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オーストラリア在住邦人のQOLとメンタルヘルスに関する研究
FAQ よくある質問と回答
シドニーとメルボルンで実施しましたアンケート調査について、みなさまから寄せられた質問とその回答のページです。

更新日:2000年12月29日

アンケート調査は、2000年11月に終了しました


一般的な質問 

 Q: アンケートという方法で、十分な調査ができるのですか?

 Q: アンケートに答えなくてもいいですか?


このアンケート調査について 全体的な質問

 Q: 何のための調査ですか? 研究の目的は何ですか?

 Q: なぜ、おおぜいの人を対象にするのですか?
   
なぜ、一般の人を対象にするのですか?

 Q: なぜ、病気の人とか通院している人とかを対象に
   
しないで、健康な人も対象にするのですか?

 Q: どのようにして対象となる人を選んだのですか?

 Q: プライバシーは安全ですか?

 Q: 研究方法は、倫理的に問題ないのでしょうか?

 Q: 調査で得られたデータはどう扱われるのですか?

 Q: 対象者は「日本人」ということですが・・・?

 Q: 調査に協力したくありません。どうしたらいいですか?

 Q: インタビュー調査って、どんなことをするのですか?

 Q: 調査の結果わかったことはどんな形で公表されるのですか?

 

Q: アンケートという方法で、十分な調査ができるのですか?

A: 一対一で話をするわけでもないのに、いったいアンケートに書き込むという方法で、本当に十分な調査ができるのかと疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。おおぜいの人から意見を聞いたり、おおぜいの人について調べるような大がかりな調査の場合(→Q:なぜ、おおぜいの人を対象にするのですか?、一軒一軒訪問したり電話をしたりという方法では、内容によっては、調査員に向かって答えにくいということがあり、むしろアンケートのほうがありのままを答えやすいという利点があります。郵送によるアンケート調査は、時間や人件費の点からも利点があります。

 アンケートにのせている質問は、これまでによく使われて標準になっている別の質問票や尺度と組み合わせて試したり、少人数でのテストをくり返したりして、うまく使われるか吟味されています。

 十分な調査ができるかどうかは、対象者の数や、調査の方法、調査の内容やアンケートそのもののでき具合にもよりますが、なによりも、できるだけおおぜいの方に回答していただけるかどうかにかかっています。みなさん、お一人お一人のご協力がこのような研究をささえる大きな力になっています。

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Q: アンケートに答えなくてもいいですか?

A: はい。アンケートに答えるか、答えないかは、まったくあなた自身の自由な意志で決めてよいことです。答えることを強制したり、答えないと不利に扱われるような調査方法は、倫理的に問題があります。(→Q:研究方法は、倫理的に問題ないのでしょうか? Q:調査に参加したくありません。どうしたらいいですか?

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Q: 何のための調査ですか? 研究の目的は何ですか?

A: 調査の対象となっている方には、黄色の「オーストラリア在住邦人のQOLとメンタルヘルスに関する研究」という題名のご案内をお送りしています。

研究の目的

 一般に、海外で暮らす人たちは自国内とは異なる「異文化」の中で生活しているため、本国で暮らしている人たちより、より多くのストレスにさらされ、それだけ健康を害するリスクが大きくなると言われています。

 この研究は、様々な要因(例えば、来豪した理由・滞在期間・教育・職業・他者からの援助・ストレスへの対処の仕方等々)が、人々のQuality of Lifeや健康(とくに精神面の健康)に、どのように影響しているのかを見つけだすことを目的にしています。

 言い換えると、海外生活を営む中で、どういうことが精神面に良い影響・悪い影響を与えるのか、どういう条件がストレスを減らすのかといったことをおおぜいの方を対象に調査して、精神的に健康に生活するため、ひいてはQuality of Lifeを高めるこつは何なのかということを見つけだし、役立ててもらおうということが、この研究の最終的な目標です。

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Q: なぜ、この調査ではおおぜいの人を対象にするのですか? なぜ、一般の人を対象にするのですか?

