暗くも怖くもない帰り道。
| すべすべとして微妙に吸い付くなめらかで柔らかな肌に、ボクはコケ生して暗くよどんだ池のような視線でカサカサの唇をよせる。すると途端に世界はボクの1メートル四方にまで収縮し、夏の雨後のような湿気を立ち上らせてその姿を波打たせ、決してボクを安らかにはしないのだ。その罪深くも愛しき存在に。全てを。 |
なんか攻略と称して他のキャラに取り掛かるのに抵抗があるなあ。でもま、やるけどね。
「ためしに送ってみました。返信求む。」(原文ママ)
パッドでの入力だということを考慮しても短過ぎる初心者メールに「世界を革命し続けてください。でなければ元素へと還るがいいです。つーか死んで詫びてしかるべき己が現状に恥じ入ることから始めてください。生まれてすみませんと百万回唱えましょう」といった趣旨の返事を自ら現状には何重にも眼をつむって送りつける。メール洗礼。
『Kanon』(PC)をプレイ中。まだエンディングには辿りついていないけれど、聞いていたとおりストーリーはいい感じだ。人気のほどもうなづける出来。エロゲーってことで絵の好みで避けていたけれど(巨大過ぎる眼とか)いいもんはいいってことだ。いやまだ途中だからいいかげんな感想だけどさ。
最近あまり食欲が湧いてこなかったものでかなりどうでもいい感じにみだれた飢餓チックな食生活を送っていたら体重3kg減、体脂肪率3%低下となり顔色悪いとか云われる。体脂肪率が低下ってことはどうやらちゃんと脂肪から燃えているようす。しかしカルシウム摂取不足による骨の空洞化疑惑もあるのでそのうちひとり水俣病ごっこ(偏見)が出来るかも。
バキバキィっと枯れ枝を踏むような渇いた音と共に走る身を殺ぐ激痛。痛い。痛い。痛い痛い。そして痛みは悦へと「へんげ」する。悦に歪む身は雑巾のように絞られて。ゆく。身体中の穴という穴からあふれるかえる液体に咽び、次第に痺れるようなか細い声に。ああ。あああ。かつての面影を忘れひしゃげかえった面相。溶けてゆく。溶けてゆく意識。散ってゆく身体。身体。薄まって、ゆく、から、だ。か。……だ。
●王欣太『蒼天航路』17巻
三顧の礼をこうやるかと感心した。それと孔明の所作が秀逸だ。あんだけ生っちろくてもヒゲとモミアゲはしっかりあって、身体もムキムキでデカイ。しかも瞳は3つでアソコは極悪、さらにしゃべる言葉もあやしいとなりゃかなりあぶないヒトだ。まさに異形。孔明に限らず他のキャラもぶっ飛んでるけどちゃんと三国志してるんだからスゴイと思うぞ。いやむしろこれは三国志という話自体の懐の深さっていうべきなのかな。新解釈が生まれる余裕(隙?)も懐の深さだ。逆にそういう遊びの部分がなければ三国志、ひいては古典といわれる作品の焼き直しなんてつまんなくてできないのかもしれない。
さてそうなるとライバル司馬懿がどんなキャラになるのかが気になるところ。対照的にお堅いキャラも悪かないけど変態合戦にもちょっと期待してしまう俺。イヤ三国志。
次にプロフィールページ『シルエット』の趣味欄の文を以下のように変更しました。
旧:「ゲームとマンガ」
↓
新:「マンガとゲーム。だが両者の摂取バランスがここ2年あまりの間で大きくマンガの側に傾いてしまった。しかし本来の属性はゲーム人。のつもり。アニメ属性はたいしてない。」
本日神保町書泉ブックマート3Fにて『大日本天狗党絵詞』を見掛ける。しかも平積みだ。先日発売された『大王』で一躍知名度をアップさせた黒田硫黄の既刊で、現物を観るのは初めてだ。再版されたってことは『大王』がそれなりにはけたってことか。出版社は違うけどシッカリしてら。まあ俺のように『大王』発売の少し前になってやっと黒田硫黄の存在を知ったミーハーなマンガファンとしてはこういう再版は大歓迎だ。迷わず右手をくだんの本に伸ばすがハタとあることに気付く。1巻が無い。『大日本天狗党絵詞』は全4巻。そのうち1巻だけがどこを見ても無い。売り切れているようだ。チクショウめと心の中で舌打ちし伸ばした手を引っ込めて三省堂4Fコミックステーションへと向かう。するとそこでも『大日本天狗党絵詞』が平積みになっている。が、やはりあるのは2・3・4巻で1巻だけが無い。半端に伸ばした手が宙を泳ぐ。今の俺はお手をスカされた犬のように眼に悲しみと困惑を湛えていることだろう。みんなさ、買うんなら全部まとめて買っていけよもう。本屋も売り時なんだから1巻は多めに仕入れるとかしてくれ。2・3・4巻だけそびえられてもとても困る。
