M「忘れた、と言われると知りたくなりますが、何て叫んだんでしょうね?」
S「さてな」
M「大騒ぎが起きるくらいですから、かなり過激なことですよね?」
S「さてな」
M「機を捉えたわけですから、状況に合った台詞ですよね?」
S「さてな」
M「アジテーターなわけですから、アジですよね?」
S「さてな」
M「子供から大人までいたわけですから、そう小難しいことではありませんよね?」
S「さてな」
M「近くに警官がいたわけですから、そう長々と叫べませんよね?」
S「さてな」
M「鍵穴から叫んだわけですから、そう大きな声ではありませんよね?」
S「さてな」
M「となると、いったい何て叫んだんでしょうね?」
S「何と叫ぼうと、気にする必要はあるまい」
M「というと?」
S「なぜ、何と叫んだか忘れたのかの?」
M「うーん、自分にとってはインパクトのある台詞じゃなかったから‥ですかね」
S「そういうことじゃよ」
M「そういう、ってどういう?」
S「ふん。ちょうど、こやつがわめいたときに、休廷になっただけじゃ」