越南新婦



休日、ぼんやりTVを見ていたら、ドキュメンタリー番組をやっていた。
どの局だったか忘れてしまったけれど、タイトルは確か「越南新婦」。

その番組では、香港へお嫁に来るベトナムの若い女性たちのことを紹介していた。
香港では今、働く女性が増え、自立して行くがゆえに結婚しない女性が増えているらしい。
そうなると結婚したい男性があふれ、やがてはベトナムの女性とお見合い結婚する男性も少なくないらしい。
香港では、そういった男性のためにベトナム人女性を紹介する結婚紹介所がある。
香港の男性にとってベトナム人女性は従順で可愛らしいから結婚したい、ベトナムの女性にとっては香港は豊かであり、嫁ぎたい国らしいのだ。
需要と供給、とでも言うのだろうか?
男性は高い会費を払ってベトナムに渡り、1日に100人あまりのベトナム人女性とお見合い。
気が合えばその日に結婚式をあげるという。
そうして、香港には今、ベトナム人の妻が増えているらしい。

でも一度会った男性と結婚し、言葉も習慣も違う国での暮らしは、やはり大変そう。
言葉の通じない異国で、やはり悩みは多いし、友達もいないと寂しい。
数多いベトナム人妻のひとりは、香港でベトナムの屋台料理やベトナムの製品を売る店を出した。
そこにはベトナム人の妻たちが集って、きままなおしゃべりをしてすごしたり、言葉を学んだりと賑やかである。
店を開いた彼女は、「ここで悩めるベトナム人妻たちの憩いの場になればいいと思って。」と微笑んでいた。
言葉の通じ合わない夫婦の間に入って通訳をしたり、ベトナムに里帰りしたまま音信不通になった妻を捜して欲しいと頼まれたり、大変な仕事をしている。
また、言葉を教えるセミナーに通訳として参加したり、時には犯罪に巻き込まれた女性に面会に行ったり。
「香港で結婚して、豊かな暮らしができる。家族に仕送りができる。」と思って結婚した女性が、実は強制的に売春させられたりトラブルも起きている。

こうした現実を、この番組を観なかったら知ることはなかったと思う。
自分の思い描いた幸せを手に入れる女性もいれば、トラブルに巻き込まれる女性もいる。
逆にお金だけを手にして、ベトナムに帰ったっきり音信不通の女性もいる。
なんだか切なくなる番組だった。お金は人の人生を狂わすのかもしれない。
日本はいくら失業率が高く不景気とはいえ、まだまだ安全で幸せな国だと思う。
私が普通の暮らしをすごしている時、別の場所ではいろんなことが起こっている現実。
こんな現実を知った時、あなたはどう思いますか?