ラグビーの魅力
今年でもう32歳。チームの中でも.NO2の年回り。でもなお.現役を続行
しているのは.ラグビーに魅せられ.楕円球の魔力にとりつかれたからである。理屈抜きでラグビーは素晴らしい。
こんなに自分の力をぶつられけて.全てを発散できるものがあるだろうか?
小学校.中学校と野球少年だった自分。ホームランを打った時.試合に勝った時はうれしくて確かに
それなりの充実感はあった。しかし.何か足りない気がしていた。ラグビーを始めて今までの自分が
なぜ物足りなさを感じていたかに気付く。全力で戦っているようで実は7.8分の力しか出しきって
いなかった。全力を出したくてもどこで出していいのかが分からなかった。打って.投げて.走ってもただ
一瞬の出来事.本当に全ての力を出し切っているかと言えばいつも疑問が残る。
しかし.ラグビーは違う。手を抜いたり.怖がってプレーしていたらいつかはけがをする。グランドに
出ればもうそこは戦場。ただ布一枚に覆われた肉体に敵は全力でぶつかってくる。ひとつのボールを獲得
するために体を張る。頼りになるのは鍛えぬかれた肉体と精神力だけ。それだけにいつも真剣勝負。
ラグビーは楽しいスポーツである.ルールさえ守ればどんなに激しいプレーも許される。相手をぶっ飛ばし
突進していく快感は何事にも例えようがない。試合が終わるとぶっ倒れて.もう何もいらない.何もしたく
ない.と言う衝動に駈られる。これが本当の充実感ではないか?ノーサイドの笛が鳴ると敵.味方の線が
なくなり全力で戦った者同士.健闘を称え合いラグビー好きな仲間に変わっていく。
全力で戦ったからこそ同感できるのである。
楕円球はひとたび人の手を離れるとどちらに転ぶか分からない。日々の練習によってある程度までは
転がる方向を予測したり.コントロールしたりできるが.グランドのくぼみ.小石によっても転がる
方向が変わるのだから100%コントロールする事は不可能である。人生もある程度は計画し.努力
することによってコントロールできるが.予期せぬ出来事によって不幸のどん底に沈んだり.思わぬ
幸運に恵まれ.ばら色の人生になったり...ある意味において楕円球は人生そのものである。
もし.ラグビーのボールが楕円球ではなく真ん丸だったら.予期せぬ方向には転がらない。
何の面白味もなく単調な時間が続くだけである。人生がいつも予測できたらよろこびや楽しみも半減する。
苦しいこと.悲しいことがあるからこそ.よろこびや楽しみは倍増するのである。だから一度.楕円球を
手にした男達は.どちらに転ぶか分からない変てこなボール(楕円球)の魔力にとりつかれ.肉体と
精神を昇華させ子供のようにただひたすらホールを追い続けて行く。
ひとりひとりが自分が思うところの理想(夢)を求めて.....
『楽しく苦しく美しいスポーツ』(楽苦美).....それがラグビーである。