A: おおぜいの人を対象にする理由は、人数が少ないと全体のことを類推するのがむずかしくなるからです。

 たとえば、介護保険について世論調査をするときに、「100人にききました」ではいくらなんでも不充分でしょう。調査する問題が、おおぜいの人に関わることなので、もっとたくさんの人に尋ねないと「世論」を調査したことにはなりません。

 では、同じ調査を大学生30,000人にしたとします。多くの大学生は、介護保険のことは差し迫った問題とは感じていないでしょうから、大学生の調査結果で「世論」とは言えないでしょう。老人クラブの会員20,000人だけを対象にしたら、逆に関心が高い方の回答だけを集めることになります。この二つの例では、大学生、老人クラブ会員、それぞれのグループの意見はわかりますが、やはり「世論」を調査したとは言えません。したがって、こういう調査をする場合には、対象者を選ぶときに、性別や年齢、結果に影響するような属性(この例では、大学生あるいは老人クラブ会員というグループに属していること)に偏りがないようにする必要があります。一般の人を対象にする理由の一つはそういうことです

 ですから、放送局や新聞社が世論調査をする場合などには、よく、視聴者や購読者の中から、あるいは選挙人名簿などから、偏らないように「無作為に」対象者を選ぶという方法をとっているのです。(→Q:この研究ではどのようにして対象となる人を選んだのですか?

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Q: なぜ、病気の人とか通院している人とかを対象にしないで、
   健康な人も対象にするのですか?

A: 簡単に言うと、この研究は病気の人や健康を損なった人を対象にした研究ではないからです。
 もう少し詳しく言うと、
Quality of Lifeや精神の健康を扱う分野では、QOLが低い人や健康を損なっている人、病気の人についての研究ももちろん大切ですが、一方で、そうではない人たち、つまり、健康でとくに問題なく生活を送っている大多数の人たちについても調べなければ、何が健康を損なうリスクファクターなのか、何がうまくやっていくこつなのかを見つけることができないからです。

参考 交通事故死者を減らすための二つのアプローチ

 例をあげます。交通事故による死者を減らそうとする二つのアプローチがあります。一つは、どういう人が死亡事故につながる運転をするのかということを調べて(ハイリスクグループを見つけて)、その人たちに働きかけるやり方で、もうひとつは、運転する人すべてに関係している因子を調べて、すべての人に働きかけるやり方です。

 一つ目のやり方は、例えば、短気で、酒好きで、免許をとって間もない男性が、死亡事故につながる運転をしやすいとうことがわかったとします。そこで、そういうハイリスクの人には簡単に免許を出さないとか、特別に安全運転の教育をしたりして、死亡者数を減らそうとするやり方です。そのためには、個人のプロフィールの中から、死亡事故につながる特定の因子を見つけだす必要があります。

 後のほうのアプローチでは、誰にでも関係している因子の中から死亡のリスクに関係するものを探しだします。例えば、シートベルトをしていない者に死者が多かった、死亡した運転者に血中アルコール濃度が高い者が多かった、決まった場所で同じタイプの事故が繰り返し起こっていた、ある車種で死亡が多かったなどがわかったとします。そこで、ハイリスクグループの人にではなく誰にでも一様に、シートベルトを着用させ、酒気帯び運転を禁止します。事故の多い場所の交通の流れを変更し、問題の車種については構造を補強させるなどのアプローチをします。この方法では、個人の持っている特徴を見つけだす必要はありません。そのかわり、(ハイリスクグループではない)普通の運転者が、ふだんどういう状況で運転をしているかをおおぜいの人について調べないとなりません。

