今週の水曜日にMkwakwani Secondary Schoolの卒業式があった.初めて見る異国の卒業式.スケジュールを見ると10:00〜17:00とかなり長いものになっていたので「途中で飽きてしまうのでは」と不安が先に立ったがそんなことは全く無かった.
と言うことで今回はTanzaniaの一般的な学校(だと思われる)の卒業式の様子を紹介して行きたいと思う.

学校には講堂なるものが無いので,会場は普通のホテルの食堂を借り切って椅子は歩いて10分の学校から持って来ていた.
その裏に行くと,女生徒達が式後に生徒が食べるためのご飯の準備をしていた.
勿論メニューはお祝いの時には欠かせないPilau.(作り方は炊き込みご飯みたいな感じで味は炒飯)店では結構食べていたのだが実際に作っているところを見るのは初めてだったので生徒に冷やかされながらも料理方法を勉強させてもらい,レパートリーを一品増やすことができた.
そんな事をしていて気付いてみるとすでに11時半.しかし,式が始まる様子は全く無い.
先生に聞いてみても「10時と言うのは目安の時間.African Timeだよ.Hide」と当然と言った感じ.

結局大体いつもと同じ2時間遅れで式は始まった.
まずは卒業生の入場.
この日ばかりはある程度好きな服装ができる様で普段していないネクタイやロングスカート.髪型も油できっちりと固めたりしている女生徒が多々見られた.
ちなみに男子生徒の方はネクタイをしている程度でこちらは普段とあまり変わらない服装であった.
その後は何故か公式の国歌では無く非公式の国歌(?)を歌ってから出し物が始まった.
まずは,15人くらいの正装した男女生徒が歌ってステップを踏みながら入場してきてOpeningのテーマのようなものを10分くらいアカペラで歌い始めた.
いつも思うのだが本当にこっちの人の歌は声量・音感とも素晴らしいものがあり惚れ惚れとしてしまう程上手い.

次に日本でもありそうな卒業生からのメッセージに在校生からの贈る言葉なのだが,ここでも生徒達は歌ってステップを踏みながら入場してきて「私たちは学校での生活を忘れない」「卒業生のみなさんの事は忘れないので私たちの事を忘れないで下さい」みたいな歌を踊りながら歌っていた.
と,ここまでは卒業式らしかったのだが,これ以降何故か急に出し物の趣向が変わり始め違った意味で楽しめた.
民族ダンスのNgoma.
これはなんとなくやる意味がわかるのだがその次に始まったのは"酔っ払いが主役で何か愚痴を言っているような劇"
未成年がビール瓶片手に酔っ払いを演じる劇を敢えて卒業式でやる意図が日本人である自分には全く理解できなかったがTanzania人には多いに受けていた.
まぁこれも「ちょっと変わった卒業式の出し物」とすればまだわかる.
そして次の出し物を先生が紹介すると今日一番の歓声が上がった.
早口だったので自分には理解できずにいると学校の制服を着た女生徒が一人入ってきてみんなの前でちょこんと挨拶をして去って行った.
「何でこんなので盛り上がるんだ?」と思って舞台の入り口を見た瞬間思わず目を疑ってしまった.
そこには,民族衣装・ラフなスタイル・スポーツのユニフォーム・イスラム信者の黒い衣装・スーツをまとった女生徒達,そして結婚衣裳に身を包んだ男女生徒までいて何と"ファッションショー"が始まった.
これはさすがに驚いた.
日本人の感覚では絶対に思い付かない企画である.
どうしたら"卒業式でファッションショー"という考えが成り立つのであろう?
強いて挙げれば「もう卒業だからこんなファッションを自由にしていいよ」とアピールしたかったのであろうか?
「さすがAfrica.次は何だ?」と期待したのだが,今度は一転して来賓の挨拶,送辞に答辞と音楽も踊りも無い日本のそれと全く変わらない光景が展開されていった.

そしていよいよ最後の卒業証書授与.
名前を呼ばれ舞台に上がり証書を授与するところまでは日本と同じなのだが舞台を下りると家族や友人が待っていて彼等にプレゼントを手渡して卒業を祝福するのである.
卒業する我が子を抱きしめる親の姿は何とも言えず感動的であった.
以前に参加した花嫁披露式(そのうち紹介したいと思う)の時にも感じたのだが日本でもお祝い行事の時に参加者が直接プレゼント等を渡して祝福する場面がもう少しあっても良いのではないか?
その後は先生生徒以外は退場してもらい式の前に生徒が作ったPilauを食べ,Discoに様変わりした会場で生徒達と一緒に踊り盛り上がり楽しい一時が過ぎて行った.
少し忘れかけた日本語でとても長々とした紹介をして分かりづらかったと思うが,画像を多く使用したのでその様子は理解できたと思う.
日本のきちっとした厳かな雰囲気の中で行われる卒業式もそれなりに良いとは思ったが,Tanzaniaのそれ
を見た今はどうしても日本の卒業式は先生のやり易いように作られ管理されたもので,生徒にとって学校生活の最後の思い出の行事に相応しいとは思えない.
もう少し生徒の立場に立って,どうしたら思い出に残るような卒業式になるか考えても良いのではないか?
最後に.
今,自分が教えている生徒の卒業式に出るまで日本に帰りたくなくなった.
とは言ってもそれは3年後なので任期切れでとっくに自分は帰国しているのだから不可能な話.
しかし,
どうしても彼等の卒業を目の前で祝福したい!
帰国後の再就職先はこの時期に10連休くらいが平気で取れるような企業を選びたいと思う!!