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■29.06『ブタをけっとばした少年』読了 トム・ベイカー 著 新潮社 他人を好きに動かす力ってのは気持ちがいい。 いいやちがうっていうのはタワゴトだ。 ちょっとだけでもその力を味わってみれば、だれだってそう思うさ。 作者はイギリスでナショナルシアターに出たり ドラマ「ドクター・フー」で有名な俳優らしい 内容はとってもイギリスしていて どうしようもなくブラック 訳が今ひとつなのが難点 ■28.06『0の殺人』読了 我孫子 武丸 著 講談社文庫 災難に会うのも偶然なら、災難を回避するのも偶然だ。 そこには何も深い意味はないのだ−−− <速見警部補シリーズ第2段> 再読 のっけから読者に対する挑戦状をつきつけられ ならば絶対あててみせると意気込んだのだが結果は… 前作に比べると格段読みやすく面白い ■27.06『8の殺人』読了 我孫子 武丸 著 講談社文庫 現実っていうのは小説と違って、不合理なものさ。 現実の人間は、論理だけで動くわけじゃないからね。 −−−気紛れだの、愚かな行為だの、 勘違いなんてしょっちゅうするのが、現実の人間さ。 小説の中では、妙なことがあれば、そこには何か重大なことが隠されている。 しかし、現実では、それはただの偶然なんだな。 僕やいちおのような、小説に毒された人間はついついそれを忘れて、 論理だけに頼ってしまう。 <速見警部補シリーズ第1段> 再読 ちょっと凝りすぎたかな ■27.06『依存』読了 西澤 保彦 著 幻冬舎 ひとは、なぜ妄執に取り憑かれるのか。 それはもしかして、この世には絶対に自分の手に入らないものがあるという、 厳然たる事実を認めるのが嫌だからなのか? <匠千暁シリーズ第6段> 題名からして既にわたしのツボを痛いほどついている 今回の西澤作品 登場人物のネーミングはもう少し磨かれるべきだし (そんなことは気にならないくらいに面白い) 少し気をもたせ過ぎる部分もあったのだけれど 総てはこの結末のためにあったのかと思うと納得 ■27.06『女王の百年密室』読了 森 博嗣 著 幻冬舎 どうして?人は人にだけ、何故復讐をするの?どこで間違えたのですか? 今までの森作品とは全く異なった雰囲気をもつ 今から百年後の世界の中での「桃源郷」を描く意図が 最初はつかめなかったのだが、読み進めているうちに 書きたいことを読者に伝えるには この設定を使うのが一番効率が良かったのかもしれないと思う。 最近とみに多用されている詩的文章は今回も登場しているが あれはことばを見た瞬間に脳裏に浮かぶイメージを 活用させようとしている訳なんだろう…か。 ■25.06『ディプロトドンティア・マクロプス』読了 我孫子 武丸 著 講談社文庫 ちびた鉛筆みたいなプライドを後生大事に抱えやがって。 お前みたいな奴はな、何をやっても成功しないよ。 そのまんま野垂れ死んじまえ 村上春樹かと思うほど 簡潔でドライな文章。我孫子さんの文章ってこんなんだったっけ? 巧いので安心して読めると思っていたら 後半主人公がシリアスに苦悩している部分で 作者の意図に(恐らく)反して 笑ってしまう。 ■24.06『キッド・ピストルズの妄想』読了 山口 雅也 著 創元推理文庫 人の奇矯な行動の裏には、必ずなんらかの理由が潜んでいる。 その理由というのは、 時に他人には理解しがたい妄想と映るかもしれないが、 その人にとっては立派な独自の哲学になっている場合もある。 世界は客観的に一つ存在するだけじゃないんだ。 それぞれの人間がそれぞれの世界を抱えて生きて入るんだ。 <マザー・グースミステリ連作シリーズ第二作> 今回は中編三作が収められている。 1番目は物理に関するものでこれは途中までついていけたが 最後でほおり投げられた気分になった。 