を高く評価しはじめるだろう。 それからあっさり人殺しができ、つまり一瞬のうちに 喉をかき切ることができるくせに、 次の瞬間には子ヒツジをかわいがるように 人をいつくしむことができそうな人がいいね」 幻想的であぶなっかしくって面白い作品集 訳文がもう少し柔らかかったら もっと売れているのではないだろうか? ■08.05『愛してるなんていうわけないだろ』読了 角田 光代 中公文庫[エッセイ] あなたのその、本当に楽しい毎日が過ぎていっても、 また違うかたちの、その年齢でしか受け取れない楽しみは たくさん用意されているはずだから、 たくさん笑ったあとで、かなしく思うことなんて本当に何一つないよ 十年前書かれたエッセイの文庫版 ここに居る角田さんは確かに若くて、むちゃくちゃがんばって 文章を書いてはる その姿勢が読者に伝わってきて面白い ■07.05『菊葉荘の幽霊たち』読了 角田 光代 角川春樹事務所[J文学] この臭ぎなれないにおいを吸い込んで、 しあわせであるような気分を味わったことを思い出す。 たぶんあれはしあわせということではなかったのだろうと、わたしは思う。 しあわせではなくてではなんなのか、 あの感情をあらわす言葉を、わたしはまだ知らないでいる。 「ここまで突っ走って良いのか?」 「良いんです。角田光代だから」 ■06.05『火天風神』読了 若竹 七海 新潮文庫[推理小説] あることも知らずに持っていた弱みを 再び抱え込んで生きていくのは、きっとすごくたいへんだろうけど、 でも誰もがそうして生きているんだ。 パニック小説 面白くてはらはらさせられてあっという間に読める 嵐の夜に読むべし ■05.05『フリークス』読了 綾辻 行人 光文社文庫[推理小説] 私は祝福されている、そして私は呪われている。 私は私を愛している、そして私を憎んでいる。 私は正常である、そして私は異常である。 私は美しい、そして私は醜い。 私は正義である、そして私は悪である。 私は賢明である、そして私は愚鈍である。 私は正気である、そして私は狂っている。 私はあなたであり、あなたは彼であり彼女でもある。 私たちは彼らである。…ああ、なんと月並みな、 いつ果てるとも知れぬ物想い。 引用で示されている通り 小学校の教室で隣の机との間に 「境界線」を引いたように、 物事を線ですっぱり区切ることが出来れば 楽なんだろうけれど、そんな世の中はきっと楽しくない ■05.05『地上八階の海』読了 角田 光代 新潮社[J文学] 路地は果てしなく続き、自分がどこにいるのかわからないまま 歩き続けた。元来た道に戻れなくても、 このまままったく知らない場所に行ってしまっても、 何もこわくはないと思った。(中略) 鈍い足の痛みを頭の隅で感じながら、 私はまだ帰らないと、幾度も心の中でつぶやいた。 非常に面白い ■03.05『草の巣』読了 角田 光代 講談社[J文学] 人のこととやかく言うくせに、鈍感な人っているじゃない? 自分が傷つけられたら大騒ぎするくせに、 人のこと傷つけても全然平気で、それが正しかったんだとか言えちゃう人。 私、そういう人が大嫌いなんだけど、彼女は全然違うの。 自分のことに対してだけ無頓着なのよね。 二作品が収録されているのだけれど 表題作「草の巣」は主人公が 何にそんなに怯えているのか よくわからなかった。それに対し「夜かかる虹」は 非常に読みやすかった。姉と妹の関係が主題だが 山本文緒や江國香織の描くそれと違う ダイナミックさが魅力的。 ■01.05『名探偵は密航中』読了 若竹 七海 光文社カッパノベルス[オムニバス推理小説] 正直で、真実を直視する勇気があるのが そんなにいけないことなのだろうか。 船で長旅をしているときに、もしもこれだけ珍事が勃発したら 退屈はしないだろうけれど、陸地で普通に読むには風刺力や 意外性が物足りない。 |
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