 アメリカでは、1950年代ころから交通事故による死亡者数が増加し続けていました。そして、実際に、ここに挙げた両方のアプローチを試みています。最初の方法では、事故を起こしやすい個人の特徴をハッキリ見つけだすことができず、結局、教育プログラム等で死亡者数の増加を止めることはできませんでした。ところが、1970年代にシートベルトの着用が法律で義務づけられると、それまで増え続けていた死亡者数が横這いになり、1980年代にアルコール濃度の路上検査が実施されるようになってからは、死亡者数が減少しました。つまり、二番目のアプローチによって、ハイリスクグループではない大多数の運転者の行動が、どういうものかを調べることができて、その中から死亡事故と関係する因子(この場合、シートベルト未着用と酒気帯び)を見つけだすことができたのです。そして、ハイリスクグループに対してではなく、すべての運転者に対して、「シートベルトをつけない」から「つける」に、「少しぐらい飲んでいても運転する」から「少しでも飲んだら運転しない」に、行動を変化させたことが、死亡者数を減らすことにつながったのです。

 ただし、単純にどちらのアプローチが良い悪いとは言えません。どちらにも利点と欠点があります。片方の方法でわかったことがもう一方の方法にも活かされています。

 この例でわかっていただきたいことは、一見「死亡事故を減らすのだったら、事故を起こしそうな人だけを調べればわかりそうなものじゃないか」と思われることが、実はそうではなくて、「普通の運転者が、ふだんどういう状況で運転をしているか」をおおぜいの人について調べることが、実は大いに役立つという事実です。

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Q: どのようにして対象となる人を選んだのですか?

A: 日本国内でしたら、この研究のようにおおぜいの方を対象とする場合には、なるべく偏りなく選び出す方法として選挙人名簿などが使われることがあります。しかし、海外ではこれに代わるものがありません。今回の調査では、シドニーとメルボルンにお住まいの日本人全体から、電話帳など公表されている資料と日本人の姓の統計を使って無作為に対象となる方を選び出しました。特定の団体から名簿の提供を受けたものではありません。なお、このような研究のために電話帳のデータを利用することは豪州Copyright Act (1968) (著作権法)で認められています。(→Q:プライバシーは安全ですか?

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Q: プライバシーは安全ですか?

A: はい。あなたの健康に関する情報は、個人のプライバシーに関わるものです。したがって、この調査のような医学的研究の場合、得られた住所や氏名などのデータ、それに調査への回答などの個人情報の管理は、豪州Privacy Act (1988) (個人情報に関する法律) に基づいて、National Health and Medical Research Council (保健および医療に関する研究の審議会)が定めたガイドラインに従うことが義務づけられています。当然のことながら、調査に寄せられた皆様の回答は、他のいかなる機関・団体・企業・個人へも閲覧・複写・貸与・譲渡等することはありません(上記の法律により禁じられています)。

 調査で得られたデータには個人のお名前は含まれておらず、郵送に使用したお名前・ご住所の情報とは別個に保管されますので、あるデータがどなたのものであるのかはわからない仕組みになっています。詳しく説明しますと、調査票の整理番号(Your Reference Number)は、あなただけが知っているもので、私どもはどなたに何番の整理番号を送ったか記録しておりません。送付ファイルNo は、調査に参加されない方が、送付リストから住所氏名を削除し、以後、調査票や調査結果の冊子などを受け取らないようにするために使用する番号です。整理番号と送付ファイルNoはリンクしていません。

 住所記載不充分として未配達となった調査票について、unit/flat番号をおたずねする場合と、ボランティアでインタビュー調査にご協力される方へご連絡をする場合を除いて、このアンケートに関連してこちらから問い合わせの電話をするようなことはありません。

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Q: 研究方法は、倫理的に問題ないのでしょうか?

A: 郵送法によるアンケート調査は、対象になった方が自由意志で回答を拒否しやすいので、一般には問題の少ない方法だと思われます。しかし、それでも、調査の内容の妥当性や、調査と個人の権利・不利益などの関係についての説明、プライバシーの保護の方法などは、問題がないかきちんと検証されていなければなりません。

 この研究は、オーストラリア国立大学のHuman Research Ethics Committee (人間に対する研究における倫理審査委員会) の審査を経ており、その基準を満たしています。この審査会は学外者も交えたもので、この研究では申請から許可が下りるまで約2カ月を要し、研究方法の部分的な手直しが要求されるなど、慎重な審査がなされています。

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Q: 調査で得られたデータはどう扱われるのですか?

