第1話  金縛り


あれは、中学2年の秋のことだ。ある夜、ベッドで寝ていたら急に金縛りになった。

そのころ、よく金縛りになった僕は気にせずにほおっておけば、そのうち寝てしまうことをすでに覚えていた。

その時も、そうしようとした。しかし、いつもと様子がちがう。何かの音が聞こえるのだ。

初めはよくわからない。しかし、少しづつ慣れてくるとそれがお経であるのがわかった。低い男の声だ。

さすがに恐くなり、なんとか体を動かそうとするが力を入れればいれるほど、強くおさえられるようで動かない。

しかも、その声がよりはっきりと大きくなっていったのだ!鈴のような音まで聞こえだした。そして恐怖が頂点に達したその瞬間!

フッフッフッ

なにかが僕の左耳にいきを吹きかけた。生温い息を。

次の瞬間、金縛りがとけた。回りを見渡す勇気もなく、走って家族のところまで逃げた。

その間も何かに追いかけられてる気がして、たまらなく恐ろしかった。あれは一体なんだったのだろうか、、、。

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