※現在出回っている『大日本天狗党絵詞』は初版で、1巻は版元品切れであると細井さんより教えて頂きました。つまり重版かかってない。入手困難。うえー。
続いて買い物の記録。ザクザクと買う。ところでザクっていったらやっぱりヒートホークを振り上げての突撃だよネ!これぞ哀戦士って感じでタマラナイヨネ!そんな感じで買い物の記録。
●ゲーム
コナミ『ポップンミュージック2』DC
ポップンコントローラは買ってません。
ビジュアルアーツ KEY『Kanon』Windows95/98
あるところのレビューを観て欲しくなった。いまごろになって。エロ&恋愛ゲー。
●同人誌
野火ノビタ『ラブ・クローン』
エロ同人でも買おうと秋葉原のコミックとらのあな2号店へ。でも買ったのはコレだけ。どうした俺。
●マンガ
山口貴由『覚悟のススメ』3〜6巻
やっと続きを買えた。あと5冊。
平井和正・余湖裕輝『バチガミ』
1巻を持っていたが分厚くなって出直しやがった。しかも未完らしい。
別天荒人『PRINCE STANDARD』2巻
1巻に続き折り返しまで使った表紙絵がとてもさわやかな広がり。あ、このヒト俺とおない年だ。
小野塚カホリ『好きさ 好きさ 好きさ』
なんか小野塚カホリの新刊はデフォルトで買うようになってしまった。大して読み返しもしないのに。
ISUTOSHI『スラッと女』
エロマンガ。発売直後に購入を見合せたらその後スカッリ見かけなくなってしまい後悔する。半年以上経った今日やっと購入。うむ。
●その他
キネ旬ムック『マンガ夜話 vol.5』
BSマンガ夜話での会話を一語たりとも漏らさず収録したというヘンな本。望月峯太郎・古谷実・士郎正宗の回ということで買ってみた。
岡田斗司夫/編『国際おたく大学 98年最前線からの研究報告』
とりあえず帯が本の3分の2もある。
幾原邦彦×永野護『シェルブリット』
マンガだと思って買ったら実は小説と作品の設定集だった。アニメの企画とかいう話を『ニュータイプ』で観た憶えがあるようなないような。
日の下はまだ暑い。もう少し涼しくなって欲しい。
しかし『漫画系サイト更新時刻一覧』に並んでいる自分トコの名前を観ると落ち付きませんね。つーか落ち付いてなんていられるワケがねぇ! 『漫画に関するWebページOHP』 『裏日本工業新聞』 『マンガ Link』 『月下工房#書評系』 『o u t d e x :外 環 視 点』 『rucola』っていやあ俺がしょっちゅう訪れてはカウンタをガラガラガラガラ回してるサイトじゃねぇか!そんなトコと一緒に並んでるなんてよう。おかしいよ、なんかどっかおかしいよ世の中。そりゃ心臓だって過剰に働き過ぎるのも当然なワケで、ふとウチの一族が心臓弱いなんてことを思い出しちゃって、Webに遺志を書き綴っておくなんてのも一興かななんて思ったりもする今日この頃な理由も合点ガテン。書き出しはなんにしよう『ヘローピーポーパーポー』なんてどうだ、いやいや『レデース9ジェントル5=遺志(14)』にすべきか、なーんてようなんてよう、うえええーん。ああ酒!酒!まず酒よ!ウレシハズカシ泪酒でよ!飲まんとやってられんてもう。肴はええと…ああ『赤ずきんチャチャ』でいいや。
そんなワケで細井さんリンクありがとうございました。ナイスコンテンツに感謝9の憎悪1。ウチのリンクページ「真夜中の巡回路」からリンク仕返しときます。「漫画系サイト」の称号に恥じないようテケトーに頑張りやすのでどうぞヨロシク。うい。……あれ?でも…「漫画系サイト」…だっけ?ウチ?あれれ??………ま、まあいいか、ノープロノープロ。
●『マトリックス』
まだ公開中だからストーリーの記述はさけます。
この映画は映像的な面白さがあって完成度は高いんだけど、…さてどうだろう。私は今一つな印象。なんつーか驚きがない。どれもこれもどっかで観たことあるなぁって思ってしまう。唯一「おっ」ってところののけぞって弾丸をさけるシーンもテレビでガンガン流れてしまってるからスクリーンではああここねってだけだ。どうも『攻殻機動隊』に似すぎてるし途中のクンフーがしつけーなと思ったら、監督はちゃんとそれらの影響について表明しているということを後で知った。そう思って観ると『攻殻』的世界観の実写映像化って感じで面白いし、しつけーと感じたクンフーも愛ゆえの過剰と見えて微笑ましくていい感じだ。うーんちゃんと情報は集めなきゃアカンね。