A: 得られたデータ(みなさまからの回答)の管理には万全を期します。この研究に関わる研究員以外は当研究所のスタッフであってもデータにアクセスできません。データの流出事故などが起きないよう、統計処理等は他と接続のない独立したコンピュータ上で行います。

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Q: 対象者は「日本人」ということですが・・・?

A: はい。今回の調査では、対象は18才以上の日本人を対象にしています。この調査では、出生地や国籍に関係なく対象としています。

 ところが、「日本人」を定義しようとすると、実はこれがなかなか難しいのです。海外で、日本人を対象に調査をするとき、調査の趣旨や内容によっては日本国籍を持つ人だけを対象にすることもあるでしょう。この場合は、ハッキリと定義できます。しかし、海外の日本人コミュニティーを構成しているのは日本国籍の人だけではありませんので、私どもの調査のような場合、対象者を日本国籍の人だけに限ったのでは研究の趣旨から外れてしまいます。日本以外で生まれた日本人も少なくないので、出生地も基準にできません。父親または母親がオーストラリア人の方もいます。このように考えていくと、この研究に見合うように「日本人」を定義することはできないことがわかります。そこで、実際的な解決方法としては、現時点では版権の関係上アンケートが日本語版しか提供できないので、日本語のアンケートに回答ができる18才以上のいわゆる「日本人」を対象として調査することにしました。国籍などは対象者の属性の一つとして処理することになります。

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Q: 調査に協力したくありません。どうしたらいいですか?

A: 大きく二つの方法があります。一つは、ピンク色の「削除の依頼用紙」を記入して、送られてきたもの全部を黄色の返信用封筒に入れて返送する方法です。これは義務ではありませんが、そうされることで、私どもに送付ファイルNoが戻りますので、あなたのお名前と住所を宛名ファイルから削除し、今後は調査の再依頼状や調査結果の小冊子を送らないようにすることができます。回収された調査票などは再利用されますので省資源にも役立ちます。もう一つの方法は、送られてきた調査に関係するもの全部を廃棄してしまう方法です。あなたには調査に協力しない権利があるのですから、そのようにして構わないのです。ただ、その場合、私どもには、あなたが回答を返送されたのか、調査に協力しないので調査票を破棄されたのかは、わかりませんので、ご迷惑になるかもしれませんが、調査の再依頼や調査結果の小冊子が今後届けられることがあり得ます。不要でしたら、その都度、破棄していただいてかまいません。

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Q: インタビュー調査って、どんなことをするのですか?

A: オーストラリアでの生活についてアンケートでは十分伝えられなかったことについて聞き取り調査をします。また、健康状態、とくに精神的健康状態について、多少詳しい質問をいたします。インタビューはこの調査の責任者である私、高田が日本語で行います。ご回答の内容にもよりますがおおよそ数十分で終わります。どなたがインタビューにご協力いただいたかとか、インタビューでお答えいただいた内容は、当然のことながら公表いたしません。

 ボランティアでインタビュー調査にご協力くださる方へ:
 ボランティアでインタビューにご協力くださる方は、インタビューとアンケート回答を統計処理するために、整理番号を教えていただく必要があります(インタビュー調査への同意書に記入欄があります)。また、私どもがインタビュー調査を実施するためには、同意書が必要です。同意をいただいていない方にインタビューすることはありません。

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Q: 調査の結果わかったことはどんな形で公表されるのですか?

A: どのような場合であっても、個人が特定できることはありません。調査の結果は、統計量のサマリーとして公表されます。

 調査によってわかったことは学術誌に発表されるほか、現地日本人コミュニティーの方々とこの研究成果を分かち合うために、読みやすい冊子にして配布されます。とくにお断りがなければ、調査の対象となった方へは(送付ファイルNoに基づいて)無料で配送いたします。また、このホームページにも掲載いたします。調査終了後、公表までには数カ月かかる予定です。

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