大晦日、昼食を済まして間もなく電話のベルが鳴った。受話器を取ると長男から「、、、 敏英に診察・治療代を届けて貰えませんか」との切羽詰まった依頼の電話。つくばのマン ションに一人住まいしている孫がおやしらずを化膿させ痛くて困っているとあっては、 何の躊躇もない。家内を同乗させ車で15分足らず、孫はマンションに近い寒風吹きつける ココス駐車場に立っていた。病状などを聞いていると、助手席に男性を乗せたご婦人運転の ベンツが駐車場に入って来た。直感通り歯科医師が同乗していた。
年末・年始はどこもかしこも休業。息子は窮余の一策、無理は承知の上でつくばに開業して いる高校時代の友人I君に特別診療をお願いしたところ、快諾してくれたよし。しかしスキー から帰ってきたばかりの大学生の孫には余分な手持ち金がなかった。息子の住む勝田からどん なに車を飛ばしても急場には無理、そこで平身低頭しながら緊急依頼の電話が我が家に舞い込 んできた次第。
多分皆さんもおやしらずの痛さは体験済みと思います。この苦痛を知り過ぎている歯 科医師I君、昔一緒に遊んだ友人の倅の窮状を察し、すぐ二つ返事で特別診療に応じて くれたとのこと。暗いニュースばかりの昨今、「友人の好」が見事に花開いた大晦日の 午後でした。I君は学生時代わが家にも遊びに来ており、家内も顔をよく覚えていました。 A friend in need is a friend indeed(まさかの時の友こそ真の友)という有名なことわざが 思い出されます。皆さんも友人、交友はいつまでも大事にしてください。
診療所まで同道し孫を連れ戻しますからと言うと、「それには及びません。どれだけ時間が かかるかも分かりませんし。間違いなくお孫さんをマンションに送り届けますからここから お引き取りください。」との暖かい返事に安心して別れた。お陰様で孫もその日のうちに無事 両親、弟の待つ勝田へ帰省できました。またIさんは、一切の料金を請求・受領しなかった そうです。孫もこの貴重な体験からいろいろなことを学びとってくれたことでしょう。
孫をベンツに託してからの帰り道、車内でなぜI君は奥さんに運転させて来たのか家内と色々 推測してみました。どうも両者が納得できる回答が得られなかったので、孫が年賀に見えた時、 そのことを聞いてみました。意外なことにアルコール分が少し残っていたらしく、万全を期し 美人奥さんのお出ましとなったらしい。なんと微笑ましいI君夫婦か。私達には彼の顔、吐く 息にもそれらしい様子は全く見られなかったが。
では皆さん1年の計をしっかり立て、笑顔で体、頭を動かし続けて下さい。 (2009-1-15)