「オウ!ブサイク!ねぇねぇナキはアスカとメーテルだったらどっち好き?」
「同じくらい」
「ほほう〜ナキにとってアスカとメーテルはさしずめ、「パーマン 2大きょとう」って感じだね!しね!」
ワケわからん。とりあえず教えた挨拶は失敗だったと思う。しかし壊れぎみのプレステに鞭打ってまでやることだったのか。などとは考えないでおこう。
ところでPS2のラインナップにある『電線(仮)』(SCEI)ってなんだ?職業ゲー?それとも電線フェチゲー?電線キャラゲー?めっちゃ気になってます。
日本の刑罰の軽さや判断基準・前提といった問題点について一席ぶつような知識の含蓄や見識はないので、なぜ彼らは死刑にならないのかという青い憤りに身を任せています。
とりあえず冷静を装って思うのは、罪の発覚が刑罰よりも地域社会内でのリスクの方が重い現状の中では遵法精神など生まれようはずもないだろうということ。これは今も昔も変わっていないように思う。そうした社会では彼らもまた被害者であるという意見もあるだろうが、そういうのは社会学者やエセ人権論者にでもまかせておいて、少なくとも法は事件の背景ではなく犯した罪のみを基準に相当する罰を与えるべきではないか。それと「いじめ、かっこわるい」みたいな快・不快原則はもうやめようよ。ルールってのはかっこいいとか悪いとかいう問題じゃないだろう。そんな陳腐な言葉でいじめを抑止できるだなんてまさか思ってもないでしょうに。
冷静終了。あームカ。
●岡田斗司夫『オタク学入門』『オタクの迷い道』
まず『オタク学入門』でオタクをやめられないとまらない逃げ落ちていく人々としてではなく、職人や茶人との共通性を見出し極めていく『道』であると定義したのがなによりお見事。これによりそこに費やされる金や時間や努力などのあらゆるものを肯定し、強くきっぱりと云い切ってくれるもんだから中途半端な自らの態度に鬱屈したものを常に抱いている者は癒されてしまう(ホントか?)。さらに『粋の眼』『匠の眼』『通の眼』とオタクの視点を濃く解説までして『道』の険しさを示し、メインカルチャー・サブカルチャーとの関係性から未来の文化勢力まで描き出す。めちゃカッケエ!さすがオタキング!!オタク万歳!オタクシャイニングロードに幸あれかし!!
一方テレビブロスのコラム連載をまとめた『オタクの迷い道』は『道』を邁進する業の深いオタクたちの痛くも濃い姿が軽い調子で綴られていて、馬鹿笑いしながらもやっぱ戻るべきなのでは、いまならまだ間に合うぞと不安を誘ってもくれる。「オタクとは、あえて『なる』ものではない。『やめない』ことがオタクなのだ」という。まさしくであろう。
やーノセるノセる。扇動と云うか先導と云うか。とても面白くて有意義なテキストでありました。もっと早くに読むべきだったと思うよホント。未読の方はぜひ。
さてソニーの思惑がギュッとつまって凝縮したような黒いボディのプレステ2が市場を席巻してもしなくてもどっちでもいいのでオモシレーゲームをたくさん出て下さいセガさん。ええセガさん。それとカタカナになってカッコ悪いコーエーさんは9,800円でソフト出してもいいから全国制覇しなくてもいい近隣外交・お家争い重視の信長の野望を出して欲しいなあと思うのです。もしくはいいかげんそろそろ維新の嵐2を。
☆エッセイ☆
●岡田斗司夫
『オタク学入門』
『オタクの迷い道』
☆小説☆
●上遠野浩平
『ブギーポップは笑わない』
『ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター』Part1,2
『ブギーポップ・イン・ザ・ミラー「パンドラ」』
『ブギーポップ・オーバードライブ「歪曲王」』
『夜明けのブギーポップ』
『ブギーポップ・ミッシング「ペパーミントの魔術師」』
☆マンガ☆
●岡野玲子
『妖魅変成夜話』1巻
●桑原真也
『0リー打越くん!!』2巻
●咲香里
『春よ、来い』1巻
見当たらないのは『覚悟のススメ』。田舎の本屋は連載の終わったマンガに冷たい。えーと、それと観た映画及び感想。
●『スネーク・アイズ』
