M「考えてみると、ゾンビは痛みを感じませんよね」
S「そうじゃな」
M「よく考えてみると、ゾンビはもともと水分が飛んでますよね」
S「そうじゃな」
M「で、よくよく考えてみると、塩付き棒突きが効くのは不思議ですよね」
S「そうじゃな」
M「じゃなくて、何とか言って下さいよ」
S「やれやれ。本当に塩は効いたのかな?」
M「やっぱり効かなかった、と?では、どうしてゾンビは退散したんですか?」
S「そこじゃ。人は痛みを感じるの」
M「そうですね」
S「人は水分でできとるの」
M「そうですね」
S「つまり、人には塩付き棒突きが効くの」
M「そうですが、それは、つまり‥」
S「そういうことじゃよ」
M「そういう、ってどういう?」
S「ふん。ゾンビなど存在せんっ、ちゅうことじゃ」
M「では、ゾンビだと思ったのは‥」
S「当然、普通の人間じゃな」
M「つまり、普通の人をゾンビと思い込んで襲いかかったわけですか。で、自分は襲われて身を守ったつもりでいるっていう」
S「そうじゃ。こやつ、日頃から分裂症気味で、治療に訪ねた神経科ででも暴
れだしたんじゃろう。どこから出てきたか分からん、とか言いながら、しっかり塩付き棒持参でな。で、最初に医者、次に様子を見に来た看護婦、最後に看護士と大立ち回りを演じた挙げ句に取り抑えられたんじゃ。おまけに、最後に気を失って、都合よくすべてを忘れたわけじゃよ」