2番目は遺伝子学でこれはまだついていきやすく、自分でも 及第点ぎりぎりの読解は出来たつもり 3番目は庭園学についてだがこれについては一応軽く学んだことも あり(特にイギリス庭園)懐かしく思いながら読んだ これだけ多岐の知識に推理を絡められる作者の力量に 改めて感心しつつ、再読リストに追加 ■22.06『ローズガーデン』読了 桐野 夏生 著 講談社 裏切られた愛情はわかりやすいのに、 本物の愛情は確認しにくいからだ。 直木賞受賞後初の作品 尚かつミロシリーズということで 読者の期待が高まっている中で 読みやすい短編4作で桐野さんは勝負してきた 一本目は高校時代のミロを描いたものでこれに関しては もっと枚数を割いて書いて欲しかったと思わせたが 残りについては短編が短編らしく仕上げられている。 しかし、やっぱりこの人には長編を書いて欲しい。 ■21.06『草の花』読了 福永 武彦 著 新潮文庫 与えられた場所で生きられない人間は、 何処に行ったって生きられないよ。 読後知恵熱がでてきそうな程 静かではあるが鮮烈な印象のある本 要再読 ■20.06『探偵の秋あるいは猥の悲劇』読了 岩崎 正吾 著 創元推理文庫 すべて世はこともなし… 探偵の四季シリーズ第二段 前回の夏に比べると期待をさせる出だしだったにも 関わらず読み終わると、少しの脱力感が残った ■20.06『オイディプスの刃』読了 赤江 瀑 著 ハルキ文庫 彼は、少し苦しいと言い、苦しいことはおれは好きだ、と言った 世界が鮮やかな筆遣いで構築されている。 流石 ■20.06『探偵の夏あるいは悪魔の子守歌』読了 岩崎 正吾 著 創元推理文庫 探偵というものは、時として悲しいものだね。 事件が起きる。謎がつきつけられる。 そうなるといっさいを忘れ謎解きに夢中になる。 そして、事件の真相が明らかになる。そうなった時、 ふと後悔することがあるんだよ。 謎を解かなかった方が良かったんじゃなかろうかと…… 探偵の四季シリーズ第1段 有名小説を本歌にして作られた小説 どこまでパロディ化されているのか期待して読むが 今ひとつ。 ■18.06『殺人者志願』読了 岡嶋 二人 著 講談社文庫 「説得力があるね」 「作文は得意なの」 会話がうまい。 ■18.06『悪魔が来たりて笛を吹く』読了 横溝 正史 著 角川文庫 石はとうとう転がるところまで転がったのだ。 テレビで何度も放映されている金田一シリーズの作品 この名探偵役には実にいろいろな役者が挑戦している。 有名どころとしては石坂浩二、古谷一行、片岡鶴太郎、豊川悦司 意外なところでは、鹿賀丈史、西田敏行、渥美清、高倉健、 片岡千恵蔵のは観たことがないのでわからないけれどこれほどまでに 愛されている日本の探偵は他に置いてないと言えるだろう。 個人的に印象に残っているのは石坂浩二。 ブラウン管では散々楽しませてもらっていたが 本家の文章はわたしには少し凝りすぎで肩が凝った。 ■17.06『垂里冴子のお見合いと推理』読了 山口 雅也 著 講談社ノベルス コスモスの花は風に揺れながら、 普段意識しない静けさということにも 気づかせてくれているのかもしれない… キャラクターの生き生きとした描写には いつもながら感嘆させられる。 山口さんの作品としては設定が現実的なので とっつきやすい方だろう。 ■16.06『プロフェッサーPの研究室』読了 岡田 淳 著 17出版 役になんぞ立たなくていい 変身できることに意味があるのじゃ 児童文学作家岡田淳の書いた漫画集 といっても大人でも十分楽しめるもので あえて例えるなら海外の"Far Side"のような感じ。 プレゼントにも喜ばれそうな本。 ■16.06『殺竜事件』読了 上遠野 浩平 著 講談社ノベルス 人間にとって最大の快楽とは未来を視る瞬間にある。 そのとき人は世界すら征服したような気がするものだ。 