嵐吹き荒れる中カジノで開かれるボクシングヘビー級タイトルマッチ。その試合の喧騒の中で起こる国防長官暗殺テロ事件。市警のリックは長官護衛の任をおこたった親友ダン少佐をかばいイカサマ疑惑の元チャンピオンを問い詰めたり暗殺直前長官に近づいた女を追う。次第に明らかになるのは新型ミサイル導入に絡む陰謀劇の姿だったというお話。カジノという閉鎖空間で起こる密室劇。主人公がうるさすぎでちょい辟易した。フィルムを確認したら犯人映ってましたなんてスゲエマヌケだなあ。でも同じシーンをカメラや視点を変えてなんども反芻する構成は観ていて気持ちよかった。
●『女と女と井戸の中』
父親とふたり暮らしの中年女性ヘスターはどこからか連れて来た若い娘キャスリンを家政婦として雇うが、ふたりの関係は主人と家政婦のそれではなく、依存しあった親子関係のようだ。やがて父親が死ぬと家を売り払いその金で唯一残した小屋でふたりだけの気ままな生活を始める。さてそこから雲行きは怪しくなってゆく。他人と楽しげに話したり服役中の恋人のことを云うキャスリンを観て嫉妬というより深い悲しみの表情を見せるヘスター。依存は一方的にヘスターの側が深まってゆく。そんなときキャスリンの運転する車が男を轢く。脅えるキャスリンに枯れ井戸に男を捨てるヘスター。小屋から金が無くなっているのを轢いた男が実は泥棒であったと思ったヘスターは井戸から男を引き上げようとするが、狂乱するキャスリンは次第に正気を失い、男は生きている、私達は愛し合っているとおかしなこと云いだし、ふたりはいがみ合い始め、最終的にキャスリンはひとりで小屋を出て行く。バッグに死んだ男と共に井戸に沈んだはずの大金をつめて。
ストーリーを単純に追うと小娘にむしられた哀れなおばさんの話だが、つまりこれは母子決別の物語なのだろう。枯れ井戸は女性器の象徴だし、男との出会いも車で轢死と曲がり角でぶつかる男女など真っ青のドラマチックぶりで、私達は愛し合っているというセリフとのバランスも実によくとれるではないか。そう思うとふたりのやり取りやいがみ合いも思春期の娘とその母のそれ、そのままといった感じ。枯れ井戸に挿入される男、降る雨に溢れかえる井戸、井戸をふさいでしまおうというヘスター。あからさま過ぎるくらいあからさまだ。と、これ書いてる今気付いたよ!セーフ!セーフ!!
『マトリックス』が観たい今日この頃の日常風景は休みボケには容赦が無くてちと辛いのであるのでした。え!祝日出勤ですか!マジですか!3連チャンですか!わらば!
そんなこんなでなんとなしに日は過ぎる。相も変わらず陽は強い。
実家に居るときは23時を過ぎればアクビがでるのに、住処への帰宅を明日に控えたその日(実際は既に日は替わり今日なのだが)は寝付きが悪かった。暗闇の中で時計に目を凝らすと時刻は丑三つ時。草木だって瞼を降ろす時間だ。でもこちらは目ばかりが冴えてしょうがない。そんな自分を持て余しベットを出てトイレへと立つ。家族はもう寝静まっている。廊下を歩く自分の足音と空き部屋に干された洗濯物に向けられた扇風機の音だけが響く。トイレに入り窓を少しだけ開ける。すると暗闇から虫たちの合唱が過剰に零れてきた。まるでまだ夏は終わっていないと声高に主張しているようだ。洋式便器に腰掛けて鳴き声で虫の種類を数えてみるが4匹までしか分からなかった。種類ではなく数となると何匹となるのか皆目見当もつかない。暗闇はただ暗闇だ。鳴くヤツも鳴かないヤツもその中に無数に潜む。まるでネットだな、なんて思う。声を上げないと誰も気付いてくれないとこなんてソックリだ。気付いて!お願いボクに気付いてよ!そう云っているんだな。虫も俺も。
そうして戻る。日が経ちスッカリくすんでしまった俺の居場所へと。夏休みは終わった。太陽が照り付けようと、虫が鳴こうと夏休みは終わりだ。さあホコリを払わなくては。磨いて磨いて、少しでも見栄えがよくなりますようにって。ミンナに観て貰えますようにって。そうやってまた、日々を始めることにしよう。
さんざんダベったあと、喫茶店を出て同人誌を扱う本屋へ案内する。エロ同人とその人込みに引くonkusoさん。コミケの現場はあれの規模をとてつもなく大きくした感じです。とても辟易したようだったので普通のコミック売り場へ行きあれこれ喋りながら一緒に回った。
onkusoさんと別れてから神保町へ行き数冊マンガを購入。ジャンプの早売りも狙うが見当たらず。あら?ジャンブって早売りして無かったっけ?イッツ勘違い?あれれれ?
