
「お前たちに聞く。将来の夢はなんだ? お前たちの答えは、どうせ、小学校の先生とか、プロ野球の選手とかなんだ。 なんでかわかるか?お前たちが、見ている世界には、それくらいしか 職業がないからだよ。狭い世界しか、知らないからだよ。 もっと広い視野をもて。 こんなところで、小さな社会しか知らずに、 将来の夢なんて簡単に決めるな。 もっと中央に行け。広い世界に飛び出していけ。 大きい志しを持った人間になれ。 わかったか!?」
中学校1年生、いきなりぶつけられた言葉だった。かなり、衝撃を受けた。自分が描いていた夢のかたちが、一瞬にして、吹っ飛んだ。
ずいぶん、乱暴な言い方だし、誤解されやすい言葉かもしれない。都会に出ることがすべてではない。それは、わかっている。それでも、学年主任の言った台詞は、私の目を、初めて山辺町という、小さな町から、山形という県から、もっと、広い世界に開かせた、という意味において、とても重要な鍵になったと思う。
「ここで、一生を終わらせたししない。世界を相手にするような、大きな人間になってやる」
身震いするような、願望。初めて持った、『野心』だったのかもしれない。
驚くほど、簡単に、「小学校の先生になる」話はぼつになってしまった。我ながら、本当に単純で、感化されやすい性格だと思う。(いまでも、変わってない)
その後、しばらくのあいだ、私の中に、夢のかたちは・・・
消えてしまった・・・・・・。
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