逆に最大の恐怖は、自分のしていること、してきたことが すべて未来に何の関係もないと知ったときだ。 「ブギー・ポップシリーズ」を書いている作家さん初の推理小説 舞台はファンタジーで、 良くここまでのプロットを練り上げられるものだと感心した。 ミステリが導入されているので「ブギー」の読者層にそのまま 受け入れられることは無いだろうけれど、 それ以外の層でどれだけ支持が得られるか、楽しみ。 続編は今冬刊行予定 ■16.06『女囮捜査官1<触覚>』読了 山田 正紀 著 幻冬社文庫 いつものことだ。 それなのに慣れない。 いつまでたっても慣れないのだ。 うーん 同性として、女の描かれ方に ちょっと文句を付けたくなった。 男性読者の多さが人気の秘訣なんだろうか? などと思ってみたりして。 ■15.06『茨姫はたたかう』読了 近藤 史恵 著 祥伝社文庫 要するに、恋愛って、心を無理に軋ませて寄り添うことなんやろうな (中略)そうやって、心を軋ませても、 そばにいたい、と思うことなんやろうな。 <整体師力先生シリーズ第二作> テーマはストーカーで今回もびしばしっと書かれている。 生きていく上での辛さは男も女に大した違いはないと思うのだけれど そう思っていない人も多いに違いなく 難しい ■15.06『カナリヤは眠れない』読了 近藤 史恵 著 祥伝社文庫 健康な心を持ってるやつにも二種類おるんやで(中略) ひとつは、痛みに負けへん強さと柔軟さを持っているやつや。 こういうやつやったらええ。けどな。単に痛みから逃げたり、 鈍感やから気ぃつかへんかったり、うまく世の中の流れに乗って、 痛いことを適当にかわしたり、そういうやつらかて多いんや。 <整体師力先生シリーズ第一作> 買い物依存症の女性の葛藤や 人の心の問題についてびしっと書かれているので 読みながら痛たたたと感じた。 結末部分に少々不満があったりもするのだけれど あれはあれで良いんだろうなあ。 ■14.06『不連続殺人事件』読了 坂口 安吾 著 角川文庫 男一匹、わが身の拙なさ、だらしなさ、 それとなく懊悩、叛逆の色も深い 久々に坂口安吾を読んだ。 ■14.06『春の夢』読了 宮本 輝 著 文春文庫 些細な事象を媒介にして、恐ろしい速度で変化する人間の心。 そんなおぼつかない心に支配されて生きるのはなんと馬鹿げたことだろう。 再読 大学時代に読んだけれど 今回読んで印象が全く変わった。 人間のエゴ、若さゆえの青臭さ、人の両面性 重いテーマにも関わらずすっと読ませる作家の腕は流石。 ■13.06『キッド・ピストルの冒涜』読了 山口 雅也 著 創元推理文庫 人間はどうして、等身大になれないんだろう、とピンクは思った。 誰もが自分自身の本当の大きさを掴みきれず、 食べ過ぎたり、食べるのを拒絶したりする。 本当の自分って、いったいなんなのかしら。 鏡に映った自分、体重計の針が指す数字が、 本当の自分なのかしら?それとも……。 <マザー・グースミステリ連作シリーズ第一作> 出版当時に読んでいるので再読 最も当時はほとんど分からずに読んでいたので 今回が初読という方が正しいだろう。 このまま読んでも楽しめるが、 同じようにマザー・グースを題材に書かれている古典ミステリを 読んでからこの作品に取りかかると一層楽しめるだろう。 ■12.06『メグレと殺人者たち』読了 ジョルジュ・シムノン 著 河出文庫 彼はいつもよりずっといやなにおいがしたにちがいない。 なぜなら、恐怖は嫌なにおいがするものだからだ。 フランスが舞台の小説はなんでこんなに食べ物が 美味しそうなんだろう。 これを読んだ後影響されやすいわたしは 暫くアルコール入りコーヒーを飲んでいた。 ■11.06『月神の浅き夢』読了 柴田 よしき 著 角川文庫 注意深く、真剣に向かい合った人間の言葉を聴く。総てはそこからだ。 <「RIKO」シリーズ第三段> すすっと読めたが 『RIKO−女神の永遠−』や『聖母の深き淵』と比べると 主人公RIKOが「母性」を意識するように変化してきており 今までの激しさが随分緩和されているので その辺りで好き嫌いが出るだろう ■10.06『桜さがし』読了 柴田 よしき 著 集英社 世の中はな、もともと矛盾に満ちてるもんなんや。 理屈では割り切れることの方が少ない。 この世の中で強く生きるゆうのはな、その理屈に合わんこと、 不条理を、いかに受け止めて消化して、 自分なりに解決して行く力があるか、 幅があるかにかかってるんやないかな。 京都が舞台の青春小説短編連作 ストーリーとその背景に描かれている古都の四季が 響きあい、切ない読後感をもたらしている (作中登場するきのこ料理が美味しそうだった) ■09.06『おんな牢秘抄』読了 山田 風太郎 著 角川文庫 題名がこうだからといって 躊躇することはない 人情物に推理が絡み合い 謎解きの部分もしっかりしているので とても読みやすい ■07.06『依頼人は死んだ』読了 若竹 七海 著 文藝春秋 あたしは自力でなにかを成し遂げた人間のほうが、 たまたま整った環境にいるだけってやつよりも よっぽど上だと思っている。なのに、 王子様に認められた女の方が、女としては値打ちが 上みたいな気がしちゃうのはなんでなんだろうね。 切なくてざらりとする読後感がたまらない やっぱりこの人の短編は面白い 作品の流れとしては 『ぼくのミステリアスな日常』(創元推理文庫) 『プレゼント』(中公文庫) となっているのでそちらも併せてどうぞ。 ■06.06『被害者を捜せ!』読了 パット・マガー著 創元推理文庫 見たことは半分、聞いたことは四分の一しか信用するべからずさ 創元推理文庫「私が選ぶこの一作」キャンペーン 折原一氏推薦で「まさにコロンブスの卵。盲点の 荒野を切り開く奇才の”逆本格推理”。」とのだったが 登場人物の名前を覚えるのに少々時間がかかるのを別にすると 程良く楽しめた。 ■04.06『プレーンソング』読了 保坂 和志著 中公文庫 実際、何かを熱心にやるといってもよう子ほど 何も隠さずなんのてらいも気取りもなくやるような人間は それまで見たことがなくて、だいたいみんな自分の熱心さを どこかで隠したり熱心であることに気恥ずかしさを 感じたりしているもので、 かえってそのことが努力する人間のあざとさ、 つまり才能のない人間がどこかで自分より上の人間を 出しぬこうとするいやらしさを見せつけられているように感じて 嫌で仕方なかったのだけれど、よう子の熱心さには そういうところがまったくまくてむしろ爽快だった。 時の流れはもっとおおらかなもので 目先のことばかり考えていると 見失うものは多くなるんだと改めて 気づかされた作品。 ■03.06『遭難者』読了 折原 一著 角川文庫 しつらえはものすごく凝っているのに なんでこうなっちゃうかなあ。 ■02.06『夏と花火と私の死体』読了 乙 一著 角川文庫 九歳で、夏だった。 小野不由実解説。 我孫子氏・法月氏絶賛の作品 17歳でこれを書いたなんて とんでもない。 ■01.06『いちばん初めにあった海』読了 加納 朋子著 角川文庫 わたしにとっていちにちは、たそがれどきにくぎられる。 ゆがんだ夕日があたりを金色にそめ始めると、 わたしはもどかしいような、 それでいてほっとしたような思いにとらわれて、そわそわと落ち着かなくなる。 いちにちが終わる。なにも見ず、なにも聞かず、なにも言わないまま。 なにひとつせず、なにも考えないでいるうちに。 いちにちはただ、くりかえす。浜辺によせて、返す、波のように。 推理でしたね 確か。詳細は忘れました (*2001年6月は27日に一年前の読書メモを読み返して 改めて当時犯していたミスを発見しました) |
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