●マンガ
福本伸行『カイジ』12巻
山崎さやか『フローズン』2巻
望月峯太郎『ドラゴンヘッド』8巻
山口貴由『覚悟のススメ』1・2巻
諸星大二郎『不安の立像』『夢みる機械』
●ノベル
京極夏彦『巷説百物語』
服部まゆみ『この闇と光』
マツモトトモ『キス』5巻
津田雅美『彼氏彼女の事情』8巻
山田玲司『アガベイズ』7巻
萩原一至『BASTARD!!』21巻
『キス』オモシレー。龍ちゃんと五嶋のたまらん緊張感に加恵の鬱屈。しかもいいとこで終わりやんの。だーオレも鬱屈。『彼氏彼女の事情』はそこもかしこもラブ話。そして主人公同士以外のとりまきたちのふれあい方にほう。少女マンガも告白してキスして付き合ってハイおしまいじゃ今は済まないのだ。むしろそういうウブは同性同士のラブの方にこそ今は相応しい。そんなワケで『アガペイズ』の主人公ビジュアル系ゲイ少年ユリは今日も頑張るのであります。物語もクライマックスで次巻あたりで終了だろうかと思うが、まあすでに興味は薄い。薄い興味と云えば『BASTARD!!』。いまだにコンロンとやりあってるんだからイヤになる。惰性で買うのはもうやめよう。ついでに「つまんねー」ってだけの感想は非建設的で書くだけ時間の無駄なのでもうやめよう。
それとウカレついでに「CHAIN」閉鎖してみた。ご容赦下さい。
●『神様ゆるして』比古地朔弥
嫌悪感しか感じない両親の下を逃げ出した兄と妹のふたりだけの生活。ままならないバイトに生活。そして妹の玉魚(たまお)の信頼と甘えという依存に身も心も消耗してゆく兄賢治は他人の金に手をつけた罪悪感から近親相姦の泥沼へと沈んで行く。
兄と妹の相互依存関係。してはいけないことをしても正すべき他者の存在しない世界の中に埋没するふたり。罪悪感に苛まれる兄と対象的に兄との関係を幸せそうに受け入れる妹の姿は時代や世界を軽々と貫く不変の女の性そのもののようだ。
やはり読んで一番感じるのは兄と妹の対象的な位置。これを安易に男と女の関係に置き換えてよいものかは疑問だが、放埓に振舞ってもルールを意識してしか逸脱できない男に対して普段強く社会性を発揮しながらもいざとなればまるで何の障害を無いかにように容易に飛翔する女の姿をそこに見てしまう。おどおどしてクラスに友達の居なかった妹の玉魚ですらテレビ観たさに隣の住人と仲良くなったりもする。女が強いとは云わないが立ってる地面がそも違うなあ、なんて思う。
帯の竹熊健太郎のようにこの物語に時代を感じることができないのは私がその時代の住人だからだろう。私にとっては残酷ではあるかもしれないがあたりまえに過ぎない世界だものな。
さてひとつ気になったこと。作中2回ほど兄賢治が髪の毛を両手で鷲づかみにして苦悩するコマがあるのだが、手を交差させているワケでもないのにこれが2回とも親指が内側に描かれている。1回目が金庫やぶりをした翌朝の「誰か━━誰か俺を戒めてくれ」というコマ。2回目が「どうしてこんなとこまで堕ちないと気がつかないんだろう」というコマ。描き間違いとは思えないから故意にそう描かれたのだと思う。罰してくれる他者を求める気持ちを分かりやすく描きあらわしたものだろうか。にしちゃ分かり難いような。枠線や袖といった下から伸びてくるその腕はまるで落着した地面へと罪人を引きずっているようにも見える。