ムジョウの「侍」

メーカー:スパイク・アクワイヤ  機種:PS2  
値段:そろそろ安くなってる  ジャンル:時代活劇  
発売時期:2002年2月

 
 梅雨の始まりの低く雲のたれこめた空の下、私は公用車のステアリングを切った。
今年の4月から私は外勤、つまり外回り、岡山市内に点在する関係事業所をを車で訪問する部署に配属されたのだ。
 うるさい上司は(見てないことを祈る)はるか彼方。
私はかなり自由だ。
中国製の100円ライターでマイルドセブンに火をつけ、深く紫煙を吸い込む。
(雨になるかもな・・・。)
窓をあけると、湿った空気が流れ込み、煙草の煙を複雑にゆらめかせた。
昼下がりの街は車の通りもまばらで、かすかな眠気すら誘うようだ。
信号が赤になり、私は車を静かに止め、昨夜見た、とある広告に思いを巡らせた・・・。
・・・・・・・



 『行動によって左右される“侍偏差値”であなただけの武士道を貫け!』

 たしかこんなコピーだったと思います。ムラムラと欲しくなりますよね?
そんなわけで、レビュー。

 チャンバラ映画がそのままゲームになった感じです。
いちおー対戦なんかもできますが、ストーリーモードで、黒沢映画の「用心棒」とか「椿三十郎」なんかの気分を味わうのが王道でしょう。
 舞台は峠の宿場町。時代は明治のはじめぐらいでしょう。
 宿場では2つの勢力が争っています。
 ひとつは、士族ではあるが今はヤクザ同然になり、政府(この世界ではアコギな悪者です。)に迎合する黒生家。
 もうひとつは理想に燃え、もう一度士族中心の世界を夢見る赤玉党。
 そして二大勢力が激突する中でひっそりと、しかしたくましく生きようとする町民たちもいます。
 プレイヤーはそこにフラリと現れた風来坊。(好きな名前をつけられます。)
 どの勢力に味方するか、また誰と剣を交えるかでストーリーは変化します。



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(この信号の先にはゲーム屋があったな。)
そんな事をふと考えて、私はキョロキョロと周りを見まわした。
まっすぐ行けばゲーム屋だが、私の予定のコースは左折なのだ。

お金は持ってる。

 この前あった飲み会のオツリをカミさんに返していないからだ。
カミさんは忘れているか、覚えていても私にくれるつもりに違いない。

誰も見てないし。

(いやそういう問題ではない。)

 私の頭の右横に白い羽をつけた私のミニチュアが現れた。

(今は仕事中だぞ。)

 ボムッ!と、コウモリの羽をつけた私のミニチュアが左横に出現する。

(仕事ったって生き抜きくらいするだろう?)

エンゼルな私は眼からビームを出す。

(だいたいその金だって返すべきだ!)

デビルな私は口から火を吐いた。

(どうせ忘れちゃってるさ!)

 ああ、信号はまだ変わらない。青になる前に決着をつけなくては。

(ここだけの話、松浦亜弥って名乗ってる人*注1*も外勤の途中で、車止めて昼寝するらしいぞ!)

デビルな私はあまり関係ない事を暴露した。さすがデビル。

(しかしそれを同僚に見つかって気まずい思いをしたそうじゃないか!)

エンゼルな私もたいしたフォローはしない。なんだ、エンゼル。

エンゼルとデビルは互いに激しく罵り合いながら空中戦を繰り広げている。

 信号はまだ赤だ。
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 このゲームのウリは「自由度」でしょう。
道行く人を手当たり次第ぶった切るアブナイ侍にもなれます。
でもみんなに嫌われ、しまいにゃ顔見ただけで逃げ出されたり。
鍛冶屋とか斬ると店がなくなって、困ったり。
 あくまでゲームなのでそのへんわきまえた大人にプレイしてもらいたいですが。そうした行動は「侍偏差値」を左右し、ゲーム後のランクやポイントにかかわります。
ランクは最高が「侍王」。最低は「畜生侍」(「馬の骨」なんてのもある。)ランクによって得られるポイントが変わり、ポイントがたまるとプレイヤーキャラクターが据えたり、違うモードが出て来たりするわけです。
 ストーリーの分岐は大きく分けて5種類。ここんとこが少し寂しいかも。
でも操作も簡単だし、時代劇が好きな人にはおススメです。



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 信号は赤から青へ変わった。
私はギアを入れ、ハンドルを

1:左に切った
2:ゲーム屋へと向けた
3:食べた



このゲームの価値は
「3番を選んでしまった人の人数」
に相当する。

注1:松浦亜弥と名乗ってる人→このHPの掲示板の常連。うっちぃの同僚。


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